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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2012年11月22日
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カテゴリ:子供
恵子の英語のレベルはほとんどネイティブに近いと思い。
1年半前にケンブリッジ英検のアドバンストレベルを受験し、かなりの好成績で合格した。
当然、学校の英語の授業は簡単すぎてつまらない。恵子がギムナジウムに入ったときからこの問題があって、今まで何度も学校側に相談した。しかし、学校側からは、「英語の授業は必修なので、免除するかどうかは、学校側に裁量はない。教育省に許可をもらってください。」と言われた。教育省にも伺いを立てたが、却下された。

去年から、LGHに通うようになった。LGHでは、英語、ラテン語/フランス語、数学の授業は、2クラスを能力別に3クラスに分ける。英語は、上級者コースにはいり、恵子の文句も減った。しかし、11年生からは、授業形態が10年生までとはがらりと変わり、能力別クラスではなくなった。と同時に、また恵子の愚痴が始まった。いつも、「英語の授業が本当につまらない・・・」の繰り返し。11年生からは、英語の授業を選択しない、ということも可能だったが、高得点がとれるので、アビトゥア(卒業試験)の平均点をあげるために敢えて選択したので文句は言えないと思っていた。
しかし、恵子が先生に相談したところ、「授業に出なくても試験でいい成績が取れる自信があるなら授業を免除できる。」と言われたそうだ。恵子の学校では、10年生までは、「主要科目」(ドイツ語、英語、数学、第2外国語、体育等)以外は、成績がいい子は、先生の許可と親の署名をもらえば、授業に出ないことができる。恵子は、生物と化学の授業に出ないで試験だけ受けることを選択していた。
しかし、今回は、私は何のサインもしてない。口頭でOKがでたのだろうか?
こんなにあっさり英語の授業が免除になるとは本人もびっくりしたようだが、ものすごく喜んでいた。

アメリカに住む義姉から恵子宛にメールが来た。
来年の夏の「インターン」のことだった。アメリカでは、高校生でも「インターン」をすることができるそうだ。ドイツでも、夏休み中に企業で働く高校生はいるが、あくまでも「アルバイト」。
義姉夫婦は、もともとは医学博士で二人とも外科医だったが、アメリカに住むようになって、医師としては働いていない。それでも、関係分野で働いていて、医学関係の知り合いも多い。
今回のメールは、「国立の医療研究所で働いている医学博士のもとで、来夏インターンをさせえてもらってはどうか?」という恵子への打診だった。その医学博士とは義姉はそれほど面識はなく、本人の了解をとっているわけではない。友人の友人なのだそうだが、友人によると、その医学博士は頭がいいだけではなく、面倒見もいいし、一緒に働く人はものすごく彼から刺激を受けるそうだ。恵子がやりたければあと押しをするので、まずは、自己紹介文、なぜそこでインターンをすることに興味があるか、インターンをすることで自分にどんなベネフィットがあるか という3点を文章でまとめろ、と指示していた。
本人はこのオファーに大興奮。

恵子をみていると、自分の高校時代との違いに驚く。私は、まあまあの進学校に通っていて、クラスメートからは2名が現役で東大に合格した。この二人は、本当に良くできる子で、学校の授業はそれほど身を入れず、駿台予備校の授業のほうが重要だと思っていたと思う。それでも、学校の授業が免除されるということもなかったし、そもそもそういう制度もなかった。短期、長期留学をする子もいなかったし、交換留学制度もなかった。今は、どの高校ももっと国際的になっているそうだが、当時の私からみると、恵子のような高校生活なんて想像もできなかった。
授業内容そのものは、ドイツのギムナジウムよりも、日本の高校のほうがレベルが高いと思うし、日本の高校生のほうが賢いと思う。全体的に見て、日本の学校のほうが優れていると思う。恵子は日本で教育を受けさせたほうがいいのではないかと考えていた時期もあったが、たぶん、恵子にとっては、ドイツで教育を受けていることが正解のような気がしてきた。





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最終更新日  2012年11月22日 14時30分20秒
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