ドイツでマルチリンガルを育てる

今日、お昼過ぎ、外がものすごくにぎやかなので、何事かと思って表に出てみた。
斜め向かいのご近所さんの家のまえに礼装の人がたくさん集まっていた。一人が中太鼓を叩き、もう一人がラッパのような楽器を吹いていた。音色的にはバグパイプみたいな感じだった。
その家には、トルコ人一家が住んでいるのだが、先日そこの家の人が、「今日は、私の姉の結婚式で、バーベキューを庭でしたので・・」とおすそわけを持ってきてくれた。ご近所さんは私たちが外に出て見ているのに気づいてこちらに来た。「うるさくてすみません。今日は、姉の結婚式なんです。」と説明してくれた。「えっと、先日、結婚式だということでおすそ分けをいただきましたが・・・」と言うと、「ええ、あれは式の第一弾です。いくつにも分かれてまして、今日は、花嫁の家でお祭りで、夜はUlmで６００人のゲストを呼んで披露宴です。」と言った。「トルコでは、本来４日間続くのですが、ドイツですから、簡略化して今日１日ですべてすませます。」とのことだった。たくさんのゲストで、駐車する場所が道路の両端だけでは足りず、堂々と道路の真ん中に駐車する人もいたし、いつの間にか我が家の敷地に車を止めている人もいた。
そのうち新郎新婦の車が到着し、大勢の人が道路の真ん中で踊り始めた。トルコでは当たり前の光景なのかも知れないが、ちょっとびっくりした。ご近所さんたちは、お子さんはみんなドイツ生まれで、成人もしているので、ドイツに移民してきたのは２０-３０年前の話だと思うのだが、それでも、ここまでトルコ的な暮らしをしているのに驚く。
トルコ人にはどちらかというと残念なイメージが多いのだが、このトルコ人一家はとてもいい人たち。だから、ここまでトルコ的なことをしても、この近所のひとたちは、「うるさいなー」「こんなところに駐車して迷惑だなー」とは思わずに、好意的に受け止めていたのではないかと思う。（少なくとも私はそうだった）日ごろの行いが大切なのだと思った。私も気をつけなくては・・・
それにしても、ここまで伝統にこだわるのはすごいと思った。