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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2013年11月15日
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カテゴリ:子供
昨日ニコちゃんが、「ママ、先生からお手紙があるよ。先生のおなかに今ベービーがいるの。」と言った。手紙の内容は、「来年4月に出産予定なので、3月まで授業をし、その後は別の先生が受け持ちます。現段階では誰が担当するかなどは未定ですが、かならず代わりの先生が来るので、心配しないでください。」だった。
正直、「またか・・・」と思った。
賢浩が1年生のときも、担任が出産のため、途中で交代になった。そのときも、代わりの先生が来ます、ということだったが、代わりの先生がみつからず、教頭先生を中心に、何人かの先生が穴埋めすることになり、実質、後半は担任不在状態だった。
小学生にとり、担任の先生は、いろいろな意味で、影響力が大きい。1年生の途中で担任が代わるのは、残念なことだ。でも、小学校1、2年を担任する先生は、20代から30代前半の若い女性が多いので、どうしても、このような問題が起こってしまう。
おめでたい話なのだけど、いつもこういう話を聞くたびに、複雑な気持ちになる。

昨日は、ニコちゃんのピアノのレッスンの日だった。
2週間後にニコちゃんにとってはじめての「発表会」がある。地元の病院内のチャペルであり、先生の教えている子供が20人ぐらい参加するといわれた。
ニコちゃんは、本人の希望で、「Holzschuhtanz」と「Allegretto」を弾くことになった。先生が、「練習してみようか」と言った。最初に弾く曲のパージに指を差し込んだまま手に持って・・・と指示したのだが、そんな簡単な指示もニコちゃんは理解できず、ページを開いたまま脇に挟んでもっていた。先生も複雑なことを言ってもだめなのだな、と察したらしく、「普通にもっていいから・・」と言いなおしていた。
「まず、譜面を台において、いすに座って、手の位置を確認し、頭の中で、曲のテンポをイメージしてから、ゆっくり弾き始めてね。1曲目が終わったら、ページをめくって、次の曲を弾くけど、すぐに弾かないで、やっぱり指の位置を確認し、頭の中で1フレーズイメージしてから弾き始めてね。間違ってもいいの。何でもありだけど、途中でやめてしまうのだけはだめ。必ず、最後まで弾いてね。」と言った。
「自分の番になったら、譜面をもって、前に出てきてね。先生は何も言わないから、自分で全部しないといけないよ。指の位置の確認と曲のイメージを頭ですることをしてから、弾き始めてね。」
先生は、何度も、「すぐに弾き始めないで・・・」ということを言ったのに、ニコちゃんは、譜面をおいて、いすに座ったら、すぐに弾き始めて、案の定、指の位置(GーLage)が違って、いきなり間違えた。次の曲も、先生が、「指の位置を確認して、頭で曲を奏でて・・」と指示している矢先に、もう弾き始めていた。
ニコちゃんは、「渾身の力をこめて鍵盤をたたくように」弾き、とにかく、「早い」。先生も、「そんなにいつもフルパワーで弾かないで!」「もっとゆっくり弾いて」と何度も注意していた。
ニコちゃんは、先生の話を聞いていないのか、一向に注意されたことを改めないので、先生と顔を見合わせ、苦笑いしてしまった。

昨日は、そのほか、「Fanfare」という曲と、「A,a,a,der Winter, der ist da」という曲を練習した。「Fanfare」では、和音で、今まで習った「Quinte」「Sekunde」「Terz」のほか、初めて「Quarte」が出てきた。「Winter・・・」は、右手がC-Lageで左手がG-Lageのポジションで弾くのが、新しいこと。ニコちゃんは、譜面を見て、C(ド)がどれかはすぐわかるが、それ以外は、先生に聞かれても、考えないで、適当に返事をしている。まだまだ譜面を読めない。先生は、いつも、何番の指で弾くか、音符の下や上に番号を振る。ニコちゃんは、結局、音符ではなく、番号を見て弾いているのだと思う。
今の段階では、音符を読めることに重点をおいていないで、とにかく弾いて指を動かすことが大切だと先生は考えているようだ。一応、毎回、音符をさしながら、一つ一つ「これは、何の音?」と確認しているが、ニコちゃんは、この作業がとてもつもなく面倒くさいと感じているようで、いつもやる気が感じられない。家で練習してきた曲を披露するときが一番生き生きしていて、張り切る。新しい曲を導入するとき、ニコちゃんのやる気を引き出すのが一番大変な作業だ。

レッスン時間は30分。あっという間に終わる、というよりは、「30分でこんなにできるんだ」といつも思う。ニコちゃんは、途中で飽きてしまうようで、これがニコちゃんには、ぎりぎり持ちこたえられる長さかな、と思う。

いつもは、ニコちゃんの次にレッスンを受ける子(14歳の男の子)が10分前ぐらいに部屋に入ってくるのだけど、昨日は、来なかった。それで、レッスンのあと、ちょっと先生と雑談した。
先生は、ニコちゃんのコーラスの先生を知っている、と言った。「私たちは大学で一緒に教会音楽を勉強していました。その後、私はピアノも勉強したのですが、当時、教会の仕事がひとつあって、私と彼で、その仕事を半分ずつ受け持ちました。今は彼に全部引き継ぎましたが、私も年に1度手伝うことがあるので、コーラスで、会うことがあるかもしれませんね。」と言った。
そのコーラスの指導者は、去年ニコちゃんがテニスで一緒だった子のお父さん。テニスで一緒だったときに、お母さんのほうに、ピアノの先生を紹介してほしいと頼んで、この先生を教えてもらった。だから、知り合いであるというのは、想像できたけど、そこまで親交が深かったとは知らなかった。ちなみに、お母さんのほうは、ニコちゃんの小学校の先生。本当に狭い社会だ。





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最終更新日  2013年11月15日 14時20分14秒
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