ドイツでマルチリンガルを育てる

恵子は、２０１１年の9月から寮生活をしている。
そのため、それまで通っていた地元の音楽学校のバイオリンのレッスンをやめ、学校の近くの音楽学校に申し込んだ。しかし、空きがなかった。それで、地元で、プライベートで、先生を探した。レッスン料は安くはないけど、こちらの都合のいいときだけレッスンを受けられるので、不定期に、月に１，２度、お願いしている。去年の6月ごろ、学校の近くの音楽学校から、「空きが出来たので、今からはじめますか？」と電話があった。しかし、6月は、恵子はアメリカに行ったり、忙しかったし、すぐに夏休みになってしまうので、9月からはじめたいと希望を伝え、了承してもらった。
しかし、9月になったも、音楽学校から全く音沙汰がなくて、10月になり、こちらから電話で問い合わせたら、いまだに空席待ちリストに名前がある、と言われた。6月にかかってきた電話の約束はなんだったのか・・・・

そして、今年になり、1月の末に、音楽学校から「3月からレッスンを始められます。やりたいですか？」と電話があった。「やりたいですが、学校の授業との兼ね合いで、レッスン日にいけるかどうかわかりません。」と答えた。「教師のほうから、2週間以内に連絡させます。そのときに、授業時間を話し合ってください。」と言われた。
しかし、2月に電話はかかってこなかった。恵子は、不定期ではなくて、定期的にバイオリンのレッスンを受けたがっていたが、私は、この音楽学校に不信感が一杯で、もうどうでもよくなってしまった。地元でレッスンをしてくれる先生もいるのだから、2つも通う必要もないと思って、音楽学校にこちらからは問い合わせなかった。

そうしたら、なんと、今週の月曜日に、音楽学校から手紙が来て、「3月4日の午後6時15分からレッスンを始めます。」と書いてあった。手紙は昼ごろ来たのだけど、もし、この手紙を見るのが夕方だったら、どうしていたのだろう？
すぐに音楽学校に電話をしたが、お昼休みに入っていて、つながらなかった。恵子にも電話をしたが、つながらなかった。しかたなく、学校に電話をしたが、４時まで伝えられない（伝えるすべがない）と言われた。
この時点で、私はかなりのパニック。
夫から恵子にSMSを送ってもらった。しかし、音沙汰なし・・・

しばらくして、ようやく恵子から電話があった。
携帯の電源を切っていた、と言われた。肝心なときに、いつも連絡がつかないので、本当にいらいらする。
恵子は、「行ってみる」と言った。「今日のレッスンが終わったら、電話してね。」と恵子に伝えた。しかし、月曜日の夜は、電話がかかってこなかった。

火曜日にようやく電話があった。
「やっぱり、先生が違うと、いろいろ違うね。」という感想をもったようだ。
「ほかの先生とやっているモーツアルトの曲をしたのだけど、ここの先生は、テクニックより、曲をどうイメージして弾くか、ということに重点をおいているみたい。弾いてみて、って言われたから、弾いたら、うーん、だいたいいいけど、ここの部分は、どういうイメージで弾いているの？とか、そんなこと聞かれた。」といっていた。レッスン中に、先生の電話がなって、先生が少し話したりしていた、と言った。今までの先生では、そういう人はいなかった。
私は、音楽学校にもいい印象を思っていないのだけど、この話をきいて、先生の印象も悪くなった。

「それで、今後どうするの？　今日はいきなり初回だし、辞めたかったら、嫌だと言えると思うよ。」と聞いたら、「できれば、続けたい」と本人が言ったので、たぶん、このまま音楽学校と地元の先生とのレッスンを平行して続けることになると思う。しかし、同時期に2人の先生に付くのは、混乱しないかな、と心配ではある。やっぱ忙しくて練習する時間が少ないから、同じ曲を二人の先生にみてもらうことになる。これって、いいことなんだろうか？？

地元の先生には、先週の金曜日にレッスンしてもらったのだが、そのとき、「5月の日曜日にクラスの発表会があるけど、出る？」と聞かれたそうだ。その日曜日は、ちょうどこちらに帰ってきているときではあるけど、夕方には寮に戻らないといけない。いつもの電車に乗るとすると、間に合わない。恵子は、1時間遅らせれば、少しは参加できる、というのだけど、そこまでするほどのことなのかな、とも思う。恵子は、「もう1年以上発表会をしていないよ。出たいなー」と言った。緊張するとか言ってるくせに、本当は人前で演奏するのが好きなんだなーと思った。