知るべきなのは
おはようございます、紙太材木店の田原です昨日の朝は3度を下回ってましたが、今朝は6度台…なんだか暖かく感じるから不思議なものです。先日、新住協の事務局から10月の総会の資料が送られてきました。議決書や基調講演の資料、それに会員名簿などですがその中に Q1.0住宅マスター会員制度の改定のお知らせがありました。従来はQ1.0住宅を建設し図面とQPEXで計算したものを提出し、審査を受けるというものでした。Q1.0住宅であればどのレベルでもよかったのですが今後はレベル3以上のを条件とするとあります。Q1.0住宅のレベルと言うのはUa値やQ値で決めるのではなく、1m2当たりの熱負荷で判定します。省エネ基準住宅の120m2のモデルプランに対して、床面積当たりの熱負荷がどれだけになるか?熱負荷なんて言うと分かり難いですが暖房費と考えて頂ければいいです。その暖房費が国の定めた省エネ基準住宅のエネルギー消費量の何%になるかを基準にしてます。レベル1で40%以下レベル2で30%以下レベル3で20%以下レベル4で10%以下レベル3になると20%以下ですからどういうことかと言うと冬の間ずっと家全体の室温を20度にした時に省エネ基準住宅で例えば12万円かかるとするとその20%ですから2万4千円で済むということです。11月から翌年の4月頃まで冬の間ずっと24時間暖房した時の金額です。6地域で付加断熱すればレベル2くらいまではいきますが、(それでも30%以下になります)レベル3となると単に付加断熱すればいいとかトリプルガラスを使えばいいわけでは無く、プラスアルファの設計や工夫が求められます。ある意味、設計の難易度が高くなります。サッシや付加断熱はUa値の数字をよくするには貢献しますが、負荷を軽減させるには更なる工夫が求められます。G2やG3Ua値や断熱等級はある意味単なる数字や数値住まい手が知りたいのは知るべきなのは、その家に住んだ時の暖房費や冷房費がいくらかかる家なの?Sumoの編集長の池本さんが10月に英国の性能表示の実態調査に行った時のことをFBで公開されていますが、英国では賃貸物件の性能を7段階(A~G)に分けて評価して下位のF,Gは賃貸禁止ロンドン市内では1割程度が該当するとか2025年からは上4番目のD以下も禁止にしようとしていたけれど現在の経済状況から延期にしたとかエネルギーがどれだけ消費される家か、評価の基準はそちらです。Ua値が0.3でもレベル3にならない家は相当あります。SNS上では様々な議論がありますが、その多くは実名で発言しているわけではありません。昨日、あるサイトでは適正なC値は0.7であるというような議論がされていました。なんのエビデンスもありませんから、声を大きくした人の意見が通ってしまいます。スマホを開けば、ネット情報は溢れかえっています。Ua値にしても等級にしても何を表しているのかその本質は何なのかその目的は何なのか熱の出入り表す数字や数値、等級がなぜ必要なのかその目的を考えると見えてくるものがあります。