どうして抗ガン剤治療しないんだろう、と
私はずっと不思議に思っていました。
患者である母もやはりそう思っていたようで、
つい最近の診察の時に先生に尋ねたそうです。
すると、

抗ガン剤は胃ガンに対しては腫瘍を小さくする効果はあっても、
切除手術後では治療効果は認められない。

という事でした。

あぁ…良かった。
だってインターネットでも本でも、
抗ガン剤治療の副作用がいかに辛いか、が山のように書かれていて、
今の母の体力ではとても耐えられそうにないだろう、
と思っていましたから。

ということで、
抗ガン剤治療の必要が無くなってホッとした母は
急に元気になってきました。
先生に叱られるくらいよく食べるようになり、
食べるスピードも早いんです。
でも、これはさすがに胃が無い母には危険なようで、
父と一緒に私や娘までもがしっかり見張りながら食事しています。
で、ちょっとでも調子に乗ってバクバク食べそうになると
３人からきつく注意されています（笑）

近所のスーパーには
夕方涼しくなってからほぼ毎日行っているようです。
退院後の買い物はほとんど私が車で連れて行ってあげてたんですが、
引越してきた新しい町を知りたい、と
一人でブラブラ散歩がてらに出掛けているそうです。

母の胃ガンはスキルスなので
先生からは転移をかなり脅かされているんですが、
でも母は今、新しい環境で新しい人生を始めようとして
とてもイキイキしています。
「普通に生活できるって、本当にありがたいな～」
なんて言いながら。


母は、元気です。