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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2011年03月12日
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普段の朝は忙しくてテレビを見る余裕がないのだけど、昨日は電車のストがあり、今日は大丈夫か一応確認したかったから、今朝は珍しくテレビをつけた。そしたら、いきなり、日本で大きな地震があったというニュースが飛び込んできて、すごくあせった。東京の実家に電話をしたら、大丈夫とのことだった。それで安心してドイツ語コースに出かけたのだけど、帰ってきてからニュースを見て、津波の被害のすごさに驚いた。

ところで、今日はニコちゃんの4歳の誕生日。昨日の夜、ケーキをたくさん焼いて、幼稚園に持っていった。水曜日ニコちゃんと買い物に行って、好きなおもちゃを買ってあげるといったら、迷いなく、トランスフォーマーの車を選んだ。もうすでに、トランスフォーマーは7-8種類持っている。家中車だらけなので、「レゴもいいねー」とか他のおもちゃにそれとなく誘導しようと試みたけど、トランスフォーマーを握り締めて離さないので、それを買ってあげた。自分で、「ニコちゃん、おめでとう!」と何度も言っていた。かわいい・・・

昨日は、4歳児検診に連れて行った。3歳検診の時は、視力検査で苦労した。絵を見せて、これは何か?ときいても、わからないを連発。本当に見えないのか、言葉の問題なのか、それともやる気がないのか、全くわからない。それで、検査する人も匙を投げてしまった経緯がある。
今回も似たようなことになってしまった。

まず、視力検査だった。4つの形があった。りんごのような、奥歯のような形と四角とまると家の形だった。りんごみたいな奥歯みたいな形に関しては、ニコちゃんは、「Herz」(ハート)と答えた。家は、「Haus」と回答。でも、四角とまるは、「わからない」とドイツ語で回答。それで、助手さんが、4つの形のコピーをニコちゃんに渡して、見える形と同じ形を指でさしてくれ、と指示した。それで視力検査はなんとか乗り切った。

問題は、聴力テスト。ヘッドホンを耳にあて、音が聞こえるので、音が聞こえなくなった時点で「Jetzt」(今)と言うという指示だった。しかし、ニコちゃんは、指示を全く理解できなかったようだ。いつまでたったも何にもしゃべらない。それで、助手さんが、「今音が聞こえてる?」と聞きなおした。ニコちゃんは、「Ja」(はい)と返事した。それで、すこしづつボリュームを下げていき、「まだ聞こえる?」「まだ聞こえる?」と何度も聞いた。ニコちゃんは、そのたびに、「Ja」と言うだけ。助手さんがスイッチを切ったあと、「まだ聞こえる?それとも、もう何にも聞こえない?」と聞くと、「Ja」と言うだけ。聞こえるはずがないのに、聞こえる?という質問に「Ja」と答える。私が日本語で説明しても、結果は同じ。今度は、聞こえない状態からはじめてみた。「何か聞こえる? それとも、何にも聞こえない?」という問いに、「何にも聞こえない」と答えた。少しづつボリュームを大きくして、同じ質問をしていっても、答えはいつも、「何も聞こえない。」
私も、何度も日本語で説明したし、助手さんも、あの手この手でニコちゃんが理解できるように、工夫してくれた。たぶん、こんなテストは普通の子なら5分で終わるのだろう。でも、ニコちゃんは、30分以上かけても、進歩がなく、助手さんも、これ以上はできません、と匙を投げた。
聴覚テストでは、ヘッドホンのどちらから音が聞こえてくるかというテストもあったのだけど、ニコちゃんは、いったん右耳から聞こえると、左からに変わっても、ずーっと右をさし続ける。私も日本語で、「どっちの耳から聞こえる? さっきと同じ?違う?」と尋ねても、面倒くさそうに、同じ側の耳を指し続けるだけ。たっぷり昼寝をしてから出かけていったのに、よほど聴力テストが退屈だったのか、途中であくびをしだす始末。やる気がないのか、言葉が理解できないのか、本当に聞こえないのか、本当に判断ができなかった。

小児科医は、「もしかして、アデノイドに問題があり、それが聴力にも影響しているのかもしれない。聴力に問題があるから、言葉の発達も遅いのかもしれない。」と言い、専門家に見せるように進言した。地元の耳鼻咽喉科とかなり離れた町の専門医のいる病院を紹介された。両方に予約を取るように言われた。地元の耳鼻咽喉科にはすぐ予約を取ったが、一番早くて4月末の11時しかあいていないと言われた。
そのほか、「Logopaedie」(言語セラピー)に行くように勧められた。地元に専門家がいると言われたので、電話帳で調べたら、なんと、恵子が小学生の時クラスメートのお母さんだった。ニコちゃんの幼稚園の先生も、賢浩の同級生お母さんだしの、なんだか、本当に狭い世界だなーと思った。

確かに、我が家は3ヶ国語の環境での子育てなので、子供の言語発達は、一般の子供より遅いのは仕方ないと思っている。それでも、恵子と賢浩の時は、こんな大げさなことにはならなかった。わたしの感触としては、特にどこかに異常があるわけではなく、自分の気が向かないことはしないだけではないかと思う。結局は、集中力の問題ともいえる。家で、同じような視力テストをしてみたら、まるに対しては、「マル」と日本語で答え、四角に対しては、わざと、「食パンマン」と回答した。検査の時に、私は日本語で説明して、ニコちゃんに対して、わからなければ日本語で言ってもいいよ、と助け舟を出したけど、幼稚園でも、小児科医でも、家族以外の人と話すときは、かたくなに、日本語も英語も使わない。子供なりに使い分けはできている。
まあとりあえず、検査をしてもらい、異常がないことが確認できればそれに越したことはない。言語セラピーは、どのようなことをするのか、私自身も興味があるし、通わせることに何の抵抗もない。いずれにしても、よい方向に進めばいいなー。





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最終更新日  2011年03月12日 07時07分55秒
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