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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2014年06月13日
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カテゴリ:子供
今日、小児科医にニコちゃんのErgotherapieの処方箋をもらいにいった。一番最初に3回分の処方箋をもらい、その後5回更新しており、すでに53回通ったことになる。健康保険でカバーされるのは、60回までで、それ以上必要な場合は、3ヶ月休みを置いてからになるそうだ。だから、今回は7回分の処方箋になるかと思ったが、10回分の処方箋が出た。

まず、小児科医は、ニコちゃんの身体検査。パンツ一枚の裸にして、体のあちこちを小さな金槌のようなものでたたいて反応を見たり、甲状腺をみたり、そんな検査。その後、ニコちゃんをたたせて、目をつぶって片足立ちしてみて、とか、目をつぶったまま、腕を左右に伸ばし、片手づつ人差し指を鼻の頭に持っていって、などと指示した。私は、ニコちゃんの授業中のノートとErgotherapieでだされた今までの宿題を見せた。小児科医は、「最近の先生は、プリントばっかり使っているんですね。」と皮肉を言った。確かに、学校からもらってくるプリントの量はものすごく多い。それをいちいちノートに貼り付けさせるのだが、ニコちゃんの貼り方が汚くてぐちゃぐちゃ。

小児科医は、白い紙をニコちゃんに渡して、名前を書いてみて、と言った。その後、今日の朝食べたものを書いて、と言った。ニコちゃんはバナナの絵を描いた。先生は、「これ、バナナ?じゃあ、バナナっ書いて」と言った。ニコちゃんは正しくつづった。「何を飲んだか書いて」と指示され、ニコちゃんは、「Waser」(水、本当はWasserが正解)と書いた。「お昼には何を食べたい?」と聞かれ、ニコちゃんは、「Spageti」(スパゲティ 本当はSpaghettiが正解)と書いた。

私は、「ニコの担任と話しました。ニコの指先の動きが悪いので、その意味ではErgotherapieに通うのは意味あることだといわれました。ただ、担任は、ニコがADSとは思えないといってました。」と話した。小児科医は、「学校の先生は医者じゃないから診断はできませよ。今ここに書いてもらった文字を見る限りにおいて、ニコの指先の動きが悪いとは思いません。ノートがぐちゃぐちゃなのも、指先の動きではなく、集中力の問題です。はっきりいって、小学校1年生でここまできれいに書けるなら、よくできるほうに入ります。Ergotherapieに行く意味をあまり感じません。」と言った。

私は、「担任には、ADSのテストを受けるのは慎重になったほうがいいといわれました。子供の将来に傷をつけることになるかもしれないと聞きました。」と言うと、「馬鹿なことをいわないでください。テストを受けて、ADSと診断されなければ、適正な処置が受けられない。親が適正な処置をしなかったがために、実力があるのにHauptschuleに進んだ子を知っています。ニコに必要なのは、集中できるようにしてやることです。そのためには薬が必要なのです。」と言われた。先生は、「能力があるのに、集中できないために発揮できないのは、子供のチャンスを潰していると思いませんか?」と私に問いかけた。

私は、薬を与えることには拒絶反応がある。医師である義姉夫婦(双方外科が専門)に聞いても、「専門家ではないが、ニコに問題があると思ったことがない」と言った。周りの人も、たいていそういう反応。夫は、「集中力がないことも個性だと思えないのか?いろいろな子がいていい。物覚えの悪い子、落ち着きがない子、それもその子の個性だ。きっと何か集中できること、得意なことがあるはずだ。そこを伸ばすようにしてやろうよ。セラピーとか薬とか、極端すぎると思う。とりあえずは今のままでいいと思う。」とセラピーにも薬にもテストを受けることにもすべて否定的。
夫は、「ニコは新しいことに挑戦することにすごく臆病だ。だから、自信を持たせてやれるように、なるべくほめる。ほめてやる気にさせる。君のやり方は怒ってばかりだ。それでは逆効果。」と最終的には私のやり方の批判になる。
夫が教育に無関心なわけではない。むしろ、夫の家族は、典型的な中国人というか、ものすごく教育熱心。しかし、無理をしてまで一番になる必要はないとも思っている。

とりあえず、テストは受けることに決めた。かなり前から予約はしているのだが、6ヶ月待ちといわれ、いまだに連絡はない。その結果で、ADSではないとわかればそれにこしたことはないし、そうだと診断されたら、その時にまた考えようと思う。そのほかは、とりあえず、私自身が辛抱強くニコちゃんにもっと手をかけていこうと思った。





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最終更新日  2014年06月13日 23時19分45秒
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