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テーマ:海外生活(7774)
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今週1週間、職安からの紹介で、セミナーに参加している。
8時から15時10分までだが、私は12時で早退している。ニコちゃんの面倒は夫にみてもらっているが、さすがに1日中は頼めない。 電車で通うため、朝7時15分ごろ家を出る。かなり暗いし、寒い。昨日は帽子と手袋をしてなかったことをすごく後悔したので、今日は完全防備で家を出た。 でも、昨日も今日も電車が遅れ、バスに乗り継げず、遅刻。時間に正確な日本の電車が懐かしい。電車も朝でも30分に1本しかなく、本当に不便。やはりマニュアル車を練習しなくては・・・。 このセミナーは、失業者のためのもので、人事担当者の気をひきつける履歴書と送り状の書き方、インターネットを使っての仕事の見つけ方、などを習う。私が日本にいたころは、市販の履歴書を使うのが一般的だったが、今は日本でも手書きではなく、コンピューターを使うのが一般的なのだろうか? その辺の事情はわからないが、ドイツでは、市販の履歴書用紙なんてない。フォーマットも自分で考える。 セミナーでは、各自にコンピューターが用意され、その中にすでに雛形がはいっているので、それを使い、自分の履歴書を作る。 履歴書の最初にくるのが個人データー。 生年月日と出生地を書くのが一般的。 それから、既婚か独身かも書く。男性の場合、既婚子持ちというのはプラスポイントになるが、女性の場合は、子持ちはマイナスポイントになる。それは、日本でもドイツでも同じこと。こどもが10歳以上のときは、年齢も記したほうがいいといわれた。小さい子がいると、病気などで母親が欠勤する率が高くなるから嫌われるのだ。だから小さい子がいる場合は、「子供の面倒はみてもらえる」というようなことを記す必要がある。 日本と大きく違う点は、家庭にはいり、子育てをしている時期も、履歴書に記せ、と言われたこと。Familienmanagementという項目をたて、Kindererziehung und Haushaltsorganisation と書いたりするのだそうだ。また、失業中も、「新しい可能性を模索中」のなどと別の言葉で書き、時系列に穴をあけるな、といわれた。 時系列(職歴や学歴等)は、新しい順に書くのがヨーロッパ式なのだそうだ。 趣味は、サッカー、スキー、スノーボード、バンジージャンプなどと書いてはいけないらしい。怪我をして、仕事に支障をきたす可能性があるから、嫌われるらしい。水泳、ジョギング、散歩などは健康に気を遣っていると思われ、もっとも好感度が高い趣味らしい。 運転免許を持っているなら、普通免許であっても必ず書け、と言われた。 また、PCの知識は、使えるのが、Word、Excel、Internet程度であっても知識に入るので書いたほうがよいそうだ。 今日は、履歴書用の写真撮影もした。 一人一人別室に呼ばれて、講師がデジカメで撮影したのだが、「楽しいことを考えて笑って、もっと笑って。」と何度も言われた。就職活動用写真なのに、歯を見せて笑ってもいいのだろうか?と疑問を口にしたら、「もちろん! ボスだって、フレンドリーな人を採用したいに決まっているわ。日本ではダメかもしれないけど、ドイツでは、シリアスな写真のほうが嫌われるわよ。」と言われた。 何枚かとって、その場でPCにダウンロードして見せてくれた。一番笑っていて、ちょっと小首をかしげている写真がいいのでは、と言われた。「でも、この写真、首がまっすぐではなくて、傾いてますよね。こんな写真でいいんですか?」とまたまた疑問を投げかけてみた。すると、小首をかしげているのは、「従順で善良な女性」という象徴だから、マイナスにはならない、と言われた。びっくりした。 ドイツでは、履歴書と応募理由を書いた送り状のほか、卒業証書などの各種証明書のコピーも一緒にファイルにはさんで送るのが一般的。60歳の男性が、「以前は、応募1件につき、職安が5ユーロの手当てをくれたが、今はまったく手当てがつかない。ファイルだって、買えば1つ2ユーロはする。そのほか、郵送代だってかかるのだから、月に10件以上応募するのは無理だ。」と文句を言った。講師は、「昨今の経済危機で失業者の数が急増し、以前ほど手厚い補助ができなくなった。」と説明した。すると、別の参加者が、「私は、補助をもらってますよ。1件応募するごとに5ユーロで、月最高250ユーロまでもらえます。」と言った。日本でもこういう制度があるのだろうか?? 講師が、今はインターネットの時代で、インターネットなしでの就職活動は考えられない、と言った時、またまた先ほどの60歳の男性が、「でも、私はPCを持ってません。」と言った。講師は、「職安に行けば、無料で使えますよ。」と教えると、彼は、「職安に行くには交通費がかかる。でも、職安は交通費を出してくれない。だから行けない。」ときっぱり。「地元の図書館でもインターネットを使えますよ。」とアドバイスすると、「でも、それは有料だ。」またまたネガティブな返事。 私も2週間前に職安に呼ばれていってきたのだが、その際手紙に、「規定で6ユーロ以下の交通費は出せない。」と書いてあった。ちなみに私が払った電車賃は5ユーロだった。 私のタイ人の知り合いが去年、職安から職業訓練校を紹介してもらい、現在週末通っている。学費はすべて職安が払っている。外国人が職業訓練を受ける場合、学費は政府が肩代わりしてくれる、と友達に教えてもらった。そのことを職安にきいてみたら、「今は予算が厳しくて、学費を出すことはできない。」と言われた。しかし、このセミナーの参加費用は、職安から出ている。 私と一緒にセミナーに参加している人たちは、私以外はドイツ人、もしくは、ドイツ育ちの人たち。20代前半から60歳まで年齢はさまざま。共通しているのは、職を探しているが、応募しても書類段階ではじかれてしまう・・ということらしい。 履歴書ををちらっとみたが、みんな中卒で、職歴もすごい。2週間とか3ヶ月とか、短期の仕事ばかり。 このセミナー、私にはたくさん発見があって面白い。ドイツ語コースよりもよほど勉強になると思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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