経年を楽しむ暮らし
おはようございます、紙太材木店の田原です。寝苦しい夜が続きます。このブログを読まれる方の多くの方はエアコンを稼働させ、十分な睡眠をとられていると思います。実は我が家の寝室のエアコンが壊れました。マーフィーの法則ではありませんがこの暑さの中、この時期に・・・購入したのは23年前。それほど頻繁に使用することが無かったので、実際の使用時間としては期間の割には少なかったと思います。昔の日本製品は、長持ちしてくれます。ただ、機械設備は必ず壊れるものと改めて実感した次第。それも、一番必要な時期に。住まいの設備品は、壊れる前に交換でしょうか。ただ、まだ使えるのに交換はもったいないが邪魔します。さて、住まいについて大切なことの一つに長持ち、つまり耐久性であるとか交換、修理の容易さがあります。住まいはモノ、つまり物質で出来ていますから、経年により変化あるいは劣化していきます。人工的に作られたものの宿命で、コンクリートでも長い年月の間には劣化していきます。住まいの内装(床壁天井の仕上げ材等)や外装(外壁、サッシ、屋根、軒裏等)を新品のまま、あるいはそれに近い状態を保ちたいという方も多くいます。実際それをしようとすれば、数年おきにどこかに手を入れることになりますから費用も相当掛かります。多くの方はできるだけ、メンテナンスのコストのかからない資材や部材を望まれます。デザインと予算それに流行、あるいは誰もがそうしているという常識?の狭間で、どうしようかと考えられます。人工的なものの経年変化(主に視覚的な変化)は人の感性の中では違和感のあるものとして捉えられ、修理や修繕が繰り返されます。クロスやフローリングの張替えあるいは外壁塗装などが挙げられます。一方自然なものの経年変化はそれほど違和感なく、受け入れられているケースが多々あります。人工的なものも、自然なものも変化するという点では共通していますがその変化を一方は受け入れられ、もう一方は受け入れられません。古い町並や建物がある、高山や古川、白川郷、馬籠や郡上岐阜市内の川原町などそこで実際に生活が営まれているわけですが、自然な経年変化が受け入れられています。そして、多くの人がそこを訪れます。一方、新たに開発され大手のHMの家が立ち並ぶニュータウンに、その町並みや家を見ようと集まる人の話は聞いたことがありません。お金や時間を使ってまで見に行きたい町並みや家がある一方、最新の住まいが建っているニュータウンは見向きもされないけれど、建てる住まいはそちら側。この矛盾の源はどこにあるのか?どこから来たのか?常識、あるいは当たり前と呼ばれるものが住まいにおいても多くあります。自分が借金をして建てる家です。次の世代、更にはその次の世代にも住んでもらいたい家なのですから、他人の考える常識や当たり前に捕らわれる必要はありません。同じ経年変化でも受け入れられる変化と受け入れられない変化があって、受け入れられる変化は経年変化による味わいと表現されます。古代ローマで使われていたラテン語のパティーナと言う言葉がそれで、2000年以上も前から使われていました。受け入れられる経年変化であれば、受け入れられない経年変化によるメンテナンスの費用を抑えることができます。30歳で家を建てれば95歳まで65年間住むことになります。メンテナンス費用は1500円/m2として100m2の家なら毎年15万それが65年ですから975万できるだけこの費用を抑える必要がありますね。こちらも参考までに。バルコニーなんてお止めなさい 2013.3.15昨日、積水ハウスのトークイベント「皆川明さんを招いて経年を楽しむ暮らし」がありました。どんな内容だったのか・・・田原義哲の Instagram その1https://www.instagram.com/quaint.private.house.life/田原義哲の Instagram その2https://www.instagram.com/yoshisatotahara/紙太材木店の Instagramhttps://www.instagram.com/kamita_zaimokuten/