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カテゴリ:子供
恵子からは、週に1回ぐらいしか電話が来ない。
どれだけ話しても料金が変わらない「かけ放題」パッケージにしたら、もっと気兼ねなく頻繁にかけてきてくれるかと思っていたが、時間がない、といって、気まぐれにかかってくるだけ。メールもほとんど送ってこない。 恵子から電話がかかってくると私の態度がすごく変わるようで、子供たちを怒っている時にかかってくると、「これでママの機嫌が直る。」といって、賢浩もにこちゃんも喜ぶ。 昨日は電話があった。 でも、恵子と話していると、必ず、「邪魔」がはいる。いつも誰かしらが、恵子の部屋をノックする。用は2-3分で済むのだけど、そのたびに、私は「ちょっと、ママ、待ってて」といわれて、放置される。 昨日も、途中で訪問者がいた。 恵子は、電話をそのまま切らずにいるので、声は聞こえるが、ドイツ語だし、あまりクリアには聞こえないので、内容まではわからない。 訪問者が帰った後、恵子が、「ママ、今の聞いてた?」と言った。「声は聞こえたけど、何を言ってたかわかんない。でも、今の男の人だよね。だれ? 先生?」と聞いたら、「クラスメート」と言ったので、びっくり。「えっ、もう8時半だよ。勝手に女の子の部屋に来ていいの?」と親としてはもちろん気になることを質問した。「もちろん。だってまだ8時半だよ。10時ぐらいまでは女子寮と男子寮を勝手に行き来していいんだよ。」という返事だったので、さらにびっくり。 「私、もう、シャワーを浴びて、パジャマに着替えていたから、ちょっと恥ずかしかったけどね。」と言った。・・・・ もちろん、学校内には、カップルもいて、そういう子達は、どちらかの部屋で一緒に勉強したり、音楽を聴いたりしているらしい。二人部屋なので、自分の目の前で、カップルがいちゃつくのを見せ付けられる、ということも起こる。そういう場合は、自分の部屋なのに、居づらい気分になるんじゃないかな。ちょっと、かわいそう。 で、恵子の部屋に来た男の子の用件は、恵子に日本語の通訳をしてほしい、ということだった。恵子の学校は、寮制だが、一割の子は、通学している。そのクラスメートも電車で通える範囲に住んでいて、彼の住んでいる町のサッカークラブに、日本人の選手が入ったのだが、ぜんぜんドイツ語が出来ないので、通訳してあげて欲しい、という話だった。 恵子は、「私に、日本語の通訳なんてできるかな? 日本語が出来る人がこの学校では私しかいないから、みんな私は日本語がすごく出来るって思っているんだよね。」と言った。恵子の場合、翻訳は大変かもしれないけど、通訳は全く問題がないと思う。しいて言えば、私や私の家族と話すのがほとんどだから、敬語の使い方がちょっと出来ていない。でも、自分の子供が、日本人を手助けするとか、日本に関係あることに携わるのはすごくうれしい。私は、「恵ちゃんなら、絶対できる。ママが保証する。もし、わからないことがあったら、ママに何でも聞いて! そういう話は、積極的に引き受けなさいね。」と恵子の背中を押した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年02月28日 14時45分07秒
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