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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2013年12月13日
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カテゴリ:子供
昨日は、にこちゃんのピアノレッスンの日。
部屋に入るなり、にこちゃんは、すぐにジャケットを脱ぎ、椅子に座り、さっさと弾き始める。前回の宿題を家でみっちり練習してからレッスンに臨むので、先生の前で弾きたくてたまらないのだ。
にこちゃんの場合、音符の位置ではなく、指の番号で覚えていることが多い。
しかし、だんだん指遣いが複雑になってきて、音符で覚えなくてはいけないということがにこちゃんにもわかってきたようだ。
前回、Cから始まるオクターブの指使いを練習したが、今日は、G、Dから始まるオクターブの練習もした。GやDからはじめると、黒鍵を使うことになる。先生は、オクターブを弾かせてみて、「どこがおかしかった? おかしいところは、黒鍵で弾いてみて」といって、教えていた。しかし、にこちゃんは白鍵のかなり手前側を弾いている。毎回注意されるのは、にこちゃんの手首が、下がりすぎていると言うこと。もっと手首をあげて弾いて、と何度注意されても直らない。しかし、黒鍵を弾くとなると、ニコちゃんの今のスタイルで、指が届かない。

にこちゃんは、先生が「私の指を見て」といっても、そちらを見ないで、自分で鍵盤を弾いて、グランドピアノの中のハンマーがあがるのをみて、楽しんでいる。集中力がとぎれてきたな、と思うと、先生は、違うタスクを用意して、にこちゃんの注意を喚起する。今回は、音符カードのメモリー(神経衰弱ゲーム)。先生は、「おうちにもメモリー(カード)がある?」と聞いた。にこちゃんは、「JA」と一言だけ。「どんなの? 車? 動物?」と先生が話題を広げようとしても、「いろいろ」というだけ。それよりやはり、グランドピアノの中の構造が気になるようだった。それで、いったんピアノを離れて、別の場所でメモリーゲームをした。先生は、「来週、今日やったメモリーのプリントを持ってくるから、おうちで切り取って、厚紙に貼り付けて、おうちでもやってみてね。」といった。
「来週、XXXをするから・・・」という言葉は、Ergotherapieの先生もよく言うが、その口約束が守られたためしがない。私からも督促しない。でも、ピアノの先生は、たぶん、来週、持ってきてくれると思う。私は、にこちゃんのピアノの先生をとても信頼しているし、レッスン内容も練られていて、ありがたいなー、と感謝している。

今回は、新しい曲として、「Still Nacht」(きよしこの夜)を練習した。先生は、「この曲、知ってる?」とにこちゃんに聞いたのだが、にこちゃんは、「知らない」といったので、私も先生も驚いた。
この曲は、それほど難しいわけではないのだが、初めて、シャープが出てきた。でも、先生は、特に、「このマークは、シャープで、半音あがる意味だよ」という説明はせずに、ただ、この音は、黒鍵を弾いて、と指示しただけ。
先生は、「これは、何の音かな?」と楽譜を見ながら、ひとつづつにこちゃんに確認させ、鉛筆で、音符の上に書くように指示した。しかし、にこちゃんは、ふざけて、手のひらぐらいの大きさの字を書いたり、米粒より小さく書いたり、まじめに書かない。私だったら、「いい加減にしろ!」と怒鳴り飛ばすところだが、先生は、忍耐強く、「そんなに大きく書いたら、ほかの文字が書けないよ。」「そんな小さかったら、ルーペがないと読めないよ。」といちいちリアクションをとってくれて、全部の音符にアルファベットの記号を書かせた。

レッスン後、「先生も、忍耐が必要ですね。」といったら、「私は、ニコを教えることを楽しんでますよ。」といってくれた。
「集中力がなく、注意散漫だとよく注意される子なんです。」といったら、「この年齢だったら、普通のことですよ。特に、学校が終わって、すぐにレッスンに来るわけですから、疲れてますし、集中力が続かないのは当然です。でも、同じ年の子に比べて、ニコの進度はかなり速いですよ。」と言われた。
ADS(注意力欠陥)かもしれないと小児科医に指摘されたことも話したのだが、「医者は何でも診断を下したがるものです。最近、そう診断される子が多いですよね。でも、男の子は、そういう子が多いし、私の息子も、そういう傾向がありましたよ。ニコのピアノに関して言えば、まったく問題はなく、むしろ、上達ぶりに驚いています。」とのことだった。

夫に話したら、ニコはADSではないのだから、そんな話をほかの人にする必要はない、と怒られた。しかし、私としては、直接にこちゃんを指導している人がどう感じているのか知りたい。やっぱり心のどこかで、「にこは、そんなことないですよ。大丈夫ですよ。」といってもらいたいのかもしれない。






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最終更新日  2013年12月13日 13時23分03秒
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