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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2014年07月11日
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カテゴリ:中国
義母から、「恵子は病気で寝込んでいる」というメールをもらってびっくりした。
昨日はもともと恵子とは一日別行動の予定だったそうだ。恵子はいつものように午前中授業に出席していたが、途中で頭痛がひどくなり、下痢もしているため、早退して部屋に戻ったらしい。恵子から電話を受けた義父母は驚いて、薬とビスケットなどの食糧をもってすぐに恵子の寮に駆けつけてくれた。

その後、義母から「さっき恵子から電話があって、少し元気になったようだ。」とメールが来た。
それで、恵子にスカイプをかけてみたらつながった。
ベッドに寝たままだったが、かなり回復しているように見受けられた。
恵子の部屋のエアコンのリモコンは、ルームメートが自分がしばらく実家に帰国するので、受付に返していた、と言うのが実情で、結局は受付から戻ってきたのだが、エアコンそのものが故障していてきかないのだとか・・・恵子は、悪寒がするとのことで、エアコンがなくても今のところ大丈夫だといっていたが、窓を開けると蚊がはいってくるので、そっちのほうが問題だといっていた。

義父母が来てから、毎日おいしいお店に連れて行ってくれるのだが、彼らは恵子のためにあれもこれも注文してくれる。量が多すぎるのだが、おいしいし、残すのがもったいないので全部食べるようにしていたので過食気味であったのと、それに精神的、肉体的疲労もたまって、倒れてしまったようだ。

せっかく義父母が北京に来ているのに、なぜ別行動の予定だったのかと聞いたら、毎日宿題で20個の新しい単語をおぼえなくていけなくて、勉強しないと覚えられないから、毎日観光することはできない、との返事だった。でも、ドイツからの男の子は、あまり勉強したくないといって、レベルの低いクラスから変わろうとせず、中国語を学ぶことにそれほど情熱は注いでいないらしい。「彼らは毎日いろんなところに観光に行っているよ。すごいよ。」とうらやましそうにいうので、「恵ちゃんもせっかく北京にいるのだから、勉強はそこそこにして北京でしかできないことを経験したら?」と伝えた。でも恵子は、「同じクラスの日本人の子も、観光のほうが大切ってかんじで、単語なんてあんまり勉強していないんだって。でも、漢字がわかるから、大体理解できるみたいだよ。クラスメートも、みんな観光のほうが大切って思っているみたい。でも、私は、9月の末に外国語大会があるから、それまでに上達していないと、この子は1ヶ月も中国にいてこの程度って思われたら困るから、勉強しないと・・・」とまじめな態度を崩さない。

9月の末の外国語大会は、1次、2次予選は英語とラテン語で臨んだ。最終ラウンドは4ヶ国語までエントリーできるので、恵子は中国語と日本語も付け加えた。それぞれ筆記と会話能力(ラテン語も)が試される。あらかじめ提出したテーマに沿って質問される。中国語は、「中国短期留学での出来事」というテーマを提出しているので、ある程度会話ができないと恥ずかしいと考えているようだ。しかし、8月には大学入試があり、物理を中心に、数学、生物、化学の受験勉強をしなくてはいけない。もしスイスの大学に合格すれば9月から授業が始まるので、家探しで忙しいし、そもそも大会に出場するために大学の講義を休んでいいのかもわからない。もし、大会に出たとしても、ラテン語からも久しく離れているし、上位入賞はできないと思う。
この外国語大会では、希望者は無料でTOEFLを受験することができる。恵子も受験を希望したので、その勉強もしたいといっている。まあ、TOEFLの対策勉強をする意味はあるかもしれないが、大会のために中国語を今必死で勉強するのは、もったいないような気もする。帰国してから大会まで2ヶ月あり、その間に勉強する時間はほとんどないから、忘れてしまうのではないかと心配だ。恵子の大学生活に必要な言葉でもないから、あちこち観光して、楽しい思い出を作るほうが賢明なような気がするんだが、恵子にはそういう選択肢はないようだ。

私は、「たった1ヶ月じゃ、どうせ大して上達しないのだから、もっと周りの子みたいに、楽しんだら?」と勧めたら、「そんなことないと思うよ。ここにきてから、自分の中国語力がすごく上がったよ。外国人の話す中国語なら、理解できるよ。でも、北京の人は話すスピードが速いから、まだまだ聞き取れない。でも、頑張れば中国語検定3級には受かるかもしれない。」と言っていた。どこまでもあきれるぐらいまじめな子だ。

ところで、部屋を替わる件は、やっぱり状況が良くわからない。
ドイツの男の子のお母さんが学校側と掛け合ってくれたのだが、ドイツの男の子がもともとランクの上の部屋に入れたのは、ドイツ人だからで、恵子はドイツ人ではないから部屋を替えることができない、と説明されたそうだ。それはおかしい、といって、粘って交渉してくれたそうだ。ドイツの男の子も、部屋の差額を払わないといけないのだが、恵子の部屋の差額も一緒にドイツの男の子のお母さんがクレジットカードで払うといったら、承知してくれたらしい。昨日、詳しい話を聞く予定だったが、恵子が体調不良で寝込んでいたたため、何も事が進展しなかった。
恵子は、「よくわからない話ばかり。学校の事務処理もうまく機能してないし、ここは、観光するにはいいけど、生活するにはきついところ」と言っていた。
私には、頑張って!と応援することしかできない。






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最終更新日  2014年07月11日 12時34分16秒
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