テーマ:お仕事のお悩み(671)
カテゴリ:仕事
先週の日曜からもうかなり時間も経っているので、
そろそろ落ち込みもおさまってきた。 書いてみましょう、私の赤面話。 その日曜日、もちろん私は結婚式場のお仕事だった。 会社に着くと、上司が私にインカムを渡しながら、 「今日は○○さん(いつも一緒に仕事しながら色々と教えてくれる先輩) がお休みだから、これ付けてね」 と言う。 恐れていた事がついに…。 インカムを付けると、右耳で従業員同士のやりとりを、 左耳でお客様の言葉を聞かないといけない。 「何がつらいって、インカム」 といつも先輩も言っていた。 でも、これを付けないと作業がスムーズに運ばない。 今日は先輩の代わりにお客様案内係をする私には、絶対に必要なものだ。 お客様が大勢到着すると、 まず1階フロントからインカムで3階に居る私に連絡が入る。 そしてエレベーター前で待機して、お客様をお迎えし、控室に御案内する。 その他にもお客様からの質問やリクエストなどを、 すぐその場で式のプランナーに取り次ぐ事も出来る。 どんな些細なリクエストでも、 3階で解決できないことは必ずプランナーに伝えること、という決まりになっているが、 プランナーは館内を走り回っているので、インカムでないとつかまえられないのだ。 この日の3階は先輩以外にもお休みしている人が多く、 てんてこ舞いの状態で、誰にも余裕が無く、 一人一人が自分の仕事をこなすのに必死だった。 そして、2件目の式がもうすぐ始まる、という時、 新婦の友人らしき女性が一人、泣きそうな顔をして私に近づいてきた。 そして、私の耳元で、小さく囁いた。 「あのぉ~…、急になっちゃったんですけど、ナプキンなんて、無いでしょうか…?」 式はもうすぐ。 買いに行く時間なんてもう無い。 ものすごく不安そうな女性の顔。 「お客様、すぐに御用意させていただきますので、御安心下さい。 お席の方で、お待ちいただけますでしょうか」 私は出来るだけ冷静に、笑顔で答えた。 でも、すぐに「どうしよう!」と青くなった。 1階には用意されているのだが、取りに行ってもらえる人がいない。 案内係は持ち場を離れてはいけない、と言われている。 特に、もうすぐ式が始まる、この時間は…。 これ…しかない…か。 ものすごい数の従業員が聞いている、このインカムしか。 でも、もう恥ずかしがってる場合じゃない。 幸い、プランナーは女性だし。 意を決して、インカムのボタンを押しながら、私はプランナーの名前を呼んだ。 「すみません、3階の○○です。 今お客様から生理用品のリクエストがあったんですが、 用意していただけますでしょうか?」 「はっ!?」 プランナーはそう叫び、私は同じ事を汗をかきながら、 よく聞こえるようにゆっくりと繰り返した。 その後すぐにプランナーが封筒に入ったそれを持って3階に上がってきてくれ、 その女性に渡してくれたが、 ムッとした顔は真っ赤で、私には一言も無く下に降りてしまった。 たぶん、「そんな事インカムで言わないでよね!」と思ったんだろう。 従業員の数にゆとりがある時なら誰かに案内係を代わってもらって 下に取りに行けるのだが、今日はそのゆとりが無かった。 でも、そんな事情をプランナーは知らないのだ。 仕方無いよな…。 は~~~~~っ…。 よりによって、初インカムの日に、こんな事が起こるなんて…。 その時、私の後ろから声がした。 「本当にありがとうございました!おかげで、助かりました」 あ、さっきの女性だ。 安心したような表情。水色のカクテルドレスがよく似合う。 まっ、いっか! 仕事、がんばろっ! でも、仕事が終わり、下の階に降りていった時、 「お疲れさまでしたぁ~」と声を掛けてくれるメンバーが、 誰一人私と目を合わせてくれない、というのは、 単なる私の気のせいだったんでしょうか…(涙) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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