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カテゴリ:子供
昨日の夜、恵子が戻ってきた。
金曜日は午前中だけの授業だから午後2時ごろには帰れると聞いていたのだが、結局帰ってきたのは8時過ぎだった。2時間に1本しか電車がないから、到着を見計らって迎えにいったのに、乗っておらず、3度も駅に行ってしまった。SMSで何時に帰ってくるの?と聞いても返事なし。気づかなかったといわれた。今週から実験が始まり、1回目は午後1時から8時まで実験にかかったそうだ。昨日は同じグループの子に一緒に実験レポートを書こうといわれ、図書館で4時まで勉強していたのだそうだ。 今年の春から賢浩は、金曜日の夕方、市内のブラスバンドの練習に参加している。今週の火曜日、11月11日は聖マーティンの日で、毎年教会の前でパフォーマンスが繰り広げられるのだが、その日は、 Fasnacht eröffnenでもあるそうで、街中の広場でブラスバンドが1時間ほど聴衆の前で演奏をした。賢浩も参加した。 昨日は、恵子と賢浩がそろった8時過ぎから遅い夕食を一緒に食べた。賢浩は恵子に、「僕ね、火曜日に寒空の中200人の前で1時間も演奏したんだよ。だから、今日、5ユーロもらっちゃった!」と自慢した。その話を聞いて私もびっくりした。恵子は、「私は今までオーケストラやアンサンブルでいろいろな人たちの前で演奏したけど、お金をもらったことなんか一回もないよ。」と言った。普通、それが当たり前だと思う。しかし、賢浩が所属しているブラスバンドは、町の補助金で運営されていて、町の行事に参加した場合は5ユーロ、ファスナハトのウムツークに参加した場合は10ユーロが支給されるのだそうだ。変な話だと思った。 恵子の大学は、スポーツ施設も充実していて、いろいろなクラブがある。恵子は、なるべく運動神経の鈍さが一目瞭然にならないようなマイナースポーツをしようと考えたようだ。しかし、時間的にあうものが少なく、テコンドーを習うことにしたそうだ。そのほか、オーケストラにも入りたいと申し出たら、「1月にオーデンションがあるので、課題曲2曲と自由選択曲1曲を演奏してください。その結果で決めます。」と言われたそうだ。大学のオーケストラに入るのに、オーディションがあるなんて、初めて聞いた。好きな子が誰でもはいれるわけではないのにびっくり。 夕飯のあと、恵子が賢浩相手に、覚えたての「テコンドー」の護身術をいくつか披露してくれた。それをみて、にこちゃんもスパイダーマンのコスチュームに着替えてきて、参戦。9時過ぎているというのに、ものすごくにぎやかな夜になった。普段はすぐに自分の部屋に閉じこもってPCゲームばかりしている賢浩だが、昨日は、テコンドーの実技レッスンの後、恵子の部屋で恵子に物理を教えてもらっていた。兄弟っていいなーと思った。 にこちゃんは、恵子に、「僕の誕生日にまたスターウォーズカードを買って!」と頼んでいた。それで、私が、「雲のない太陽のマークをもらったら買ってもらえるんじゃない?」と口を挟んだ。ニコちゃんの担任は、テストの結果で、「雲だけ」「雲から太陽が少しだけ顔を出している」「雲から太陽がたいぶ顔を出して笑っている」「雲がなく、太陽が輝いている」という4種類(たぶん)のスタンプを押し分けている。今までニコちゃんは、3種類のスタンプをもらったが、雲のない太陽だけのマークはもらったことがない。にこちゃんは、私の提案に、「そんなの無理だよ」と不機嫌になった。ニコちゃんは、今年の自分の誕生日ぐらいからスターウォーズカードを集めるようになり、私も恵子もかなり買ってあげた。つまり、ニコちゃんのカードは新品ばかりだったのに、今、ニコちゃんがもっているのは、端が折れていたり、破けていたり、汚れて古びたカードが大半。友達と交換しているようなのだが、枚数もどんどん減っている。たぶん、1対1の交換ではなく、このカードは強いから2枚とじゃないと交換しない、とか、いろいろいわれた結果なのだろう。私も恵子も、ニコちゃんは、いろいろな人に簡単にだまされるだろう、と危惧している。こういうことは、痛い目にあいながら、自然と覚えていくものなのだろうか?ニコちゃんにずる賢くなって欲しいとは思わないけど、ニコちゃんのカードのコレクションファイルをみていると、正当な取引をしているようには思えない。友達の間で、カモになっているのではないかと心配だ。 昨日、返された数学のテストは、そこそこの点数だった(雲から太陽が大きく顔を出して笑っていた)けれども、平均10分でできる問題をニコちゃんは30分もかかっているのが気になった。 最初の問題は、数字の聞き取りだったが、そこは空欄になっていた。本人に聞いたら、最初に裏側のページの問題からやり始めて、先生が数字を読み上げているのに気づかなかったそうだ。先生は、たぶん、「これから数字を読み上げるから、1番目のところに書き入れてね」と説明したはずだ。ニコチャンはテスト用紙が配られたら、最初に目に見えた問題に集中(?)してしまい、先生の話を全く聞いていないかったのだろう。 昨日も宿題をみていたのだが、こちらが説明しようとしても、途中でいつも「わかった」といって、説明をさえぎる。最後まで説明を聞かない。「最後まで説明を聞け」と言っても、「わかっているから、何度も言わなくてもいい」「何度も言うと、余計わからなくなる」と言い返される。本当に頭にくる。昨日は、「ばか」という言葉だけは使うのはやめよう、と心に誓い、なるべく穏やかに話し、「すごいじゃない」「できるじゃない」とおだてるようにしていたが、やはり限界がある。10分で出来るような問題に1時間も2時間もかけるのが理解できない。本当にイライラする。心がどこかに浮遊している感じなのだ。最近、「もし、薬を飲んだら、集中できるのだろうか?こんな問題を10分でこなせるようになるのだろうか?」ということばかり考えてしまう。毎日毎日、こんな簡単な問題に2時間も3時間もつき合わされるのは、本当につらい。平常心を保ったままでいることはできない。何かいい解決方法はないのだろうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年11月15日 17時15分59秒
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