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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2011年06月23日
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カテゴリ:子供
土曜日に電車でボンに行った。学校が休みのせいか、電車は結構混んでいた。ICEとICは指定席をとっておいた。ドイツの指定席は、日本のように、車両別になっていない。座席の上に、例えば、「Mannheim-Bonn」のように予約が入っている区間が表示される。表示がないところは、「自由席」だし、表示があっても、その区間以外は「自由席」。だから私達の座席表示を見て、「次の駅で降りるのですね。」といって、私達の後釜(?)を狙っている人もいたし、次の電車に私達が乗りこんだ時は、すでに私達が指定していた席にカップルが座っていた。「すみません、予約しているのですが・・・」といって、どいてもらったのだが、他の席はすべて埋まっていて、結局、そのカップルは、ずーっと立ちっぱなしになってしまった。
私達は、予約していたのだけど、予約表示は、ボンまでずーっと表示されているわけではなく、マンハイムをすぎるとすぐに消えてしまった。だから、傍から見たら、予約席なのか、自由席なのかわからない。途中でニコちゃんがトイレに行きたいと言い出し、ちょっと席を離れたら、その席に座ろうとする人がたくさんいたらしい。荷物や上着を席の上においた状態にしていたのに、通路を挟んで隣に座っていた賢浩たちは、「この席は空いていますか?」と何度も聞かれたそうだ。

ボンの駅には夫が迎えにきてくれていた。そのまま、「ベートーベンハウス」に直行。展示館の横に、PCがたくさん置いてある部屋があり、そこで、音楽を聴いたり、友達にメールを送ったり、ベートーベンに関するコンピューターゲームができる。ニコちゃんと賢浩は展示品には全く興味を示さなかったけど、コンピューターゲームはすごく気に入ったようだった。一方、恵子は、一つ一つの展示品や説明をじっくり見ていた。私は、一度来てみたいとは思っていたけど、2度は来なくてもいいかな、という感想を持った。それほどクラッシクファンではないし・・・・それにしても、日本人観光客が多くてびっくりした。

その後、国立歴史博物館に行った。戦後から現在に至るまでのドイツの歴史がわかりやすく展示されている。恵子は、ちょうど学校の授業で習っているところらしく、興味があったようだが、ニコちゃんと賢浩は、レストランでアイスクリームを食べることのほうが展示を見ているよりよかったようだ。しかし、入場無料でこの展示量はすごいなと思った。見る価値はあるのではないかと思う。時間があれば、また来たい、と思った。


次の日は、デュッセルドルフ郊外の「ネアンデルタール博物館」に行った。ここでも、たくさんの日本人観光客に会った。日本人が当たり前のようにその辺にいるというのが、すごい。こんなたくさんの日本人を見たのは、日本から帰って来てから初めて。
ところで、ネアンデルタール人は、すごく有名だけど、ドイツで発見されたとうことを恥ずかしながら私は知らなかった。あんまり期待していなかったのだけど、なかなか楽しい博物館であった。ここでも、恵子は一個一個の展示をじっくり眺め、いちいち説明も読んでいた。賢浩とニコちゃんはあいかわらず・・・。もちろん知的好奇心の違いもあるのだけど、こういう博物館に連れてくるのには、適した年齢というものがあるのだろうな、と思う。ニコちゃんはもとより、賢浩には、たぶんほとんど何も残らなかったと思う。
そのあと、ケルンに行き、Domを見学した。ここでも、日本人観光客の多さにびっくり。
ケルン大聖堂には、8年ほど前にきて、みんなで塔の上まで上った。でも、やっぱり、恵子も賢浩も何ひとつ覚えていないようで、またぜひ行きたいと強くリクエストされていた。今回は、ニコちゃんも展望台に登った。
夫の借りているフラットに戻る途中、雨が滝のように降ってきた。ほとんど前が見えない。間違ったアウトバーンに乗ってしまい、ケルン=ボン空港についてしまった。思ったよりも大きくてきれいな空港でびっくりした。Stuttgart空港よりよっぽど近代的。外はものすごい雨なのに、なぜか芝生の上で踊っているカップルがいた。不思議な光景だった。

とにかく、私達がいた5日間は天気が悪く、毎日雨。それでも、月曜日は一番降水確率が低い予報だったので、ケルンの動物園に行った。夫は仕事だったので、電車でいったのだけど、電車が10分間隔で来るので、便利。私達の地元は、電車は1時間に1本で、乗り過ごすと大変なことになるので、ニコちゃんと行くときはいつも、「早く歩いて!」「乗り遅れちゃうよ!」とすごくあせる。でも、夫のフラットは、ボンとケルンの間にあり、電車が次から次へと来るので、そういう心配をしなくていいのがうれしい。

