ドイツでマルチリンガルを育てる

土曜日の夕方から賢浩のクラスのバーベキュー大会があった。クラス担任が定年退職するのでそのお別れ会も兼ねていた。
クラスで参加したのは男の子７人、女の子はそれより少しおおいぐらいかな？女の子のほとんどは名前がわからない子ばかりだった。
賢浩のクラスは男の子が少なく、１１人しかいない。そのうち２人はもともとは１学年上の子だったが留年して賢浩のクラスに編入してきた子。
男の子は１１人だけだが、今学期終了後、一人はレアルシューレに転校することがきまっているし、一人はバイリンガルコースではないノーマルコースに移るといっている。そうすると９人になってしまう。また留年してクラスに入ってくる子がいるかもしれないが、クラス替えがないのに、毎年顔ぶれが変わる。
で、その残った９人中、６人は賢浩と小学校１年生から同じクラスの男の子。だから、私でも一応話したことが何回かある子達ばかりだし、保護者の顔も一致する。結構クラスの入れ代わりが激しい中、この６人は、たぶん、留年することも転校する必要も今後ともないと思われる。保護者と話していても、９年生になれそうですか？というような話が出てくる。ドイツの子供は受験がないし、楽でいいなーと思っていたけど、そうでもないのかもしれない。

担任に挨拶をして、「賢浩のことを　アジア人の中で一番の怠け者と言ったそうですが・・・」と話をふった。担任は、「あはは・・そんなこと、家で言ってましたか？　私は間違ってましたか？」と聞かれたので、「いいえ、正しいと思います。」と伝えた。１９９０年代にはベトナム人の生徒が大勢居たそうだ。どの生徒もすごくまじめで、「アジア人は勤勉」というイメージをもったそうだ。賢浩のクラスではアジア系は賢浩だけ。しかし、ほかの学年には何人かアジア系の子が居るようで、みんなまじめだという。「賢浩は頭はいい子だと思うんですよ。でも、残念なことに全く勉強をしない。やればできるのにもったいないですね。お姉さんがあんなに頭がいいから、それで、いくらやっても追い越せない、とやる気をなくしている部分もあるかもしれませんね。」と担任に言われた。

男の子たちはサッカーを始めた。ニコちゃんは１つ年下の知っている子がいたので、その子とうちから持ってきたボールでサッカーをし始めた。しかしすぐに、茂みに蹴りいれてしまい、探したが、見つけることができなかった。バドミントンセットを持ってきた子もいた。ニコちゃんの友達も帰ってしまい、ニコちゃんは、賢浩のクラスメートたちの仲間に入れてもらって一緒にバドミントンを始めた。ニコちゃんのペアはB君。相手は女の子二人。ニコちゃんは、空振りばかりですごく下手、それでも邪魔者扱いされることなく、B君はニコちゃんのやりたいようにさせ、「がんばれ！」「チャンスだ！」「よくやった！」「残念。。」といちいち声を掛けてくれていた。ニコちゃん一人が明らかに下手で、ゲームをつまらないものにしていたのだが、それに文句を言う子は誰もいなかった。みんな、大人で優しい子達ばかりだなーと感心した。
ニコちゃんも大喜びで、「B君はすごい上手。」「楽しかった」といい、「バドミントンクラブに入りたい」と言い出す始末。日曜日も「ママ、庭でバドミントンしよう」と誘われたが、風が強かったので、できなかった。

賢浩のクラスにはスペインからの転校生がいる。家族でスペインからドイツに移ってきたのが１年前。ご両親と少し話したのだが、どちらもドイツに来てからドイツ語を習い始めたというのに、上手。ご主人は職場で毎日話しているから上達したといっていたが、奥さんのほうは私も通っていたドイツ語コースに５ヶ月通っただけとのこと。でも、週に２回社会福祉事務所でお年より相手のボランティアをしていて、そこでドイツ語を使うから・・と言っていた。私は自分のことを情けなく思った。