ドイツでマルチリンガルを育てる

子供の近況　３本目　ニコチャン編

先週の水曜日に学校から、１１月から始まる言語補習授業参加のお知らせをもらってきた。一クラスから８人まで参加できると聞いていたので、先生に保護者会のときにニコを参加させたい旨を申し出た。それで、参加申込用紙を先生から渡されたそうだ。木曜日は祝日で金曜日は移動休日だった。それで、連休明けの月曜日に、先生に申込用紙を渡してね、と伝えておいたのに、案の定、忘れていた。申し込み締め切りは火曜日までだったので、火曜日に必ず渡すように、登校する前も何度も念を押した。幼稚園だと、お迎えの際に先生と話すチャンスもあり、大切なものは自分で先生に直接渡すことが出来たけど、学校では、親と先生の接点は、ほとんどない。何か問題があれば、電話をしたり出向いたりはするけど、たかだか提出物を渡すだけで親がいちいち出てくるものもおかしい。そこは、子供に託すしかないので、絶対に目につくようにこちらも工夫しないといけない。

学校の宿題は、あいかわらず、単純だけど、数をこなさないといけないような内容。月曜日の宿題は、３と４をそれぞれ１００個ずつ書くことだった。火曜日の宿題は、「A」と「a」の練習。練習帳を使っているのだけど、ニコチャンは、罫線や補助線を全く無視。先生のコメントは、「字が躍っている」となっていた。昨日はあまりにもひどかったので、全部消してやり直しさせた。ものすごく泣いて、怒っていたが、やり直しさせたら、かなりきれいに書いていたので、やれば出来るのに・・・と思った。

ニコチャンは、自分の部屋の自分の机で勉強するのだが、ちょっと目を離すと、すぐにおもちゃで遊んでいる。おもちゃが身近に転がっているので、勉強に集中できない。食卓で勉強させるのが一番監視しやすいのだが、イスとテーブルの高さが合わない。ニコチャンは、ノートに字を書くとき、手首を曲げて書く。それが気になって、改めさせようとするのだけど、なかなか改善されない。

火曜日は、Ergotherapieに連れて行った。
昨日は、Tessloff社の「Schritt fuer Schritt」というシリーズの「Fahrzeuge」を使ったタスクをした。これは、イラストを書く手助けの本で、いろいろな乗り物が３から８の工程でどのように書くかを示してあり、そのとおりに描くと、お気に入りの乗り物のイラストが上手に書けるようになっている。
先生とニコチャンで、「レーシングカー」を選んだ。そのページを２枚コピーし、１枚は先生用、もう１枚はニコチャン用。左側に、描き方の手順が５つにわけて描いてある。右側は空欄。

まず、先生から。左側に５つの作業順番が提示してあり、その１番目を好きな色のペンでなぞる。なぞったのと同じものを鉛筆で右側に書く。今度はニコチャンが、先生がしたのと同じことをする。
次はニコチャンの番。２番目の工程にかかれた画をみて、２番目の工程で書き加えられた部分だけを自分が選んだ好きな色のペンでなぞる。それから、鉛筆で右側の画にペンでなぞった部分を書き加える。先生がまねるそれを。
次は、先生の番、という具合に順番に５番目の工程までして、イラストを完成させる。その後、ペンを使って、色をつけていく。

ニコチャンは、あんまりよく見てないな、と感じた。とにかく、先生が優しいのと、馴れ合いもあり、緊張感がない。家でも、私がやさしく接していたら、ふざけてばかり。ものすごく怒って、「あっ、真面目にやらないといけないんだな」と思わせないと、何事も真剣取り組まない。

学校での話を聞くと、先生は優しくて怒らない、という。
クラスはかなりうるさいらしい。もしかして、学校でも、先生は怒らないし、友達もいるから、調子に乗って、ふざけているのではないかと心配。

火曜日の夕方からはチェス。火曜日は、ニコチャンをErgotherapieに連れて行き、その後、買い物をして、家に帰ってから夕飯のしたくとニコチャンの宿題とピアノの監督。Ergotherapieで家にいない間、賢浩はテレビを見たり、PCを使ったり、やりたい放題。だから、ニコチャンをチェスに連れて行くことでまた家を留守にするのがイヤだった。ニコチャンが宿題やピアノを真面目にしないことにも頭にきていて、ニコチャンに、一人でチェスに行くように言ったら、本当に一人で行ってしまった。１．５ｋｍぐらい離れたところなので、心配だったのだけど、まだ夕方明るいから特に問題もなかったようだ。３０分前に家を出たので、早くつきすぎたそうで、入り口の前で一人で待っていたそうだ。

終了時間間際に迎えに行ったら、ヨハネス君と対戦していた。ヨハネス君はクイーンを２つに増やしていて、圧倒的に優勢。ニコチャンは、チェックメイトされてしまい、負けた。まあ、でも、試合放棄せず、最後まで続けたことと、負けてもふてくされなかったことは評価しなくては・・・。
ヨハネス君にはぼろ負けしたけど、それでも、ヨハネス君がいるから、チェスに行くのは楽しいと思っているようだ。新学期が始まってからにこちゃんの話の５０パーセントはヨハネス君のことになった。昔からよく遊んでいたけど、やっぱり同じクラスになってからは、もっとニコチャンの中で彼の比重が大きくなったような気がする。