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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2010年02月05日
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カテゴリ:子供
今朝もニコちゃんを幼稚園に連れて行く途中で、抱っこをせがまれた。直線で幼稚園まで200mも離れていないのだけど、朝はいつも抱っこと言われる。帰りは、「ママ、(僕を)捕まえて」とおにごっこをしながら、つまり走って家に帰るのに・・・・。

金曜日は、いつもより早く、みんなで軽食を食べるのだそうだ。9時に連れて行ったら、自由に遊ぶ時間が終わっていて、ちょうどみんな片づけをしていた。
最近のニコちゃんは、上着を脱がせ、靴を履き替えさせると、自分で教室に入っていき、私がバイバイと声をかけるまでもうママのことなんて忘れているかのように振舞っていた。
ところが、今日は、「ママ、Stay here!」といって、右手で私の左手を握ったまま。
先生がきて、「ニコ、Guten Morgen!」と手を差し出した。挨拶しながら握手するのはドイツ流。でも、右手は私とつないでいるので、ニコちゃんは左手を出す。すると、先生は、「こっちの手で握手するのよ。」と右手をつかむ。私がニコちゃんの手を放すと、あわててまた私の手をつかもうとする。ちょっとでも離れるのが嫌なようだった。
一人の先生が教室でテーブルセッティングをしているあいだ、他の子は、靴を履き替えるところにあるベンチに丸くなって座って、Frauハーガの話を聞く。ニコちゃんは、私に、「ここに座って!」というので、私もニコちゃんの横に座った。
2月からもう一人新しい小さい子が入ってきたようだ。でも、その子には、同じクラスにお姉さんがいるので、その男の子は、お姉さんのひざの上に座っていた。ニコちゃんのクラスの3歳児の半分以上は、兄弟がすでに同じクラスにいる。やはりそういう子は、なじむのが早い。本当にうらやましい。
Frauハーガの話は、来週のファスナハト(カーニバル)に関することで、仮装行列の時に歌う歌とか、掛け声をみんなで練習した。しかし、日本の民謡と同じで、方言丸出しの歌や掛け声で、私には、さっぱり意味がわからないし、なんと言っているのかさえわからなかった。
歌も掛け声も、先生が1-2小節づつ歌って教えてくれるわけではなく、知っている子(5-6歳児)だけが歌い、知らない子は、それを聞いて自分で覚える。

その後、ホールに移動してお遊戯をすることになった。そのとき、Frauハーガが私に、「ニコは私とホールに行きますので、帰っていいですよ。」と言った。しかし、ニコちゃんは、Frauハーガと手をつなぐことを断固拒否。Frauハーガに慣れてきていたと思っていたのになー。
Frauハーガは、「お母さんはみんないったんおうちに帰るのよ。」とニコに言った。ニコちゃんは大泣きだったけど、「帰ってください」と言われたので、そのまま幼稚園をあとにした。
ニコちゃんだけいつもママがそばにいると、やはり他の子に対して不公平になる。特に、2月にはいり、新しい子が入ってきたわけだから、「ニコのママはいつもいるのに、どうして僕のママはいてくれない・・」と言うことになりかねない。

帰りに、近所のヨハネス君のママに会って、「ニコは、慣れてきた?」と聞かれたので、
「椅子に座って先生の話を聞いたり自分の意見を言ったりすることが多くて、ニコにはちょっとつらいと思う。」と話した。ヨハネス君のママは、理解を示してくれたが、
「でも、それって子供にとって大切なことよね。私が以前住んでいたところの幼稚園では、そんなこと何にもしなかったから、ベネディクトが小学校に入ったとき、人の話を聞く訓練ができていなくて大変だったのよ。」と言った。

こういう話はドイツでは良く聞く。ほぼ一日中子供を好きなように遊ばせているだけの幼稚園が多い。だから、小学校に行っても、椅子に座ってじっとして人の話を聞くという基本ができない子が多いことが問題になっている。

幼稚園で、あれもこれも教えて欲しいと思っている親は多い。でも、うちの場合、まずドイツ語を覚えることが先決。子供が友達との遊びを通じてドイツ語を覚えてくれたら、それ以上幼稚園生活に望むことはない。

確かに、今の幼稚園のプログラムはすばらしいと思う。でも、ニコちゃんにはぜんぜん楽しくないことで、もっと歌ったり踊ったり、「おかあさんといっしょ」的なプログラムだったらなーと思う。せめて3歳児は別のクラスにして、もっと単純で楽しいことをすればいいのに・・・。

幼稚園からいつ呼び出しの電話がかかってくるかわからないので、ゆっくり買い物に行く暇もない。日本の幼稚園では、バス通園をしている子も多いと聞く。泣いたからと言って、親がずーっとそばについているという状況にはならないし、早くお迎えに来い、と言われることもない。どうしてそういうことが可能なのか私には想像できない。





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最終更新日  2010年02月05日 18時24分09秒
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