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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2011年04月02日
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カテゴリ:子供
来週末、恵子は、ハイデルベルグ時代の友達のKonfirmation(堅信)の儀式に呼ばれている。この儀式は、キリスト教徒にとってとても重要で、カトリックは小学校3年生で、プロテスタントは8年生の時にするという知識はあるが、詳しいことは知らない。その友達は、男の子で、小学1-2年生の時同じクラスだった。彼の妹は、賢浩と幼稚園で一緒のクラスだった。私達は引っ越してから5年以上たつが、その間、子供達は、細々と連絡を取り合っていて、彼らが2回、私たちが1回、お互いの家に遊びにいった程度の仲。なので、なぜ、わざわざ「来てね。」と招待されたのかわからない。そもそも、式に参列するのは、家族や親戚なのではないのだろうか? 友達なんて呼ぶものなのかな? 恵子は、地元の友達のKonfirmationに一度も呼ばれたことはない。恵子の友達の話によると、Konfirmationのお祝いに、家族でモルジブに行ったとか、かなり高価なプレゼントをもらったようだ。
この式に友達として参列する場合、正装していくべきなのか、プレゼントは何をあげるべきなのか、そもそも、いくらぐらいが常識なのか、ぜんぜんわからない。うちから、ハイデルベルグは、ちょうど東京と福島ぐらい離れている。距離的にも近くないし、関係もそれほど濃厚ではないのに、なんで呼ばれたのか不思議。でも、本人たちは、行く気満々。断る理由はないけど、しきたりがわからないので、戸惑う。

あと2週間で、恵子たちは、2週間のイースターホリデーにはいる。いまは、そのため、週に2科目づつほどテストがある。テスト前になると、恵子への電話が鳴りっぱなし。よくかけてくるレギュラーが二人いる。彼女たちは、テスト前だけではなく、難しい宿題の時も、しょっちゅうかけてくる。先週末だけで、Cちゃんは、10回も恵子にかけてきた。Lちゃんも頻度が高いが、何より、1回の通話時間が1時間以上で、長い。我が家の電話はいつも恵子の友達に占領されているし、回数が多くて、取り次ぐのもいい加減いやになる。今週は木曜日に数学のテストがあり、水曜日にLちゃんからの3回目の電話があったとき、さすがに腹が立ってきて、「携帯にかけてもらいなさい。」と注意した。その後、Lちゃんは、携帯にかけてきたようなのだが、部屋で話しているので、何時間話しているのか、こちらにはわからず、それはそれで問題かなと思った。
「他の人に聞いて、とか、先生に聞いて。っていえないの?」と恵子に聞いた。恵子は、「そういったことあるけど、そうすると、私にだから教えられないのね、っていじけちゃうから、断りづらい。」と言った。

来週は、化学とラテン語のテスト。今朝も、9時からCちゃんからの電話。2回目の電話の時に、「なぜ携帯にかけてもらわないのか?」と恵子に聞いた。恵子は、「Cちゃんには、お願いしていない。」といった。それで、次の電話の時に、「悪いけど、携帯にかけてくれる?」と恵子がCちゃんに頼んだら、「携帯にかけるとお金がかかるからいやだ。」と言ったそうだ。ドイツの多くの家庭は、回線電話料金が国内かけ放題という固定料金で契約していると思う。だから、子供たちも、簡単に電話を利用して、時間を気にせず、話し続ける。
だからこそ、あえて、携帯に電話させるように仕向けたかった。そうすれば、今までのように、何でもかんでも恵子に頼ることはしなくなると思ったからだ。しかし、Cちゃんに拒否され、恵子はそのまま電話で説明を続けていた。あまりにも長くて、夫がとうとう痺れを切らし、「いつまで話しているのだ。」と注意した。恵子は、「だって、わからないって言うんだもん。仕方ないでしょ。」と言ったら、「それは、先生の仕事であって、恵の仕事ではない。」と言い、夫が電話にでて、Cちゃんに、「毎回、恵子に説明させるのはフェアではない。」と言った。夫と恵子の口論がCちゃんにも電話越しで聞こえていたようで、Cちゃんは、「これからは、先生に聞きます。」と言って、電話を切った。

こういうことに、親が口出すのもいやなことだけど、CちゃんとLちゃんの恵子への頼り方は尋常ではなかった。CちゃんとLちゃんの成績はおかげで最近上がったそうで、恵子も自分のことのように喜んでいたが、やっぱりおかしい。これで、友達関係にひびが入るとは思わないけど、後味が悪い。





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最終更新日  2011年04月02日 23時27分42秒
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