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カテゴリ:子供
昨日の夕方、恵子から電話があった。
恵子は11年生に進級したが、ドイツでは、ギムナジウムの11年生、12年生は「高学年」でそれまでの10年生とはちょっと勉強内容も変わってくる。大学入学に向けて、選択科目が増える。でも大学入試があるわけではなく、ギムナジウムの卒業試験の点数で、大学入学許可が決まる。点数がいいほうが自分の好きな大学の好きな学科に進みやすい。だから、将来勉強したい科目より高得点が取れる科目を履修するほうが有利になる。事実、恵子の友達のお姉さんの話によると、生物学科なのに、Abitur(卒業試験)で生物を選択しなかった人もいるそうだ。 恵子からの電話は、選択科目の相談だった。恵子は、生物、化学、物理を全部選択しているのだが、化学と物理の授業時間がバッティングしていて両方履修するのは無理ということがわかった。たぶん、両方を選択する子なんてほとんどいないのだろう。 恵子は将来何を勉強したい、何になりたい、という明確なビジョンをまだ持っていない。漠然と、研究職につきたいと思っており、今は、どちらかというと、パパみたいに、コンピューターを使って機械をデザインする、ということに興味を持っている。もし、そういう方向に行くのであれば、化学より物理のほうがいいのではないか? とアドバイスした。本人もそう思っているようだが、物理は4コマ、化学は2コマ。物理を選択すると、恵子の時間割は破裂状態になるそうだ。そもそも32コマ取得すればいいらしいのだが、恵子は42コマも選択している。それで、このままでは、勉強漬けの毎日になるので、ほかの科目の履修をやめたほうがいいと周りからアドバイスされ、英語かラテン語の履修をやめたら? と言われたらしい。恵子は、将来的に、語学を生かした職業につくつもりはないからだ。しかし、英語もラテン語も恵子にとっては楽勝科目で、たぶんAbiturでも、無理せず1,0がとれる成績。それを考えると、やめるのはもったいない。ほかは、音楽を現在の4コマから2コマに減らし、ITの授業(2コマ)をやめる、という選択もあるそうだ。恵子は音楽が大好きだから、減らしたくはないようだが、まったく履修しないわけではないので、その方向で考えているようだ。「ITの先生は、TSA(技術クラブ)の先生で、たぶん、先生は、私にTSAにいて欲しいから、授業で使った教材を私にもくださいって言えば、くれると思うの。だから、ITは自分で勉強できると思うから、選択をやめてもいいかな、と思う。」と言った。「自分で勉強するぐらいなら、授業に出ても負担は変わらないんじゃない?」と聞いたら、でも、宿題やテスト勉強をする時間はないと思うから、授業を選択するのと自習するのでは全然違う。」と言われた。 私は、「クラブ活動をやめれば?」とアドバイスした。11年生は、勉強で忙しいので、クラブに入る必要はないそうだ。でも、恵子は、TSAで来年フロリダの大会に出場して今年のリベンジをしたい、と思っており、さらに、囲碁は、せっかく夏休み中におじいちゃんに鍛えてもらったので、続けたい、と言うし、中国語もせっかくコンテストに出場するために頑張ったので、ここでやめたくない、という。そのうえ、バイオリンを弾く時間も必要になるし、本当に1日24時間では足りない感じらしい。 「勉強したいことが多すぎて、時間が足りない」という悩み。恵子らしくて、すごいな、と思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年09月12日 15時08分34秒
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