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カテゴリ:家づくりのたいせつな話
おはようございます、 紙太材木店の田原です。 先週からすっきりしない天気が続く美濃地方。 明日から羽島の家の見学会なので、 出来れば猛暑で高湿度を期待していたのですが、 この時期では少し遅いですね… 先日、知り合いの工務店の社長が 一種の全熱交換器を使ってるけど湿度が60%以下にならない、とぼやいてました。 一般の方だけでなく、実務に携わる設計者でも メーカーがカタログ表示している 熱交換率90%(顕熱95%、潜熱85%など)を そのまま鵜呑みにされてる方が見られますが、 車の燃費、あるいはエアコンのAPFと同じで、それがそのまま実際の生活条件で再現できるわけではありません。 実験室での数値と思ってください。 一種の全熱交換器の熱交換率は家の形や間取りは千差万別。 ダクトの配管経路も長さも曲がりも異なりますから、 家々によって違った数字になるのはよく考えてみれば当然です。 そこに、ダクトの設計や施工技術の良しあしが 入ってくるわけですから言わずもがな。 更に付け加えれば通常、トイレやお風呂と言ったダーティーゾーンの 換気は、一種の換気経路とは別になります。 日本の換気メーカーの場合、熱交換エレメントに紙を使うケースが多いので 一種の換気経路には入れずに設計します。 そうなると 1.2階のトイレの換気(匂いが気になるので24時間稼働40m3/hx2) お風呂の換気(カビが嫌なので24時間稼働100m3/h) それに、台所のレンジフードの換気(30分回すと150m3/h) プラス、C値次第の漏気(80m3/h) これらの換気される空気はどこから来るのかを考えれば、 実際に熱交換器を通る空気の割合は 家全体の換気量の50%~60%程度とみていいでしょう。 家全体の湿度が 全熱交換率90%(顕熱95%、潜熱85%)だから 快適な家になるはず!ではないことがわかります。 一種の全熱交換換気であれ 三種の換気であれ、 上記の事を理解した上で設計することで これからの日本の夏をより快適に過ごすことができます。 残念ながら、 一種の全熱交換器を設置しさえすれば大丈夫!と言うのは幻想です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022年09月23日 19時09分05秒
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