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テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:子供
昨日恵子がスイスに戻った。
今日から1ヶ月中国に行くので、ものすごい荷物だった。そもそも生物の教科書1冊だけで3kgもある。うちには1週間だけの滞在だったが、試験勉強のために教科書やファイルをかなり持って帰ってきていた。中国から帰ってきたらすぐに大学の試験があるので、そのまま空港から下宿先に直行する予定なので、うちに持って帰ってきたものをまた全部持っていく必要があった。だから、スーツケースはものすごく重かった。 恵子は、電車を2回乗り換えないといけない。ところが、2回めの乗り換えの時、電車の中にバイオリンを忘れてきてしまったのだそうだ。すぐにドイツ鉄道とスイス鉄道にオンラインで紛失届を出したが、心配で心配ですごく凹んでいた。夕方に戻ったので、駅のカウンターなどは閉まっていたし、今日はもう中国に旅立つので、何にもできない。 夜中の1時頃に警察が恵子を訪ねてきたそうだ。「なんか悪いことしたかな?」とものすごくびっくりしたと言っていた。そりゃあ、夜中に警察が来たらびっくりするよね。 「バイオリンをなくしましたか?」ときかれ、「XXXに住むXXXという人があなたのバイオリンを預かっているから、取りに行ってください」と言って、XXXさんの電話番号を教えてくれたそうだ。 今朝からその人の家に電話をしているのだが、全然通じない。いつも留守電になってしまう。XXXさんの名前は貴族っぽい名前なのだが、留守電では、XXX18世と名乗っている。でも、声の感じがとても若くて、学生のようにも思える。それに、XXXさんの住んでいる場所が、恵子が昨日乗った路線から離れている。なんで個人でもって帰ったのか?というのも不思議。警察や駅で預かってくれてもよかったのに・・・ そう思っていたのだが、私が留守電にメッセージを残したあとしばらくしてから向こうから電話があった。 「私も音楽家なので、なんで誰も居ないのにバイオリンが電車の中にあるのかしら? ってすごく気になってしまったの。中を見てみたんだけど、手がかりがなくて、警察に届けたのよ。たぶん、このバイオリンはスイスとドイツを何往復もしていたと思うわ。」と説明してくれた。彼女はチェロ、旦那さんはビオラの先生なのだそうだ。なんという偶然!!彼女は、バイオリンケースの中に入っていた印刷物で、恵子が学生であることがわかったと言っていた。あと松脂のケースに恵子の名前があったそうで、警察には恵子の名前と大学名を伝えたようだ。だからドイツ鉄道やスイス鉄道からの連絡ではなく、夜中に警察が恵子のところにきたのだろう。それにしても、名前と学校名から住所を調べたのだろうか??なぜ真夜中の1時なんだろうか???恐るべき警察の行動力。 XXさんは自宅で教えているので、いつ取りに来てもいいですよ、たいてい家にいますよ。と言ってくれた。 彼女は、スイスやコンスタンツでも教えていると言ったので、「お知り合いの中に、スイスでバイオリンを教えている人はいませんか?」と図々しく尋ねてしまった。彼女は、「いますよ。うちに取りに来てくれた時にご紹介できますよ。」と言ってくれた。すごい縁だと思う。 XXXさんがすごく優しそうな人で安心した。 電車内のおとしものを拾ってくれた人への謝礼という規定がドイツ鉄道のホームページにあって、それによると、500ユーロ以上のものはその価値の1.5%を謝礼として払うようだ。もちろん受け取りに行く時は手ぶらでは行かないけど、現金を渡すのか、プレゼントのような形で渡すのがスマートなのか、わからない。 それにしても、恵子は、しっかりしているんだか、抜けているんだか・・・ 中国で大丈夫か今更心配になってきた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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