冠婚・葬祭・森羅・万象

2年前の今日、乗っているはずの列車が事故を起こした。
とんでもない数の人々がなくなられたり怪我をされたり。

毎年なんだか複雑な気持ちになる春だ。

先日のＮＨＫで大きな事故のときのトリアージについて
番組があった。

とっさに要救護、即搬送、後搬送、救護なしを決めなければならない。
人間の生命に、生きる可能性に順序をつけるわけだ。
つらい仕事だと思う。
でも医師達はたんたんと目の前の真実のみを判断し
カードをつけていく。

私も若いときに山岳救助の御手伝いをしたことがある。
また御世話になったことも。

そのときにも緊急救護を要する人と、そうでない人を
判断する隊員などを見てきた。
遭難現場は常に修羅場だ。
でも冷静にそのような判断を下していく。

そして後でなんとかならなかったのかと常に悩まれるそうだ。
現場にいなかった人々はその行為にいろいろな批判をする。
でも今搬送できる数が一人しかなくて
運べば助かる人と、可能性の低い人二人いた場合
どちらを優先するかは誰でもわかることだろう。

その後もう一人が手遅れになったとしても。
ドラマでは無いのだ。ヒーローが全員を助けてはくれないのだ。

多くの犠牲者がいる中で優先順位を決める行為は大変だ。
そこに感情は移入できないだろう。

ビジネスも同じ。
取捨選択。選択と集中。そして人事も。
家族であるから云々は会社を衰退させる。
ビジネスは継続，繁栄が使命。
だから時には冷徹な判断を下さなければならないときもある。

その時は感情抜きで最大の目的を考えて判断すべきだろう。

多くの犠牲者のご冥福を祈るとともに
まだ怪我が治っておられない皆様の一日も早い回復をお祈りする。