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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2010年02月21日
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カテゴリ:子供
昨日は、雪もちらつき、かなり寒かったのだけど、今日は一転して春のような天気。

賢浩は、今週の水曜日の夕方、トランペットの発表会があり、今日は、ピアノ伴奏をして下さる方との練習があった。家で一人で練習している時は、ずいぶん上手になってきたなーと思っていたけど、ピアノとあわせたら、ボロボロだった。ピアノに合わせるのは初めてだし、どのような伴奏かも聴いたことがなかったので、なかなか入るタイミングがわからなかったようだ。

ピアノのリズムと賢浩のトランペットのリズムが全く違い、かみ合わない。短い曲を2曲吹くのだけど、ピアノの速度にあわせるのが難しいようで、途中で息切れして、最後まで吹き通せなかった。また、途中、数小節の休みが何度か入るのだけど、例えば、4小節(16拍)休む時、自分の頭の中で16拍数えているのだろうが、・・・15、16、ハイ・・というタイミングで吹き始めるので1拍ずれる。間違えても、伴奏者がフォローしてくれるのだけど、本人は、1拍分を取り返そうとあせる。そうやって、どんどん歯車が噛み合わなくなって行く。ピアノの伴奏に合わせるのは、今日と本番だけ。

あまりにもできないので、先生が伴奏の人に頼んで、入る場所で、顔を上にあげて賢浩に合図を送るようにしてもらった。だから、賢浩は、譜面を見ないで、伴奏者の顔ばかりみていた。

今日はいつもと同じ、30分の練習だったけど、普段の倍疲れたようだ。誰かと一緒に演奏するというのは、本来は楽しい事なのだろうけど、慣れないとストレスに感じるようだ。

先生は帰り際、「水曜日は、ちょっときれいな格好をしてきてね。ワイシャツは持っている? ズボンもきれいなのをはいてきてねー。」と言った。賢浩は、「パンクの髪型してきてもいい?」と聞いた。「だめ」と即座に却下された。「どうして? かっこいいじゃない。」と食い下がる賢浩。「パンクにしてきたら、発表会に出さない。」と先生は言った。「パンクで発表会に行くのは、水着で学校に行くようなものだから、おかしいんだよ。」と説明され、賢浩はようやく納得した。

今週の木曜日、賢浩は学校で「プレゼンテーション」をする。それで、昨日は、友達とその準備をしていた。2人から4人のグループで、好きなテーマについて発表していいのだそうだ。賢浩のグループは、A君、B君と3人で、テーマは、「恐竜」。それを聞いて、「またなの?」と思った。小学校4年間で何度か発表することがあったが、賢浩はいつもテーマが同じ。先生も、クラスメートも、賢浩が「恐竜博士」ということは知っている。だから、B君が、「恐竜については、君が一番よく知っているから、君がグループリーダーになったらいいよ。」と言ってくれたらしい。

グループリーダーは、プレゼンテーションの準備をまじめにしないメンバーをグループから「追放」できるのだそうだ。実際に、追放された子もいる、という話を聞いてびっくりした。追放された子は、ほかに追放された子とグループを組み、プレゼンテーションをしなくてはいけないのだそうだ。

賢浩は、「A君は、何にも言わないんだよ。僕とB君ばかりがアイデアを出している。あいつは、何にもしないから、僕はB君に、A君は何もしないから追放しようか?って相談したら、そうだね、と同意してくれたんだ。でも、僕は、A君に、もう一度チャンスをあげると言ったんだ。」と偉そうに言ったので、驚いた。同じクラスメートなのに、どうしてこんなにも上から目線なのか? そもそもグループから追放するなんて、そういう考え方ってありなの? そういう権限をリーダーに与える先生もどうかと思う。
賢浩はA君と仲良しなんだから、一言、「お前も、もっと協力しろよ。」と言えばいい話なのでは? それとも、ドイツでは、協力しない人は仲間に入れないというのは、当たり前のことなのだろうか? 小学校からこんなことを認めているなんて、怖いと思った。





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最終更新日  2010年02月22日 00時08分23秒
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