*ハルウララ*

「誰も知らない」というＤＶＤをみました。
カンヌで主演の柳楽くんが賞をとったりして話題になったものです。
これは1988年に実際に起きた「巣鴨子供置き去り事件」をモデルにしたものだそう。

ＹＯＵ演じる母親と４人の子供たち。子供たちの父親はみんな違う。
子供たちは学校にも通っていない。
そのうち母親がお金を置いて家を出てしまう。
その時間の流れをこの映画は何ヶ月後とかテロップは出ない。
母親が出て行く時長女の爪にぬったマニキュアがはげていたり、次女の子のクレヨンが小さくなっていたり、出て行く前に切った次男の髪が伸びていたり、近所のコンビニでクリスマスケーキを売っていたり、街に桜が咲いたり・・・そんな風景で母親が出て行った時間の流れをうつしていた。
時の流れとともに、子供たちから笑顔も消えていく。
でもみんな母親の帰りを待っている。
最後には次女も亡くなってしまって。

淡々と映画は進んでいくのだけど、すごく引き込まれた。

最後子供たちはどうなったか、ということは描かれていない。
気になったので事件について調べてみた。
実際はもっと過酷なものだったんだな・・・。
見終わった後に悲しい気持ちになってしまった。
ぜひ見て欲しい映画です。特に子供がいるお母さんには。

主演の柳楽くんは映画が進むにつれ目が強くなっていって見事でした。
将来が楽しみな俳優さんです。