テーマ:お仕事のお悩み(671)
カテゴリ:仕事
昨日は仏滅でした。
なので、結婚式は一組しかなく、 いつもは親族控室のお仕事のみの私ですが、 控室を片付けた後、披露宴の方にも入らなくてはなりませんでした。 それを頼まれたときから、すごく憂鬱だったんです。 だって披露宴のお仕事は、ずいぶん前に出席者が少ない時にお手伝いしただけ。 今回は100名近い大きな披露宴で、それもどうしたことか、 私担当のテーブルもあるというのです。 テーブルを持たされるのはもっと経験のある人な筈なのに、 よっぽど人が足らなかったんだとは思いますが、 そうと知らされてからは気が重くて仕方がありませんでした。 でも、やらなきゃ仕方がありません。 一生に一度の結婚式。 お客様に嫌な思いはさせられませんから。 でも、もちろん分からない事の方が多いので、 出来ない事は出来ない、とはじめにハッキリと上司に言いました。 で、失敗するかもしれないことは経験者にお任せして、 私は料理出しと簡単な飲み物、その他お客様のご要望にその場その場で対応する、 という事に専念することにしました。 しかし、それ以外にも問題は山積み。 私はテーブルを持たされているので、 まずそのテーブルにお客様がすべて揃ったら、挨拶しなければいけないんです。 「本日は誠におめでとうございます。 私、このテーブルを担当させていただきます○○と申します。 御用がございましたら、何なりとお申し付け下さいませ。」 これだけでも舌を噛みそうなのに、 「皆様のお足元右側に、本日の引き出物を置かせていただいております。 お帰りの際は、お忘れになりませんようお願い致します。」 「お手洗いは後ろの扉を出られまして、突き当たりの右手にございます」 「お飲み物はまた後ほどお伺いいたしますので、もうしばらくお待ち下さいませ」 敬語の使い方が間違っている?いや、もうそんな事誰かに聞いてる場合じゃない。 何本もセットされたナイフやフォーク、スプーン。 料理に合ったそれらを使わずに、お箸を使って食べるお客様ももちろんいます。 その時はお皿を下げるときに使わなかったフォーク、ナイフも一緒に下げるんですが、 どれがどれだか分からない。 皿に乗せて持ち上げるとき、滑って落としそうになる。 もう緊張の連続です。 経験者はお皿を一度に4枚も持っていくんですが、 私にそれが出来る筈もなく、(ていうか、しようとしてもきっと止められるけど) 2枚持って、何度も往復です。 その度に誰かとぶつからないか、突然席を立つお客様の椅子の足につまずかないか、 と、体中の神経をピンピンにとがらせて仕事に集中していました。 みんなに助けられて、何とかデザートまでこぎつけ、コーヒーも出し終わりました。 緊張も少しほぐれ、やっと式の流れを見られるようになった頃、 恒例の両親への花束贈呈、花嫁からの手紙のお時間です。 うわ!やばっ! と思った時には、もうすでに遅し。 花嫁の涙、父の涙、そして、母の涙。 しっかりと見てしまった私は、仕事も無いのにバックルームへ。 うるうるうるうるうるうるうるうる ささっとナプキンで拭うと、頃合いを見計らってまた会場に戻りました。 あ~、良かった、終わってる。 だけど、私の担当のテーブルのお客様も、 みんな手にはハンカチを握りしめて、目が真っ赤です。 それを見ただけで、もう栓が抜けてしまった私の涙腺は爆発しそうです。 「ありがとうございました」 「お忘れ物ございませんように」 「ありがとう、美味しかった」 お客様の言葉が、まるで起爆剤のようです。 あか~ん!これじゃ、仕事にならんや~ん!(大泣き) すみません、これから仏滅はお休みさせていただきます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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