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カテゴリ:温熱環境
おはようございます、
紙太材木店の田原です。 今日、明日は雨模様の美濃地方 少しばかり加湿されそうで助かります。 一般の方は相対湿度と絶対湿度がごっちゃになったり なんとなく%(相対湿度)が高ければ乾燥状態じゃないと思いがちです。 気温3度で湿度が80%なんて聞くと 乾燥とは無縁のようですが絶対湿度は4g 真夏の30度の気温なら15%の湿度になりますから超がつくほどの乾燥状態です。 というわけで 週末の打合せでも話がでましたが 冬の加湿についての話です。 加湿器を使うのはいいけれど (お金がかかるし、カビが生えるし、面倒だけど) どれだけ加湿すればいいのかわからない 使っていても肌は乾燥する、目がしょぼしょぼする お化粧のノリが悪いetc 冬期に乾燥でお悩みの方は多くいます。 冬に乾燥のストレスなく室内で過ごすには 室内空気のなかにどれだけ水蒸気がなければいけないか? もちろん24時間換気をしてますから 加湿しても2時間に1回家中の空気は入れ替わってます。 お風呂にお湯を入れてるんですが 穴があいていてダダ漏れしてるそんなイメージです。 実は簡単な公式があって 誰でも計算できます。 1時間にどれだけ加湿したらいいか? 必要加湿量と言いますが 換気量x空気の密度(20度で1.2)x(部屋空気の絶対湿度-外の空気の絶対湿度) 換気量は2時間に1回ということは1時間に0.5回ですから 家の容積の半分ということになります。(気積と言います) 35坪の家で160m3ぐらいでしょうか 空気の密度は20度で1.2 部屋の空気の絶対湿度 目標とする部屋の温度と相対湿度で決まります、 室温22度、相対湿度50%を目標にすると 絶対湿度は8.2gほど (湿り空気線図で確認できます) 外の空気の絶対湿度を同様に求めます。 気温3度で相対湿度が60%とすると2.4gぐらい さて、これで 屋外が3度で相対湿度が60%の時 部屋の中をストレスのない22度で50%の湿度にするために どれくらい加湿しなければならないかわかります。 160m3/hx1.2kg/m3x(8.2-2.4)kg/kg (8.2-2.4)はグラム単位なので5.8は0.0058 結果は 1.1136kg/h 1時間に1.1キロの水蒸気が必要です。 一般に販売されてる加湿器は1時間に300g程度の加湿量ですから 家の中で室温を22度、相対湿度を50%にしようとすると 3台程度は必要ということになります。 しかしこれは計算上での話し 実際は調理や、人体、お風呂などの利用でプラスされる量や 漏気で出て行く量も勘案しなければなりません。 日本の多くの家では気密が取れていませんから 1時間に0.5回の換気量で済むということありません、 C値が0.5程度では漏気量は40%ぐらい増加します。 机上の計算も大切ですが 断熱や気密、換気と言った性能は 詰まるところはその家の施工精度に大きく依存します。 Ua値だけでは冬の過乾燥には対応できません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016年11月14日 11時43分41秒
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