ドイツでマルチリンガルを育てる

私は気が短いので、すぐに子供達を怒鳴り散らしてしまう。だから、子供は私のことを恐れていて、何かまずいことがあると、パパにしか話さない。パパは温和だから、「ママって怖いねー」と子供に同情したりしている。

しかし、パパは日中家にいないので、私の怒りに歯止めを掛ける人がいない。昨日は、いつにも増して爆発してしまった。

昨日は、昼食の後、抜糸のため、賢浩を小児科に連れて行った。先生は、「じっとしていなかったんじゃないの？傷口のふさがり方が悪い。」と言った。おとなしくしていろ！と何度も口をすっぱくしていっても、いつも走り回っているのだから自業自得。でも、賢浩が怪我をする前に、プールの年間（シーズン）パスポートを買ったばかりなのに、これでまたしばらくはプールには行けない。無駄になったなーと思うと、腹が立ってきて、「あなたがおとなしくしていないかったから、また今週もプールにいけないじゃないか！」と頭を小突いてしまった。

小児科から帰ってきたのが３時ごろ。賢浩には、宿題をするように命令し、ニコちゃんが賢浩の勉強の邪魔をしないように、私はニコちゃんを公園や買い物に連れ出した。帰ってきたのが、６時ごろ。ところが、賢浩は、まだ宿題を終えていなかった。３時間もかかるのか！やり終えた宿題をみせろ、と言ったら、なんと、ドイツ語を１０行ノートに書き写しただけ。３時間で１０行。それも、。ぐちゃぐちゃの文字。もう一度やり直せ！と言ったら、えーと・・なんて考え始めている。「これ、今やり終えたばかりの宿題でしょ。一回もうしたのに、なんで考える必要があるの？」と聞いても、「あれー？」なんて首をひねっている。こんなにバカな子だとは思わなかった。惠子が賢浩に説明してあげて、ようやくできた。３０分もかからなかった。それなのに、監視がなければ３時間かけてもできないのだ。本当に集中力に欠ける。

夫は、賢浩は一人ではすぐに遊んでしまうので、宿題の時は横に座って監視しろ、というのだが、それは不可能。午後はニコちゃんのお昼寝タイムで、ニコちゃんを寝かしつけているうちに、私も一緒に寝てしまう・・・。ニコちゃんは夜行性で、夜寝るのが１１時、１２時と遅い。しかし、私は、６時少し前には起きなくてはならず、しかも、夜中に２－３回ほどニコちゃんに起こされる。だから、お昼過ぎになると、フラフラになってしまう。ニコちゃんのお昼寝時間がずれることもあるのだが、その場合は、ニコちゃんを一人で放っておくわけにはいかないので、やはり賢浩の面倒をみることはできない。しかし、賢浩は一人ではまともに宿題をしない。友達にきてもらうと、余計集中できない。もうどうしていいのかわからない。

昨日は、心身ともにクタクタだったのに、夜、ニコちゃんのウンチ騒動が起こった。ニコちゃんにトレーニングパンツをはかせていたのがそもそもの失敗。ニコちゃんは、部屋の中を駈けずりまわっていて、しりもちを何度もついているうちに、ウンチがはみ出してしまったようだ。ニコちゃんが何かを口に入れているので、なんだろうと思って近づいてみたら、ウンチだったので、思わず「きゃー」と叫んでしまった。部屋の中をよく見ると、ウンチを踏んずけた足で駈けずりまわっていたようで、あちこちに黄色い足跡が・・・。もう、本当に勘弁してーと思った。口の中もウンチまみれ、部屋の中もウンチまみれ・・・。ニコちゃんをシャワーできれいにし、次は絨毯の掃除。その後、台所仕事をしていたら、ニコちゃんがきて、生ゴミ箱をひっくり返した。思わず、ニコちゃんの頭をそばにあった空のペットボトルで叩いてしまった。そこで、我に返った私。ニコちゃんに謝ったけど、トラウマになったかも・・・。そもそも、惠子と賢浩にニコちゃんの面倒を見てと頼んだのに、彼らは部屋で遊んでいたのが悪い。それで、おもちゃを全部ゴミ箱に入れてやった。賢浩は泣きながら回収してたけど・・・。

ようやく寝られる、と思ったら、ニコちゃんがまたウンチ。

とにかく、昨日は目いっぱいで、いつも以上に自分をコントロールすることができなかった。それで、朝、子供達を起こしたり、朝食の用意をすることを拒否することにした。いつもはノロノロして、甘えてばかりの賢浩も、今日は緊張感を持っていたようだ。やればできるんじゃないか！怒鳴り散らすよりは、育児放棄（？）を選ぼうかなーと思う。

（写真：泥だらけの野生児ニコちゃん：私の怒りの元凶の２番手）