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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2011年08月17日
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テーマ:海外生活(7774)
ニコちゃんのLogopaedie(言語療法)の2回目。
1回目は私も同席させてもらったが、今日はニコちゃんと先生だけ。私は待合室で待っているように言われた。しかし、先日渡した医者からの処方箋に記載ミスがあり、直して持ってくるように言われたので、待合室で待っていないで、そのまま小児科に行った。ニコちゃんのセラピー(と呼んでいる)は、9時からだったが、前の予約が長引いたのか、9時10分から始まった。セラピーは1回45分なので、ニコチャンは55分までだと思っていた。小児科に行ってから、診察所に戻ったら、9時45分近くになっていた。ニコチャンがドアを開けて外に出ようとしているのが窓越しに見えたのでびっくりした。10分遅く始まって、時間より早く終わるなんて、自腹を切って通わせていたら、文句を言うところであった。

先生は、今日、どんなことをしたか、話してくれた。
まずは、ペンギンのゲーム。
ペンギンが氷山の上にいて、氷の塊を抜いていって、ペンギンを落としたら負けと言うようなゲーム(だと思う)。氷の塊を抜くときに、「SSSSSSSuuuu」と言いながら抜かせることをしたそうだ。ニコちゃんの「S」の発音は、英語の「TH」のような発音(つまり、歯と歯の間に舌をはさむ)になりがちで、それを直すために、「SSSSSSSuuuuu」と言わせるときに、鏡で口元を確認しながら言わせるようにしていた。

次は、Obst Garten という、ドイツではポピュラーな幼児向けボードゲーム。どの幼稚園にもたいていあるゲームで、りんごやなしなどの果物を収穫していく遊びである。そのときに、「僕は、りんごを探している。」とか「僕は、なしをとりたい。」といちいち文章で言わせてから収穫させるようさせたそうだ。

最後は、3枚のカードをめくり、一番目は主語、2番目は述語、3番目は目的語になるように文を作る遊び。たとえば、一番目の絵が「煙突掃除やさん」(ものすごくドイツ的だと思った)、2枚めが、何かを噛んでいる絵、3枚めが、「おばけ」の絵。「煙突掃除やさんが、おばけをかんだ。」と言わせたいわけだ。正しい冠詞を使うことと、動詞を正しく活用させることに重点をおいているのだそうだ。ニコちゃんにはものすごくハードルが高い遊びだと思った。こんなことできるのかと、疑問だった。

前回Logopaedieの後、家で、ニコちゃんに、犬と猫を不定冠詞つきで正しく言うことを教えたのだが、何度やっても理解しなくて、大変だった。eine Katze, ein Hund と 猫と犬とでは不定冠詞が異なるからだ。何度やっても、eine Katze, eine Hund もしくは ein Hund, ein Katze と最初の冠詞に引きづられてしまう。まず私が教えて、ギブアップ。次に賢浩が挑戦。やはり、できなかった。最後に、恵子が挑戦。恵子は、手拍子をさせて、「アイ・ネ カッ・ツエ」「アイン・フント」と教えた。ところが、何度やっても、「アイ・ネ カッ・ツェ」と2拍づつ手を打つと、「アイ・ン フーン・ト」と犬のときも、2拍にしてしまうし、「アイン・フント」と一拍づつたたかせると、「アイン・カッツェ」となってしまう。それで、今度は、グミベアを使って、猫の絵には、2つづつ、計4つ、犬の絵には、一個づつ、計2個のグミベアをおいて、指差しながら、言わせた。そうしたら、すんなり言えた。恐るべし、グミベアの威力。それと、恵子の教えた方の工夫もすごいと思った。しかし、2音節のものがいつもeineになるわけではないし、1音節の単語がいつもeinになるわけではない。だから、この教え方が正しいとはいえないけど、犬と猫の冠詞の違いを教えることに限定すれば、成功と言える。まあ、このように、ニコちゃんを教えるには、ものすごい根気が必要。
Logopaedieでのセラピーの短い時間で、どのようににこちゃんが学んでいるのか、謎である。





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最終更新日  2011年08月17日 18時32分10秒
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