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カテゴリ:子供
私の嫌いで苦手なことの筆頭に、「子供の誕生会」がある。
恵子と賢浩は、ギムナジウムに入ってからは、もう友達を呼んでの誕生会は開催してない。ギムナジウムに入ってからも、開催している子はいるが、小学校の時に比べると数が少ない。上の子二人の誕生会からは解放されたが、去年からにこちゃんの誕生会を開催するようになった。 今年は、月曜日だが、誕生日当日に開催することにした。 昨日から本当に忙しかった。 今日は、幼稚園でもお祝いしてもらうため、マフィンを30個持っていた。それと、今日の午後からの友達を呼んでの誕生会のため、昨日は、マフィンを2種類70個近く焼いた。うち、15個はすでに昨日、我が家で消費された。 そのほか、部屋の片付けとか、ただでさえ忙しいのに、月曜日に、賢浩が地理のテストがあるということで、その勉強をみたり、数学の宿題をチェックしたら、ほとんどの答えが間違っていて、最初から説明したり、とストレスがマックスだった。 今日は、午後2時から5時半という日程で誕生会を開催した。通常、子供の誕生会は、午後3時から6時というケースが多いのだけど、2時にしたのは、幼稚園の午後の部が2時から始まり、だいたい今日招待した子は、その時間幼稚園にいるので、おうちの人も、3時間からより2時のほうが、都合がいいだろうなーと思ったからだ。2時からはじめるので、だいたい5時ぐらいまでみんなで遊んで、その後軽く夕飯をたべていってもらおう、というのが私の立てたプラン。 今回のメインアトラクションは、「特別ゲスト」。 招待状にも、特別ゲストが来ます、と書いたので、「だれが来るのかしら? うちの子供、誰だろうって、ずっと考えているのよ。」と言われたりした。 実は、この特別ゲスト、巨大なにわとり(の着ぐるみを着た夫)。数年前、夫がインターネットで、ファッシングのコスチュームとして、にわとりの着ぐるみを注文した。それが、かわいいのだけど、無駄に大きい。ニコチャンは、一番初めに、夫が着ているにわとりを見たとき、びっくりして泣き出し、家中を逃げ回っていた。だから、にこちゃんは、そのにわとりをみたら、友達に、「これ、中にパパが入っているんだよ。」と種明かししてしまうだろうな、と少し心配だった。 私の考えたシナリオは、子供たちに、「今日は、イースターラビットを招待したのですが、この時期は、子供たちのために卵を隠さないといけないので、忙しくて来れないとの連絡を受けました。」といって、「行けなくてごめんなさい。かわりに私の友達のニワトリ君が行きます。」と書いてあるイースターラビットからの手紙を読み上げる。 そうして、着ぐるみを着た夫が、ドアベルを鳴らし、みんなで迎え入れ、一緒に遊ぶ。その際、にわとりは、イースターラビットからのあずかりもの、といって、ダンボールを持ってくる。その中には、かごと芝(プラスチック製)とお菓子が入っていて、子供たちにわたし、イースター用バスケットを作る。これが、結局は、おうちにもってかえってもらうお土産になる。それから、折り紙をわたし、一緒にひよこを折る。最後に、3階のプレイルームに隠してある卵を探して、バスケットに添える。その後、にわとりと一緒に遊ぶ・・・・そのためのゲームも考えた。結構完璧なシナリオだと思っていた。 2時に子どもたちが続々ときた。 まずは、席についお祝いをして、その後、みんなで輪になって、真ん中に空き瓶をおいて、空き瓶を回して、ボトルの先がさしている子から順番にプレゼントを渡して中を開ける、ということを考えていた。しかし、にこちゃんは、もらった先から、その場でびりびりと包み紙を破ってしまった。次から次にプレゼントを開けていたのだが、プレゼントしてくれた子供たちは、自分のプレゼントがいかにいいか、ということを強調し、にこちゃんに、「自分のプレゼントを先に開けろ」とか、「このおもちゃで今遊ぼう」とか、次々にいいはじめ、最初から収拾がつかなくなってしまった。 とりあえず、席に座ってもらって、誕生会をはじめた。でも、直ぐに席を立って、おもちゃのところに行き、遊びだす子もいて、なかなかまとまらない。 ひとつ、ゲームをして、そこそこ盛り上がったのだけど、みんな、食べることより、遊びたくて、一人が席をたつと、みんな席を立って、隣の部屋で遊び始めた。 私は、イースターラビットからの手紙を読み上げようと思っていたのに、機会を失ってしまった。 私は、ベビーベットの中を釣堀のようにして、中にお菓子をたくさん入れておいた。みんな喜んで釣りをしてくれるかと思っていたら、空気銃みたいなおもちゃのほうが人気で、取り合いになっていた。それで、「釣りをしたい子は?」と聞いたのだけど、思いのほか、引きがなかった。チョコやグミを人数分入れていたのに、結局は3人の女の子が全部吊り上げてお持ち帰り、という結果になった。 女の子の一人が、お絵かきセットのようなものをプレゼントしてくれた。恐竜のモチーフがあり、1番ならオレンジ、3番なら茶色、というように、数字を見ながら指定の色を塗っていく、というものだった。プレゼントしてくれた本人が、「私、このやり方知っているから、やりたい。」と言い出した。それで、彼女は、隅っこのテーブルに座り、絵の具を塗り始めた。その子が終わると、他の子、という具合に、結局3人の子で、全部色を塗ってくれた。カーペットにたくさんシミがついてしまい、後で掃除が本当に大変だった。 そのとき、ピンポーンとドアベルが鳴った。 大きなにわとりがドアの前に立っていた。子供たちが喜ぶと思ったのだけど、みんな怖がって逃げてしまった。 しかし、家の中に入ってきた巨大なニワトリをみて、一人の子が、「ニコのパパが中に入っているんだよ。だって、背中がみえているもん。」と言った。私はあわてて背中のマジックテープを止めた。 しかし、「どうせ、本物じゃないよ。コスチュームだよ。」という現実的な子供もいたが、怖がっている子の方が多かった。 ニワトリは、ウサギのマークのついたダンボールを持っていた。 でも、食いつきが悪かった。 あんまりみんな興味を示してくれなかった。 せっかく用意した折り紙も、誰もしてくれなかった。 とりあえず、3階で卵探しをしよう、と提案した。 みんな3階に行ったけど、「怖い。」とか、「ニワトリがいるから、もう1階には行きたくない。」とか、ものすごく文句を言われた。 本当は、ニワトリと一緒にゲームをしようと思っていたのだけど、結局、あきらめて、ニワトリには帰ってもらうことになった。 せっかく私がいろいろ企画したのに、すべてうまく行かなかった。 結局、夫がその場で思いついた遊びに、みんなくらいついていた。たとえば、かくれんぼとか、だるまさんが転んだ、みたいな遊びとか、いろいろな楽器を鳴らして、みんなで「ミュージック」を作るとか、・・・・ でも、10人も子供がいると、みんなで・・というのは難しくて、一人、二人は、輪に入らなくて、別のおもちゃで遊んでいたりする。 夕飯の支度をして、出来上がったら、なんと既にお迎えの時間だった。 次から次へと迎えが来て、結局、夕飯を出しそびれてしまった。 何から何まで予定通りに運ばず、もうぐったり。 やっぱり10人は多すぎた。 庭で遊ばせるならまだしも、家の中で10人の子供を3時間以上楽しませるのは本当に大変。今回も本当に夫に頑張ってもらった。その場限りの思いつきで行動する夫のほうが、何日も前からいろいろ考えていた私より求心力があったなんて、なんだか、むなしいような気もする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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