遠く彼方へ…。

転居先が決まった。
新居探しもどうなるかと思ったが、最後思わぬ切り札登場で
一件落着。とっても満足ゆく結果に終わる。
こんなに嬉しいのは久々。思えば香港での初めての引越しは
嬉しかった～。
始めは10畳位のスペースに2部屋、キッチン、バス･トイレの
部屋に二人で住んでいたので手狭に感じていた。
ベランダがないので洗濯物が外に干せず、部屋干しでさらに圧迫され窮屈だった。
そのうち、あちこちにガタがきて、お風呂場の内壁が剥がれたり、
浴槽がボロボロになったり、備え付けの洗濯機がとんでもなく
ガタガタ動き出したりして、これ以上住んでいて退去の際
修理代を請求されるのは嫌なので1年でまだましな内の
引越しを決めた。
いろいろ探し始めるが度を越えた物件を何件も見せられた。
ゴキブリがチョロチョロしていそうな部屋、
部屋の一画がトイレのタイル張りみたいになってる
ひんやりした部屋、ご家族生活している、まさにその空間を
「お宅拝見」のように見学させてもらったり…。
もう見るだけでエネルギーを吸い取られるというか、
その時の部屋が案外恵まれていたことも思い知らされた。
そんな中、以外にも当時住んでいた部屋の同じ階で2軒隣が
空き部屋になった。そして内装も随分きれいで、スペースも1.5倍くらい。
天にも上る気分だった。実際にはその後持ち主との交渉が思うように
進まず大変だったが結局その部屋に入居が決まった。
それから帰国までその部屋で過ごし思い出が一杯詰まっている。

今回も予算の関係上あまり新しい物件を紹介されなかったので
半ばあきらめムードだっただけにそれなりの部屋が見つかり
ウカレ気分。今築30年以上の家に住んでいるので
現代風な生活様式にまた戻れる…。となんだかたいして立派な物件でも
ないのにとってもありがたく感じる。
これもやはり今までがあってこそ、小さくても幸福に感じるわけで、
私なりに厳しい経験も少しはしたけれどそこから上がって行く喜びを
実感できるのだから苦労も悪くはないのかも。