テーマ:恋愛について(2608)
カテゴリ:ひとりごと
でも今は、今日一日一緒に居られた幸せに浸っていよう。
これからの事は考えずに。 って、考えないわけ無いじゃないか…。 短大生としての生活が始まり、それなりに忙しい毎日を送っていても、 やっぱり彼の事はいつも頭から離れませんでした。 もう会えないと分かっていても、 毎朝、自転車置き場の横を通るたびに彼の姿を探してしまいます。 もちろん帰りも。 ミナミやキタへ遊びに行った時でも、 雑踏の中に彼に似た後ろ姿を見つけてはドキッとしたり。 こんなに会いたい気持ちが大きいのに、 それでも私は電話できませんでした。 どうしても「私は彼女じゃない」というのが引っ掛かってしまうのと、 「彼は電話が嫌い」という私の勝手な決めつけで、 電話して迷惑がられるのが怖くて絶対に電話できませんでした。 じゃあまた手紙で、とも思ったのですが、 彼のあの達筆な手紙を見た後では、 とてもじゃないですが、書く勇気なんてありません。 彼が前に言っていた、 「付き合ってる…というか、まぁそんなような子は…うん」 の女性を、 とても大人っぽく、美人で、落ち着いていて、字が綺麗。 というイメージに勝手に仕立て上げてしまっていた私は、 会った事も無いその人に、ものすごい劣等感を抱いていたんです。 私は待ってないといけないんだ。 そして、短大生活にもやっと慣れた、その年の秋、 半年ぶりに、家のポストにまたあの愛想の無い封筒が放り込まれていたんです。 「紅葉の季節になりましたが、お元気ですか?」 懐かしい、あの字です。 今回は、自分の近況報告も少しですが書かれていました。 そして、最後に 「そろそろ、会いませんか?」 やっと、会える。 私はまた、何度も何度も読み返しました。 そして、予想通りその週の金曜日、彼から電話がありました。 機嫌悪そうな声、ぶっきらぼうな口調。 場所と時間だけをさっさと伝え、 「じゃ、明日」 本当に、私と会いたいの…? ずっとずっと待ち続けて、やっと叶った2回目のデートなのに、 やっぱり私の気持ちは喜びと不安で半分づつにされていました。 (続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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