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テーマ:海外生活(7774)
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今日は、わが町が1年で一番活気付く日。Faschingumzugがあるからだ。リオのカーニバルには遠く及ばないけど、まあ、それなりに盛り上がる。それで、Stuttgart近郊に住む夫の友人家族を我が家に招待した。彼らはロシア人で、娘さんは恵子と同じ歳の13歳。家ではロシア語で会話をしてるので、奥さんのほうはなかなかドイツ語が上達しないという私と同じ悩みを抱えている、という情報だけ事前に得ていた。ドイツ語コースで毎日ロシア人を見ていて、わたしの中に、ロシア人苦手意識が芽生えていた。しかし、今日我が家に来てくれた人たちは、ユーモアも教養も常識もすべて兼ね備えた人たちで、ロシア人のイメージが一気に好転した。
11時ごろにきてもらい、昼食のあと、私を残し、みんなですぐ近くの本通りの仮装行列を見に行った。でも、あまりにも寒くて30分ほどで帰ってきてしまった。わが町の仮装行列は、この地方の伝統的な衣装を着ていて、練り歩くので、違う地方から来た人にとっては、なかなか興味深い。中には、なまはげのような格好もあり、ニコちゃんは本気で怖がるほど。 帰ってきてからは、コーヒーとケーキで夫と友人、友人の奥さんのビクトリアと私、彼らのお嬢さんと恵子、と分かれてそれぞれおしゃべりに花を咲かせた。ニコちゃんと賢浩は隣の部屋でテレビを見ていたが、そのうち近所の子と庭で遊び始めた。 ビクトリアの話は、すごく興味深かった。お互い、いまひとつのドイツ語能力であったが、すごく話が盛り上がった。ビクトリアの友達に日本に造詣が深い人がいて、その人から「古事記」をプレゼントされ、読んだそうだ。「すごく面白かった。」と話してくれた。ロシア語に古事記が翻訳されているなんて・・・。そのほか、龍の子太郎も読んだことがあるそうだ。我が家にちょうどこの本があったので、「これが原作ですよ。」と見せたら、絵を見ながら、「この場面、覚えているわー」などと言っていた。そのほか、俳句のことを聞かれた。日本に住んだこともないし、大学で専攻していたわけではないのに、これほど日本のことを知っている人にはじめて出会った。なんだか、うれしい。 彼女もご主人ももともとはドイツ人の血をひいているそうだ。彼女は、ロシアで経済学と工学を学んだ。しかし、大学卒業後も職を見つけることができなかった。それで、1990年代にドイツに移住してきたわけだ。カザフスタンやタジキスタンでは、カザフスタン人ではない、タジキスタン人でないと言う理由で、どんなに頑張っても職に就けないそうだ。ロシアでもそうで、純粋なロシア人でなければ、就職は難しいらしい。彼女の知り合いで、ドイツ人の血をひく女性がタジキスタン人と結婚して3人の子供をもうけたそうだ。彼らは、タジキスタンに住んでいたが、ご主人が病気でなくなった後、「お前たちを殺すぞ!」という脅迫状が何通も送られてきたそうだ。「お前たちは、ムスリムではない。(タジキスタンでは、ムスリムが多数派) お前たちは、タジキスタン人ではない。ここから出て行け!」といううようなことが書かれてあったそうだ。それで、彼女は子供をつれて着の身着のままでドイツに移住してきたそうだ。これが、最近あった話だと聞いてびっくりした。 私が、現在通っているクラスの様子を話したら、たぶん、彼らも難しい背景を背負っているのだろう、と言われた。 ところで、ビクトリアたちは、ロシアとドイツの二重国籍。両国のパスポートを持っている。ドイツのパスポートは、日本のパスポートと似たり寄ったりで、ほとんどの資本主義国にビザなしでいける。ロシアのパスポートがあると、旧ソ連邦はもちろん、中国もビザでいけるそうだ。つまり、この二つのパスポートがあると、地球上の大半の国をビザなしで観光できるらしい。すごいなー。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年03月07日 03時08分17秒
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