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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2015年06月06日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
今日も本当に暑い日だった。
でも、私は大半を病院の待合室で過ごすはめになった。
昨夜、賢浩が家の階段から転げ落ちた。その時に足を捻り、手をついたので、手首も痛めてしまった。今朝になっても痛みが引かず、歩くのも困難なので、病院に連れて行って欲しいと言われた。
それで、地元の小さな病院に連れて行った。

ドイツでは、まず小児科医や一般医の検診を受け、検査や手術などが必要な場合のみ、紹介状を書いてもらって病院に行くのが普通。しかし、夜間や週末などの緊急時には、直接病院に行って診てもらうことになる。救急外来の受付けに行ったら、「今日は、医者が一人しかいないので、時間がかかります。1時間ほど待つことになると思います。」と言われた。仕方ないので、待合室で待っていた。もうそろそろ順番になるかな?という時に、4-5歳ぐらいの女の子を抱えた若い女性が現れ、私達の前を通り過ぎ、そのまま奥の方に入っていった。女の子は、手にアイスノンのようなものを当てていた。たぶん、転んで手首をくじいたのだろう。賢浩と同じような状況のように思えた。しばらくして、看護婦さんが来て「先に小さい女の子を診察してもいいですか?」と私に尋ねた。この状況では、「どうぞ」としか言いようがない。

しばらくしたら、今度は車いすに乗った人が現れた。車いすの人とその付き添いの人は、そのままやはり私達の前を通り過ぎ、奥に行ってしまった。賢浩と顔を見合わせて苦笑いしてしまった。賢浩の症状は一刻を争うものでもないし、我慢できない年でもない。家で包帯をぐるぐる巻にして、その上にケチャップをかけてくるぐらいの演出をしてこない限り、永遠に順番が回ってこないかもねーなどと冗談を言い合った。

ようやく賢浩の番になった。看護婦さんによる問診。その後、お医者さんが診察室に入ってきて、開口一番「私は内科医で、外科の専門ではありません。それでも構いませんか?」と言った。当直の先生は一人しかいないので、「それでは困ります」と言ってしまうと、2時間の待ち時間が無駄になる。「構いません。」と言ってお願いした。まずは、触診。その後、足首と手首のレントゲンをとった。
その後、また診察室に連れ戻され、そこで30分ほど放置された。
待ちくたびれた頃に内科医が現れ、「足の骨に異常はありません。しかし、手首のほうは折れている可能性があります。骨が複雑で、よくわからないので、大病院にレントゲン写真を送って外科医の意見を聞いてみたのですが、やはり折れているようにも見えるし、わからないとのことです。上級医が今捕まらず、詳しいことがわかりません。紹介状を書きますので、今から大病院に行ってみてもらってください。ここで既に診てもらったといえば、またあちらで待つ必要はなくなって、すぐに診てもらえるはずです。」と言った。そこでは応急処置として、足首と手首に簡単なギブスをしてくれた。

予想外の展開にびっくり。
仕方なく、大病院まで連れて行った。
大きな病院は、土曜日でも人がいっぱい。受付の段階で、すでに3人並んでいた。受付するだけで20分かかった。すでに支院で見てもらっている話をしたのだが、普通に「では、名前が呼ばれるまで待合室で待っていてください。」と機械的に言われた。
どこに行っても、待ち時間ばっかり。
本当にうんざりした。

2時間待って、ようやく順番になった。
若い女性の先生が来て、「レントゲンを上級医に見てもらったところ、異常ないとのことです。ギブスは熱を持ってしまうので、外しますね。湿布をしておきますので、しばらくは運動をしないように気をつけて下さい。」と言った。
あまりにもバカバカしい結果で、力が抜けた。レントゲン写真は、地元の病院でとったものを電子メールで大病院に転送したもので、大病院で撮り直したわけではないし、こちらで新たに検査したことなど一つもない。なんのため、はるばるここまで来たのか、なんのため、こんな長い時間ここで待っていたのか?
何もなくてよかったけれど、もやもやと疲労感だけが残った。





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最終更新日  2015年06月07日 04時23分02秒
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