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テーマ:家を建てたい!(9888)
カテゴリ:高性能 省エネ
おはようございます、
紙太材木店の田原です。 ここのところ、 ゼロエネ住宅の件で Q値のことをたびたび話しましたが 最近ブログをお訪ねになった方には Q値? なにそれ? ということで 簡単におさらいしてみます。 「次世代省エネ基準」と言うのがあって 平成11年3月に告示されました 簡単に言うと 「住宅に係るエネルギーの指針」のことです。 その中の一つにQ値があります。 これは 家全体から 1時間あたり どれだけの熱が逃げていくかを表したもの 単位はW/m2K ということは 逃げていく熱が多ければ多いほど寒い家 ストーブやエアコンでいくら暖めても 家から逃げていく熱が多ければ すぐに寒くなってしまいます。 逃げていく熱が少なければ少ないほど 少しの暖房でも長い時間暖かさが持続します。 次世代省エネ基準では この美濃地方のQ値は 2.7W/m2Kとなってます。 1時間に 床面積1m2当り 家の中と外の温度差が1度の時 逃げていく熱が2.7Wあることを示しています。 ということは 現実の家で計算すると 冬の外の温度が1度 家の中を20度にしたとすると 35坪の家なら 約115m2ですから Q値2.7×115m2×(20-1)度=5899W 一時間にこれだけの熱が逃げていく家ということになります。 では5899Wの熱が逃げていくなら 家の中で5899Wの熱を常に出してあげれば 外は1度でも家の中は20度を維持できると言う事になります。 暖房器具(エアコン、灯油ファンヒーターetc) 仕様書を見ると 暖房能力が書いてあります。 例えば6畳用のエアコンであれば 暖房能力は2200(400~4000)Wと言うように。 20度を維持するのに5899W必要なのですから 5899÷2200で2.6台のエアコンがあれば OKということになります。 これが簡単なQ値のお話しです。 Q値を見ればどれくらいの暖かさの家か だいたい見当がつきそうですね。 ちなみにこのQ値 北海道では1.6 東北3県(秋田、岩手、青森)では1.9 その他の東北、新潟などは2.4 関東以西は2.7 ここからは現実のお話 机上の計算の話しではありません。 この結果だけを見ると 次世代省エネ基準をクリアしてれば 35坪の家で6畳用エアコン2~3台あれば 家中暖かと言う事になりますが 現実はそうではないことを 皆さんご存知だと思います。 Q値計算にはいくつかの問題があります。 計算に影響する項目は幾つもあるのですが 断熱材の施行精度の良し悪し 換気回数を一律0.5回で計算する事 温度差による換気を考慮してない事 風力による換気を考慮してない事 温度差や風力に関係しますが気密を考慮しないこと 台所の換気扇 水蒸気 などなど これにどんな対策が取られて作られた家かで 実際のQ値は大きく変動します。 机上の計算と 実生活の中での必要暖房量がかなり違ってきますから Q値計算ではこうなのに 実際は・・・ というケースは頻繁におこります。 普通に建てた家の場合 恐らくQ値計算した数字の 1.5~2倍程度が 実際の値ではないか Q値2.7×115m2×(20-1)度×1.5倍は8849W 6畳用2200Wの能力のあるエアコンなら 家中暖めるのに4~5台 と言ったところでしょうか。 14畳用のエアコンは5000Wですから8849Wなら2台ですが 2台で足りるか疑問。 ということになると 実際の生活でどれだけ暖房エネルギーを使ったか? が重要ですね。 さて、 紙太の家 大福町の家はQ値は1.7を切ってますから北海道基準に近い。 実際はどうなのか? 報告は来年ですが、 いろんな工夫がしてありますから 楽しみな家です。 それでは 皆さん、次回をお楽しみに。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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