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カテゴリ:高性能 省エネ
おはようございます、 紙太材木店の田原です。 台風の影響で今週はぐずついた天気の続く美濃地方です。 雲の動きは普段とは違い、南から北へと流れています。 さて、Heat20 最近は住まい手の方にも浸透してきていて、 断熱性の指針としての一つの地位が確立されります。 建設する地域でどれだけの断熱性を確保していいのか 一般の方ではなかなか分かりませんし、 工務店や設計者といった実務者に聞いても 腑に落ちる説明ができるところはそれほど多くありません。 ましてHMの営業マンでは会社で決められた基準の話しかできませんから、 ますます?が湧いてくることになります。 そんななかでHeat20が G1、G2、あるいはG3というグレードを出して解説してくれていますから、 暗闇の中の光明とでも言えるものになっています。 で、Heat20の例えばG2でOKか? Heat20の基本的な考えは間歇冷暖房。 人がいる部屋、いる時間だけ冷暖房することを基本に考えられています。 リビングにエアコンが設置してあって 20度で暖房していたとして、 夜の11時にエアコン暖房を切って就寝する。 朝の6時に暖房運転を再開する時、 リビングの室温は朝の5時には何度になっているか? 5地域の宇都宮の場合 平成4年基準の家:3.4度 平成25年基準の家:6.4度 Heat20 G1の家:11.2度 Heat20 G2の家:12.6度 参考:Heat20設計ガイドブック+PLUS p033 もう少し言うと 朝の5時でこの温度なので 5時59分には更に下がっている… Heat20のG2レベルは上記を想定した断熱レベルですが、 皆さんが思った通りの断熱性でしょうか? 朝、起きてきたときのリビングの気温が12.6度 昨年改訂された地域区分で、 従来5地域だったところが6地域になった地域が随分あります。 岐阜県でも従来、岐阜や西濃地域は6地域でしたが それに加えて周辺の多治見、関、美濃加茂、可児と言った市が 5地域から6地域に変更になっています。 6地域のHeat20 G2のUa値は0.46w/m2K 5地域のそれは0.34 6地域で0.46というと 付加断熱しなくてもクリアできてしまいます。 5地域の0.34にしようとすると付加断熱は必須。 でも、上記のように朝のリビングの気温は、 Heat20のG2でも12.6度です。 温暖化で冬の平均気温は上がってきても、 それはあくまで平均です。 基準が5地域から6地域に変更になったから大丈夫ではありません。 因みに同じ条件で6地域の東京のHeat20G2の朝の気温は14.2度。 新しく6地域になっても東京ほど暖かくない美濃地方では、 12.6度と14.2度の間の気温、 感覚的には13度くらいでしょうか。 Heat20 G2はあなたの考えているくらいの暖かい住宅でしたでしょうか? Heat20のG3が出てきた背景もこんなところにあるのかもしれません。 実際の予測される気温は個別に計算で出す必要があります。 どんな暮らしがしたいのか? その暮らしをするためのコストや費用、ランニングコストはいくらかかるか? 温熱や省エネの設計のできる実務者であればすぐに出してくれます。 Heat20のグレードも完全ではありませんから、 参考程度に思ったほうがいいかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020年09月07日 08時43分32秒
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