知り合いのTさんは

保険のセールスレディをしている

息子が幼稚園の頃からの付き合いで

いわゆるママ友さんだ

彼女はたまにウチに押しかけてきては

得意のセールストークをご披露してくれる

（正直、ちょっと迷惑なんだけど）

そこは大人の付き合いで笑顔で乗りきる

先日もいつものように

保険勧誘の罠に嵌めようと

イケイケトークを繰り出してきた

『さあ、アナタは今、山の中で道に迷ってます』

（は？いきなりナンっすかぁ～ソレ？）　(￣Д￣；)

『地図もコンパスもちゃんと持っています』

（あ～あ一人でなんか始めちゃったよ～）　(￣□￣；)

『でも、あなたは迷ってしまいそこの場所から
動くことができません。どうしてでしょう』

（・・・・・。呆れた）　(￣へ￣；)

暫しの沈黙・・・・・。

彼女はかもっちが質問にどう答えるのか

何かを期待するかのように待っている

（コレってまた、例の心理学のテストか？）

前にも彼女はこの手のテストを

持ち出してきて答えを言うと

今のあなたはあーでもないこーでもないと

散々言われたのだ

黙ったままのかもっちに痺れを切らしたのか

『そんなに考え込むことないわよ～
地図もコンパスもあるのに道に迷って
動けないのは何故か？ってことよ』

早く”答えて”とにっこり笑顔

彼女の望む答えは分かっている

道具の使い方が分からなかったとか

コンパスが壊れていたとか

そうゆう答えが欲しいのだ

だが、正解はちがう！

間違った答えを出したかもっちに

あーだ、こーだ言った後に

彼女は最後こう言うんだ

≪だから、今のあなたに必要じゃなくても
入っていれば安心なのよ≫と・・・
(時代劇の決めゼリフのように）

・

・

・

・

・

「・・・。」(一_一；)

『えッ？何？』と聞き返す彼女

「ジバクレイ・・・」(￣ε￣；)

『じばくれい？』不審な顔をする彼女

・

・

・

・

・ 

「地縛霊に取り憑かれて迷って

動けなくなったんだよ」　(￣▽￣；)凸

（どうだ！ざまーみろ。この答えに勝てるか）

・

・

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・

『そ・そう・・・アハハ・・・』

彼女の笑顔は完璧な愛想笑いだった

『そうゆうことじゃないんだけどね～

ホントは今、居る場所がわからないから

地図やコンパスがあっても迷ったってことよ』 

半ば呆れ顔であっさり正解を教えた

（なんだぁ～それが正解なのつまらん答えだ）
┐(￣へ￣)┌　ふん！

その後、彼女は「地縛霊」の答えを

完璧に無視し、かもっちに

今の自分を知ること（居る場所を知ること）

道具（保険）の正しい使い方も大切だと

切々と説いて帰っていった

（セールストークは忘れてはいなかった）

だが

彼女はまた来るだろう

かもっちが書類にサインするまでは

でも、これだけは言っておく

心理学だか行動学だが知らんが

そんなモンで人を試すようなヤツに

こころも財布も許さん！と

職業セールストークではなく

誠実トークでくれば別だけどね

（ああ・・・今日はなんか愚痴っぽくなっちゃたなぁ）
(；￣3￣)＝3　ふ～

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