私達の住むBW州は2週間のスクールホリデーだが、NW州は、Pfingstenはスクールホリデーにならないらしい。動物園は、個人客よりも、学校や幼稚園の遠足できている子供が多かった。しかし、あいにくの雨。動物たちもあんまり元気がなかったし、いろいろなショーが中止になっていた。
ペンギンを見ていたとき、ニコちゃんが、「一緒に泳ぎたい」と言い出した。「だめだよ。ここはプールじゃないし、今日は寒いし・・」といっても、「ニコちゃんは、冷たいの好きだもん」と捕まえていないと、本当に水の中に入りそうな勢いだった。
ニコちゃんとのお出かけで何が大変かと言えば、お昼寝時間の確保。午後2時過ぎると、ニコちゃんは疲れてきて機嫌が悪くなるし、「寝たい」を連発する。この日は、水族館の中のベンチで寝かせることにした。その間、恵子と賢浩には二人で自由に見て回ってもらった。

火曜日は、電車でボンに行った。「ドイツ博物館」が目的地。ボンには、たくさんの博物館がミュージアム・マイルと呼ばれている通りに集中しているのだが、ドイツ博物館だけは、少し離れた場所に位置している。平日なので、すごくすいていた。科学博物館みたいに、いろいろな実験ができるところだと思っていたのだが、違った。はっきりいって、この博物館は、理工学部の学生向けという感じ。かなり専門的。恵子にも、難しいぐらいで、説明を読んでも展示物のすべてを理解することはできなかったようだ。ニコちゃんはもちろんだけど、私にもさっぱりわからず、「しまった。。。チョイスを間違えた。」と少し後悔した。しかし、ほぼ貸切状態で、ニコちゃんも好きなだけいろいろなボタンを押したりできたので、それなりに楽しんでいたようではあった。本当は1日ここですごす予定だったが、それほどここでは時間がつぶせないことがわかったので、作戦変更。外に出てみたら、地面はぬれていたけど、太陽も見えてきたので、ライン川沿いの公園にいくことにした。ニコちゃんは、眠い時間で、「歩けない」「疲れた」と愚痴ったけど、公園内で、カモを見たら、元気になって、追いかけまわし始めた。

「いいね、ボンって。大学もあるし、博物館や美術館もいっぱいあるし、こうやって広い公園でのびのびできるし・・・」と恵子に言ったら、「でも、この公園、カモのフンだらけ。芝生にねっころがったりできないじゃん。私はやだ。」と予想外の返事がきた。
ライン川沿いの公園には、小さいながらも手入れの行き届いた「日本庭園」があった。その中で瞑想(?)している人がいた。都会の喧騒から離れて、ホッとできる空間なのだろう。しかし、私達親子が来て、その静寂を破ってしまった。中に池があり、小さな滝あったのだけど、その上を歩いて、ニコちゃんと賢浩は二人ともすべってびしょぬれになってしまった。
5時近くになったので、帰ることにした。
そこから、駅までは5分ぐらいなのだけど、その日はお昼寝をしていないニコちゃんは、「もう歩けない」「眠い」と泣き出した。恵子がおんぶしてあげたら、その背中であっという間に寝てしまった。帰りの電車の中ではいびきすらかいていた。地元の駅まで夫に迎えにきてもらい、フラットに戻った。

夫が借りているフラットは、2階で1階に大家さんが住んでいる。ニコちゃんは、大声を出したり、飛び跳ねたり、走り回ったりするので、そのたびに、「静かにしなさい」と注意しなくてはいけないし、こちらの気が休まらない。ここは便利だけど、やっぱり小さいな子供がいる間は一軒家に住みたい。

最終日も雨。地元の繁華街に買い物に出かけた。ニコちゃんが、どうしても、かかとが光る靴が欲しいというので探しにいった。幼稚園でお友達がはいているらしい。その子に、靴を交換しようといったら、嫌だと言われたらしい。そりゃそうだろう・・。しかし、途中で土砂降りになり、買い物どころではなく、とりあえずマクドナルドに避難。地元の繁華街には、フラットから歩いて30分もかかる。遅くなるとニコちゃんに歩いてもらえなくなるので、恵子と賢浩を残して私たちは大雨の中かえることにした。ニコちゃんは、「眠い」と泣き出し、困った。あの手この手でニコちゃんを励まし、ようやくうちに着いたのだけど、びしょぬれ。
夕方、夫が帰ってきて、一緒に田舎の自宅に戻った。

とにかく、雨にたたられた5日間だった。
やっぱり都会はいいなーと思うけど、子供がちいさいうちは、のびのびできる田舎の一軒家が精神衛生上一番いいなーと改めて思った。





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最終更新日  2011年06月24日 00時32分27秒
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