恵子の通っている大学には日本人会があるそうで、その集まりに参加しませんかと声を掛けてもらった。学士課程はドイツ語での講義がメインなので、日本からの留学生はまずいないと思う。ほとんどの日本人は大学から派遣された研究者のようだ。ちょっと年齢差があるので、どうなんだろうという気持ちもあるが、第一線で研究活動をされている方のお話を聞けるいいチャンスだし、参加したらいいのになーと思っている。返事はどうしたのか気になっているのだが、なかなか恵子と連絡が取れない。夜の8時や9時ごろにメッセージを送っても、「今、まだ学校にいる」というような短い返事があるだけ。木曜日は実験レポートを書くのに12時まで学校にいたらしい。理系の学生というのはそんなに忙しいのか? 日本の大学で夜中の12時まで図書館が開いている学校がどれだけあるのだろうか?? 同じWGに住んでいる人にも、「あなたの通っている大学だったら、バイトは無理ね。」と言われたそうだ。本当にバイトなんてやっている時間はないように思える。
だからこそ、余計、奨学金が重要になる。2種類のドイツの奨学金に応募している。一つは返還義務のある奨学金。もう一つは返還義務がないもの。返還義務のない奨学金は、基本的に学校推薦が必要。すでに、ギムナジウムから推薦を受けていたが、先週ようやく、「選考会に招待します」という連絡を受けた、選考会は、来年の2月末から3月にかけての週末。2泊3日のセミナーに参加しなければならない。ここにこぎつけるまでには、たくさんの書類を提出しなければならなかったのだが、一番難航したのが、恵子がドイツ国籍を持っていないという点の説明。親もドイツ人ではなく、本人はスイスの大学に通っている。どんな権利や資格があって、ドイツの奨学金に応募しているのか?ということなのだ。外国人局には、EU域内の国籍を持っている子供は、滞在許可は必要ない、と言われていたので、恵子のドイツ滞在が合法的であるということを証明する物はパスポート以外何もない。しかし、パスポートに滞在許可のスタンプ押されていないのはおかしい、となかなか納得してもらえなかった。最終的には、外国人局に一筆書いてもらったものを提出して了承してもらった。
まあ確かに、複雑ではある。実家はドイツにあるが、将来ドイツに戻ってきて働く可能性は極めて低いと勝手に予測している。そうなると、ドイツ政府は何のために奨学金という形の「投資」を行うのか疑問を抱いても当然だ。だから、私は、恵子が奨学生に選ばれる可能性は低いのではないかと悲観的。それにしても、奨学金を受けるのは、たくさんの書類を記入するのも大変だけど、面接まであって、簡単なことではないのだなーとびっくりした。
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最終更新日
2014年11月23日 04時50分44秒
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