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歩人のたわごと

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2024/09/26
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カテゴリ:エッセイ


「生者は死者の為に煩わさるべからず」

 毎年、十月三日に「土佐の会」という集まりがある。日付は「と(十)さ(三)」の語呂合わせであり、勤務していた会社の四国支店にゆかりのある者が、新宿の本社近くの居酒屋に集まっての懇親会である。
 土佐の会というくらいであるから、元々は四国支店の中でも高知地区(土佐)に勤務した者ということで始まった。それが範囲を拡大して、現在では四国支店経験者ということに落ち着いたらしい。
 会の存在を知ってはいたが、ボクの場合は勤務地が香川県であり、高知での勤務実績はなかった。そのため、この飲み会のためにわざわざ大阪から上京するのもどうかと迷いもあり参加してはいなかった。ところが十年ほど前の十月、法事で千葉の義妹宅に出かけた時、退職後も親しくしていた知人からこの会への誘いを受けて初めて参加した。
 参加者は二十人ほどいたが、ほとんど知っている顔ぶれであったので、すぐにその場の雰囲気に溶け込むことが出来た。以来、コロナ禍で中止になった数回をのぞいてほぼ毎年、参加している。
 ところでボクの国内旅行歴は、北海道から沖縄まで広範囲ではあるが、東北地方がすっぽり抜け落ちている。そこで、この会に合わせて上京し、千葉県に住む義妹夫婦と東北を旅行しようと考えた。義妹夫婦とは、海外旅行にも何度か同行している間柄なので、この計画はすぐにまとまった。
 初回は2013年の福島県であった。磐梯山に登り、猫魔ヶ岳や裏磐梯五色沼などウォーク中心の旅をした。その後は新幹線とレンタカー利用で、二~三泊のドライブを繰り返し、都合五回の東北地方の旅を楽しんだ。
 大雨の中を歩き通した奥入瀬渓流、白神山地のブナ林散策、暗門の滝ハイキング、最上川の舟下り体験、陸前高田など東北大震災の被災地訪問など、東北地方の旅はとても楽しく思い出に残るものばかりである。
 昨年は趣向を変えて、日本の三大名瀑の一つ、茨城県の「袋田の滝」を目的地に選んだ。今年はその延長線上で、やはり三大名瀑のひとつである日光「華厳の滝」を中心にしたドライブを予定している。
 ところがこの夏には思いもかけず、八~九月の間に弟二人が病気で旅立つという思いがけない出来事に遭遇した。二人とも短期間の入院で、一人は肺がん末期、もう一人は熱中症から内臓をやられるという、予想もしないことであった。こんなことが現実に起こるのかという惨憺たる思いである。
 さて、飲み会と旅行だが、「行ける時に行く」、「生者は死者の為に煩わさるべからず」というまことに身勝手な理屈で、予定通りに出かけることにしている。(2024年9月)





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Last updated  2024/09/26 07:41:07 PM
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漫歩マン@ Re:旅の終わり(10/04) New! おかえりなさい。 天候に恵まれ、随分楽し…
ふろう閑人@ Re:旅の終わり(10/04) New! 男体山から中禅寺湖は眺めましたが、明知…
ひろみちゃん8021@ Re:旅の終わり(10/04) New! こんばんは(^^) 6日間も 旅を続けられ…
かめさんランナー@ Re:旅の終わり(10/04) New! 田中一村展を観に行かれたのですね。 いい…
神風スズキ@ Re:土佐の会と田中一村展(10/03) New! Good evening.  日本も穏やかな国でなく…

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