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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2014年01月01日
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カテゴリ:家族
あけまして おめでとうごさいます。

昨日のシルベスター(大晦日)は、フォンデューを食べ、日付が変わったところで庭に出て花火をした。
お客さんは、ここについた日の夜から頭痛を訴え、30日も31日ももほぼ寝て過ごしていた。だから彼女は、29日のお昼にここに来てから一度も外出していない。

年末年始はいい天気が続き、彼女の部屋は、太陽でぽかぽか。しかも、暖房をフルにつけているので、暑いぐらい。それも返ってよくないような気がするのだが、空気を入れ替えたほうがいい、とか、そういう細かいことを注意しづらいし、そもそも彼女の部屋に入りづらい。本人から要求があるときは、隣の部屋の惠子に言っているようだ。

31日の夕方、私が夕飯の用意をしていたら、恵子が、「Hちゃん(お客さん)にお茶とりんごを持っていってみようか? 朝トースト食べただけで、お昼も食べていないし、大丈夫かな?」といって、Hちゃんの部屋にお茶とりんごを持っていった。

「ママ、Hちゃんは、病院に連れて行って欲しいって言ってるよ。」と言われ、びっくりした。大晦日の午後6時過ぎ。Hちゃんは熱もないし、咳もしていない。ただ、ずっと頭が痛いそうで、すでに我が家のアスピリンも全部消費してしまった。
Hちゃんの母親いわく、12月は、我が家にいつ来るのかという連絡を入れることもできないぐらい忙しかったそうで、その後すぐにHチャンは親戚と落ち合うためフランクフルトに行き、そこで1週間観光していた。そして、親戚が香港に帰ると同時に彼女はうちに来たわけだ。彼女は、10月から初めて親元を離れて暮らすようになり、しかも知り合いもいない海外生活。たぶん、今その疲れと孤独感がどっと押し寄せているのだと思う。だから、病院にいくほどではないと思うのだが、本人は行きたいと言う。
とりあえず、医者である義姉とHチャンのおじさんに当たる義姉のだんなさんに相談して、もっと強い頭痛薬を使ったほうがいい、それでも効かなければ、病院に連れて行くことにした。
もう我が家の頭痛薬は底を突き、薬局も開いていないので、近所のヨハネス君の家で薬を分けてもらった。
Hチャンは、病院にいけば、注射してもらえると思ったようだが、ドイツでは、薬の処方箋を出してくれるだけ。診療してもらえるところを見つけるのも大変だし、その後、処方箋をもらっても、あいている薬屋さんを探すのも大変。
Hチャンのことはかわいそうだとは思うけど、なんでよりによって、この時期、我が家にいるのか・・・と恨めしく思ってしまった。

まあ。薬で一息ついたようで、このまま様子を見て、明日に病院に連れて行くかどうか判断することになるが、彼女の保険はスイスのもので、ドイツで使えるのかどうかもわからないし、彼女の母親に問い合わせたが、返事がない。義姉たちは、「保険に入っているかどうかは問題ではない。立て替えて、あとで母親に請求すればいい。」と言うのだが、親の了承もとらないでそういうことができるのかどうかもわからない。
18歳ってもうほとんど大人だから、こちらも細かいことは言わない。でも、やっぱり責任を取れる年齢ではない。それなのに、私たちは彼女の親のことは全く知らない。Hチャンは、毎日母親と長時間Skypeで話しているようだが、私にはまったく様子がわからない。

義姉たちは、「香港の子どもは過保護に育てられているから、自分で自分の面倒を見ることができない子が多い。特に、Hは、今回が初めての海外暮らしで、18歳といえども、いろいろ細かいことを注意してあげたほうがいい。」と言う。でも、自分の子どもには、「もっとあったかい格好をしなさい。そんな薄着をして、風邪をひいても自己責任だから、面倒見ないよ。」とよくいっているが、さすがに、18歳のお客さんにはいえない。せいぜい、「もっと暖かい格好をしたほうがいいよ。上に羽織るものがなければ貸すよ。」としかいえない。病院の件も、「行くほどのことじゃないよ。寝てればなおるよ。」とは言えない。彼女が我慢強い子なのか、普段から大げさなのかもわからない。

「彼女は心細いだろうし、しっかり面倒見てあげなさい。」と夫の家族から言われる。それは本当にそう思う。海外に留学している学生は、年末年始は大半が一時帰国するのだろうが、それができない子は、どうやって過ごしているのだろう? 彼女の学校の場合は、学校が用意した寮に残る選択肢があり、当初彼女もそうすることにしていたが、キャンセルしたそうだ。彼女の学校の場合、寮といっても、ホテルを改造して作ったもの。しかも、安ホテルではなく、かの有名な「リッツホテル」の系列。話を聞く限り、食事も豪華。だから、我が家で過ごすよりも、寮にいるほうが快適なはず。それでも、ほとんど縁もゆかりもない我が家で過ごすことを選択したのは、やっぱり年末年始、にぎやかに過ごしたいと思っていたからだと思うし、そのほうが、親御さんも安心できたからだろう。
彼女にとっては、寝ているだけの年末年始になってしまったが、やはりせめて滞在中は笑顔で過ごしてもらえるように、頑張らなくては・・・・






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最終更新日  2014年01月02日 13時09分09秒
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