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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2015年06月14日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
金曜日も暑い日だった。
ニコちゃんは近所に住むヨハネスくんの家に「遊ぼう」と誘いに行ったら、「これからプールに行くから・・」と言われたそうだ。でも、「僕のママが、ニコも一緒に連れて行ってあげると言ってるよ。」と言ってくれ、大喜び。早速に家に戻って支度し始めた。20分ぐらいして、ふと外を見ると、まだニコちゃんがヨハネスくんの家の玄関の前で立っていた。
「どうしたの? もう彼らは行っちゃたの?」と聞くと、「ううん、ヨハネスはチューバの練習をしないといけないんだって。だから、待っているの。」といった。「それならニコちゃんも家に帰ってきてピアノの練習をしなさい。」と言ったのだが、「ピアノの練習をしている間に、行ってしまったらいやだから・・・」と頑なに彼の家の前から動かない。自転車で行くのだから、一人で先に行って、現地で落ち合ったら?と言っても、その場を動かない。

結局、ニコちゃんは1時間ほどヨハネスくんの家の前で待っていて、その後一緒に行ったようだ。2時間後ぐらいに、ヨハネスくんのママがうちに来て、「帰ろうと言っても、ニコは、僕は一人で残っていいと言われている、と言って、一緒に帰るのを拒否したので、私達だけ先に帰ってきてしまいました。一言、ご報告しておきます。」といった。
プールにはクラスメートのL君もいて、みんなで一緒に遊んだそうだ。ニコちゃんはもっとL君と遊んでいたい、とごねたらしい。ヨハネスくんのお母さんとしては、小学校2年生の子を一人でプールにおいて帰ってもいいのか、困った選択だったと思う。結果的に、何もなく、ニコちゃんは大好きな友達とたくさん遊べたので大喜びだったが、本当に申し訳ないと思った。
これからは、プールに行くときは一人で行きなさい、とニコちゃんに伝えたが、これも世間的にはどうなんだろうか?と気になった。プールは1.5kmぐらいの距離にあるのだが、サッカーのスタジアムの隣で、サッカーの練習にはいつも一人で自転車で行っている。ニコちゃんは泳げるから、一人でも問題無いと思うのだが、「小学生低学年の子を一人でプールに行かせるなんて非常識な親だ」と思われないか、気になった。

先日、街の外れにあるスーパーにニコちゃんと買い物に行った。うちからは2kmほど離れている。ニコちゃんは、そこで1学年下の友達に偶然会い、私が買い物をしている間、二人で一緒におもちゃ売り場とかを見ていた。全部の買い物がすんで、ニコちゃんに「そろそろ帰るよ」と声をかけた。私は、ニコちゃんの友達もママと一緒に買い物に来ていると思っていたら、一人で自転車で来たという。それも暇つぶしのため。小1のその男の子は、我が家の近くに住んでいるから、決して近い距離ではないし、車の往来の激しいところを通る。親は自分の子が一人でこんなところに来ていることを知っているのだろうか?と疑問に思った。
にこちゃんのプールのことが、このことと重なった。

昨日、恵子はようやく友達と念願のオペラを見に行ったらしい。ラストミニッツで安いチケットを買うので、毎日オンラインでチケットの販売状況をチェックし、チケットがかなり売れ残っている状況で、友達とのスケジュールが合う時を図っていた。地元のオペラハウスはものすごく素敵だったそうだ。

恵子は明日帰ってくる。今週は恵子のため、眼科、歯科、それと小児科での予防接種を予約している。週末は高校時代の友達の18歳の誕生会で、カールスルーエまで泊まりがけで誕生会に出席。来週はもう北京に旅立つ。ほとんど家にいる時間がない。

去年北京に行った時は、うちに少し人民元があったし、1週間後に義父母が来てくれて、かなりの現金を恵子に渡してくれたので、一度も自分では両替していない。しかし、今回は、自分で両替をしないといけない。ユーロを現金で持って行って、現地で両替をしたらいいのではないか?と言ったら、「中国で両替をするのは、怖いから嫌だ。」といった。中国では、何かを聞いても、「私は担当ではない。あそこに行って」という具合に、何でもたらい回しにされる印象が強く残っているからだそうだ。あとは、手数料をぼったくれられたり、現地の人が信用できないそうだ。中国語も錆びついてしまっているし、現地で生活できるか心配だ、と弱音を吐いていた。私達の街にある銀行では、人民元は両替できないのではないかと思う。
この語学研修は、中国大使館がスポンサーになっているのだが、住居に関しては、一番グレードの低い部屋の寮費しか負担してもらえない。いい部屋にうつることもできるのだが、差額はまず自己負担して、後で主催者団体から払い戻される。前回は、この部屋を交換するときに、ものすごく問題があったので、今回は、最初から寮費は全額自己負担することになった。あとで払い戻ししてもらえるのだが、1ヶ月分の寮費を最初に自分で払わないといけない。恵子が持っているクレジットカードが使えるかどうかわからないので、現金を持っていったほうが無難。あと10日間足らずで恵子が北京に行ってしまう実感がない。
ニコちゃんは、恵子が帰ってくるのをすごく楽しみにしていて、「いつ帰ってくるの?」「いつまでいるの?」としょっちゅう聞いてくる。「家に1週間だけ」というと、「えー、恵ちゃんはどうしてすぐにいなくなっちゃうの?スイスとか、日本とか中国とか・・・。恵ちゃんはドイツが嫌いなの?」と聞かれた。よく考えると、恵子は年間で20日間ぐらいしか自宅にいない。

9月で恵子は18歳になるのだが、友達をうちに招待して誕生会を開きたい、と思っている。いまから少しづつ友達に打診しているようだ。「何人呼んでも構わない。寝袋さえ持ってきてもらえば、何人でも泊まってもらえる。」と伝えたら、大喜びだった。
「誕生日プレゼントとしてほしいものがあるんだけど・・・」と言われた。ひとつは、9月からバイオリンのレッスンを定期的に受けたいので、その費用補助。もう一つは、電子ピアノ。
「うちにあるキーボードを持っていけばいいでしょ。」と言っても、「「あれは4オクターブしかないおもちゃでしょ。あれじゃ、何も弾けない。」と言い返された。しかし、WGに住んでいて、どこに電子ピアノを置くつもりなのだ?
「欲しいものがあったら、普通学生は自分でバイトをして買うんじゃないの?学業以外の趣味に関する支出は自分で賄いなよ。」と言ったら、「でも、バイトしている時間がないもん」とすねた。「一日2-3時間、週に2-3回程度ならできるんじゃないの?」と言っても、「そんな都合のいい仕事はない」とか言う。
確かに学生の本業は勉強だけど、アルバイトをして学費を捻出したという苦学生の話はよく聞く。(私の身の回りにはそういう人は実際にはいないが・・・)
学生なのに、バイトをしないという方が、私には不思議。恵子は無駄使いをしているわけではないけど、余暇については、もうそろそろ自分で稼いでほしいと思う。





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最終更新日  2015年06月14日 22時12分48秒
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