カテゴリ:ひとりごと
私は、本当の意味での「友達」がとても少ない。
私の「友達」の条件が、とても厳しいんだと思う。 でも、一度友達だと認めてしまうと、その人をとことん信用し、 心底好きになってしまう。 友達のために、私が出来る事なら何でもしてあげたいと思う。 だから、そんな少数の友達の中の一人が夫からの暴力の末に離婚し、 2人の子供をその友達一人の手で育てていかなければいけなくなった時、 私は出来るだけ彼女に協力したいと思った。 結婚前に保険のセールスをしていた彼女は、 その経験を活かしてまた保険会社で働けることになった。 当たり前の事だが、保険のセールスは契約をとらなければ話にならない。 働き始めてすぐに契約を沢山取れば、会社にも居やすくなる。 そう思った私は、今自分が入っている保険を解約して、 彼女の会社の保険に変えようと思った。 そして、彼女に連絡し、その事を伝えた。 出来るだけ気を遣わせないように、 今の保険では補償が少なくて頼りないから、何か良いの無いかな、と 相談するように話を持っていった。 もちろん私の気持ちにすぐ気付く彼女だというのは分かっていたが、 でも、その時の彼女の厳しい状況を考えると、 きっと喜んで、甘えてくれると思っていた。 でも、彼女は私が今入っている保険について詳しく聞いた後、 新しい保険を勧めるどころか、 今の保険の補償と保険料が私に一番向いているから解約するべきじゃない、 とアドバイスしてくれたのだった。 解約しても良いくらい魅力のある保険が出たら連絡するから、 と彼女は笑いながら言った。 そういえば、彼女が結婚前に保険会社で働いていた時にも、 一度も保険に入って欲しい、と言われたことはなかった。 もちろん、そんな事を言うような人を、私は友達だとは思わないだろうけど。 彼女の力になれなくてガッカリしている私に、彼女は言った。 そんな事、してくれなくても良いねんて。 いつでもどんな時でも話を聞いてくれて、 私の事をものすごく心配してくれてる、って分かってるから。 仕事やお金の絡むことに友達を巻き混みたくないねん。 どんなにしんどくても、それだけはしたくないから。 ああ、やっぱり私の友達。 私がもし彼女の立場でも、同じ事をしたと思う。 だから、本当に信じられるんだ。 考えてみると、他の友達もみんなそうだ。 同じこの状況になっても、間違いなくみんな同じ答えを出すだろう。 そう信じられる、自分が幸せだと思う。 友達は、どれだけ沢山いるかじゃなく、 自分にとって、どれだけ大切かだと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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