カテゴリ:こども
1週間ほど前から、娘のお腹にじんましんが出始め、
今は背中にも広がっています。 でも、本人はいたって元気。 なので、最初は放っておいたんですが、 背中にも出てきたのを見て気になったので、昨日病院に連れて行きました。 でも、予想通り抗ヒスタミン剤の飲み薬と、 かゆみ止めの塗り薬をもらっただけ。 飲み薬のおかげか、今日はかなり じんましんの赤みが薄くなっているような気がします。 そのじんましんの点々を見ていて、娘が赤ちゃんの時の事を思い出しました。 娘には、絶対に飲んではいけない薬があります。 抗生物質のケフラールとクラリシッド。 そして、痰を切るお薬としてよく出されるムコソルバン。 飲むと、ものすごい薬疹が出ます。 特に、ケフラール。 初めてこの薬で薬疹が出た時の事を、私は決して忘れることが出来ません。 それは娘が1歳半の冬。 熱があったので連れて行った病院で出た薬が抗生物質のケフラールでした。 その薬を飲ませた次の日、娘の体に赤い斑点が盛り上がるように出てきました。 斑点はどんどん増えていき、盛り上がりも大きくなり、 あれよあれよという間に体中がパンパンに腫れ上がり、 最後には顔まで腫れてしまいました。 その顔はまるで獅子舞のようです。 私は娘の身に何が起こったのか分からず、パニックになりながら とりあえず娘を連れて病院に走りました。 病院の待合室。 私が娘を椅子に座らせると、隣にいた幼稚園くらいの男の子に向かって 離れた席に座っていたお母さんが 「こっちにおいで」 と呼ぶほど、娘の人相は異様でした。 このまま娘がどうなってしまうのか、 その時の私はもう不安で押しつぶされそうでした。 先生から薬が原因だと言われ、すぐに点滴をすることになったんですが、 娘は手もパンパンに腫れ上がっていたので血管が出ず、上手く針が刺せません。 3回失敗したところで、先生も諦めました。 「これ以上は可哀想ですから」と。 その間、娘は一度も泣きませんでした。 何度も手の甲に針を刺されているのに、どうして泣かないんだろう。 目は、じっと私を見つめたままです。生気のない目で。 きっと、ものすごくつらいんだろうな。 そう思うと涙が出てきます。 ウルウルしながら、でもしっかりしなきゃと自分を奮い立たせて 先生の話を聞きました。 「とにかく、何か少しでも心配な事があったら、 夜中でもいいから私の自宅に電話して下さい」 先生にそう言われて、ますます気を引き締めました。 これは大変な事なんだ、と。 結局、それから何日か後に身体の腫れも斑点も治まってくれましたが、 もともと熱があってもらった薬ですから、 薬無しで腋の下に氷を入れて熱を下げたり、身体から薬を出すために 必死で水分を摂らせたりして大変でした。 元の顔に戻った娘を見て、先生も安心してくれました。 そして、私に言いました。 「今後、絶対にこの薬は飲ませないように、 お母さん自身がしっかり薬の名前を覚えておいて下さいね。 抗生物質の、ケフラールです」 私は必死にメモしました。 これから先、どこの病院に行っても大丈夫なように、 私がしっかり覚えておかなきゃいけないんだ。 その後、ケフラールの時ほど酷くはないけれど、 また新たに2つ、飲むと斑点が出る薬が増え、 その都度私はその名前を頭にたたき込みました。 新しい病院で診察を受けるたびにその3つの薬の名前を空で言う私に、 「お母さん、以前看護婦さんだったんですか?」 と言う先生もいました。 それほど、私の中で、その薬に対する恐怖心は大きいんです。 あの時のあの娘の顔。 決して忘れることは出来ません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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