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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2013年10月30日
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カテゴリ:子供
昨日は、ニコチャンのErgotherapieの日。
今週は秋休みで、いろいろな習い事はお休みになっているが、Ergotherapieは「お稽古事」ではないので、通常通り。
秋晴れの爽やかな日で、私は徒歩、ニコチャンはスクターで出かけた。
Ergotherapieでは、コーヒーを勧められる。以前は断っていたんだけど、最近は、ずうずうしく、「お願いします」と頼んでいる。するとニコチャンも、僕もなんか飲みたい!といって、フルーツティーをいれてもらい、それにお砂糖を結構入れて甘くして飲みながらセラピーを受けている。
コーヒーをいれてもらうことで、2-3分時間がつぶれるのがもったいないと以前は思っていたのだけど、あまり影響がないような気がしてきたから、最近は堂々とコーヒーを飲んでいる。
昨日は、「じゃあ、コーヒーを入れてきますね。ニコもフルーツティーが欲しい?じゃあ、私と一緒にキッチンに行こう」といって、部屋を出て行った。しばらくしてもどってきたのだけど、お盆の上には、カップが1個だけ。
「すみません、コーヒーの豆が切れてました。もうちょっと待ってください。」と言われた。それなら、コーヒーは要らないといえばよかったと後悔した。
先生は、セラピーの途中で、「ちょっと、コーヒーを見てきます。」といって、部屋を抜け、コーヒーを持ってきてくれたのだが、すごく申し訳ない気分になった。

今回は、「Steckblumen」というプラスチック製のチップを使ったタスクだった。チップには8箇所切れ込みがはいっていて、切れ込みをあわせることで、チップ同士をつなぐことができる。それによっていろいろな形を作っていくことができる。色は5種類。先生が「青2枚、緑1枚、白1枚」というような指示を出し、ニコチャンは、クッション上をバランスをとって歩き、トランポリンを10回跳んでから、指示通りのチップを探し、元の場所に戻ってくる。先生が、同じチップで形を組み立てるので、それと同じようにニコチャンも持ってきたチップで組み立てる・・・というのが、一連の作業。
昨日もゆるい雰囲気で、ニコチャンは、トランポリンを真面目にとばなかったり、クッションの上も適当にあるいて、とにかく、ずるばっかり。本人はそれがおもしろいと思っている。先生も、下を見て、メモを取っていたり、ニコチャンの事を見ていないので、ニコちゃんのずるに気づかない。
ニコチャンは、こちらがどなったり、怖い顔で接しないと、真面目に物事に取り組まない。何でも適当に流してしまう。先生は優しいし、あまりニコチャンのことをみていない(と少なくとも私は感じる)ので、ニコチャンもふざける一方。

先生は、「あと処方箋は2回分ありますが、そのうち1回は、保護者との話し合いに当てたいのですが、いかがですか?」といった。私は、「毎回、ニコの様子を見ているし、感じたことはその場でお伝えしているので、45分も話し合いの時間は必要ないです。」と断った。「それなら、いいです。来週中にレポートを書いて、小児科医に送付するので、小児科医との面談の予約を取って、次の処方箋をもらってきてください。」と言われた。

帰り道、ヨハネス君の家の3兄弟に会った。みんな、手におもちゃとS銀行が発行している子供向けのマンガ冊子を持っていた。10月31日は、「世界貯蓄デー」ということで、10月29日から31日までs銀行で貯金をするといろいろなプレゼントがもらえるそうだ。3兄弟は、自分のお小遣いを貯金してきたのだろう。
そういう日があることも、銀行から何かもらえるらしいということも知っていたが、うちは、その銀行に口座がないし、子供たちも口座はないので、あまり興味がなかった。でも、ヨハネス君3兄弟を見て、子供だけで銀行に行って貯金したりしてるのか、と驚き、口座を持つことに対する敷居が低く感じられた。

小学校の入学式の日に、S銀行から、新入生に「5ユーロ」 のクーポンが渡される。S銀行で口座を開くとこの5ユーロはそこに入金でき、1年後におろすことができる仕組み。実は、賢浩のときも、もらっていたが口座を開かなかったので、そのまま5ユーロ分のクーポンが残っていた。
恵子にも、学校の近くに支店があるS銀行で口座を開くのがいいかな、とは以前から思っていので、ちょうどいいチャンスだからと思い、3人の子供を連れて、S銀行に行った。

はじめでS銀行に足を踏み入れた。
中には、子供が貯金するための特別ブースが設けられており、たくさんの風船やおもちゃでデコレーションされていた。すでに口座を持っている子は、その窓口で、通帳と「貯金箱」を差し出し、預金するのだろうが、私たちは口座を作ることからはじめないといけない。日本の銀行とまったく感じが違い、カウンターがない。いったいどこで相談したらいいのかわからない。
迷っていたら、「何か御用ですか?」と若い行員が声をかけてくれた。それで、子供たちの口座を開きたいと申し出た。子供たちの出生証明書とパスポートを見せた。しかし、両親のパスポートも必要、といわれてしまった。サインも両親のが必要だそうだ。書類作成に時間がかかるので、明日までに書類を整えておくので、もう一度明日来てください、と言われた。それで、昨日は、そのまま帰された。子供用のプレゼントが山のようにあったのだけど、「明日、通帳が出来てから、預金してもらってください」と言われた。ひとつぐらい、おまけでくれてもよさそうなものを・・・・・と思ってしまった。

賢浩とニコチャンの5ユーロ分のクーポンは口座にそのままいれてもらえるようだ。
恵子の分はないのか?と聞かれたが、恵子は、ハイデルベルグの学校だったし、ハイデルベルグにもs銀行はあったけど、こんなサービスはなかった。S銀行は、たいていどの町にもあるけど、どこでも、新入生に5ユーロをプレゼントしているわけではないのだろうか? それとも、恵子が入学した年以降に行われるようななったのだろうか???

恵子の場合、口座を作る目的は、学校の近くで引き出せるようにするため。しかし、子供たちが入学式にもらった5ユーロ分のクーポンをもとに開く口座は、「貯蓄口座」だということが、判明。キャッシュカードが必要な場合は、普通口座も必要だといわれた。「貯蓄口座」は、通帳で、しかも、地元の銀行でないとお金が引き出せないのだそうだ。子供が勝手にキャッシュカードでお金を下ろすことはできない。だから、小さい子でもみんな口座を持っているのか・・・ということが、昨日、ようやく理解できた。
たぶん、年に1回、「世界貯蓄デー」は、それまで貯めたお金を貯金して、銀行からプレゼントをもらう、子供にとっては、ちょっとしたイベントなのだろう。
この「世界貯蓄デー」、1925年からあるそうだが、日本にいたときは、一度も耳にしたことがなかった。でも、ドイツでは、特に子供の間では、かなり話題になるようだ。この差はどこからくるのだろう?





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最終更新日  2013年10月30日 13時59分15秒
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