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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2015年09月12日
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テーマ:海外生活(7773)
カテゴリ:香港
今朝早くに男性陣3人が香港から戻ってきた。
私は午前3時に家を出て、まず恵子をWGに送り届け、その後空港に向かった。
まだ外は真っ暗で、不慣れな土地を運転するのは大半だった。
せっかく買ったNAVIも数回しか使っていないのになくしてしまい、前日にプリントアウトしたGoogle Mapだけが頼り。でも、MAPに載っていない地名が出てきて、今自分がどこを走っているのかわからず、本当に困った。ようやく開いているガソリンスタンドを見つけ、尋ねたら、まったく違う道を走っていたらしく、山道を30kmほど戻ることになってしまった。

空港からは夫に運転してもらった。
車の中で、賢浩はスマホで音楽を聞きながらずっとゲーム。全く変わってない。
私は、ニコちゃんに、香港で何が一番楽しかった?と聞いたら、ディズニーランド!と答えた。でも、東京ディズニーランドのほうがすごかった、とも言った。あとは、夫のいとこの長男Sくん(5歳)と遊んだことが本当に楽しかったらしく、何度もそのおうちにお泊りさせてもらったらしい。
そのマンションには、住民用のプール、プレイグラウンド、卓球、ホームシアター、ジムといろいろな設備があって、ものすごく豪華なマンション。恵子がびっくりしていると、夫のいとこが「最初はびっくりするかもしれないけど、慣れればこんなもんだと思うよ。だって、ドイツでは一軒家に住むのって普通でしょ。でも、香港で一軒家に住むなんてことは、想像できないこと。あなたは一軒家に住んでいてもそれが特別とは感じないでしょ?それと同じよ。」と説明されたそうだ。同じではないと思うけどなー。恵子が、夫のいとこの家で夕飯を一緒に食べたとき、食べ終わってお皿を片付けようとしたら、いとこの長女Gちゃん(8歳)に「片付けはメイドがするから、しなくていい」と言われてびっくりしたと言っていた。一緒にアイススケートに行った時もメイドさんがついてきて、リンクの外で待機していたと言っていた。休みの日には橋の上とかにたくさんメイドさんが集っていたのに驚いた、と恵子は言っていたが、香港では普通の風景。

夫のいとこの子どもたちは広東語と英語を家では使っている。そのほか幼稚園や学校で中国語と他の外国語を習っている。ニコちゃんがSくんと初めてあったとき、GちゃんはSくんに、「広東語で話してあげたほうがいいかも」といったそうだ。それを聞いた賢浩が「僕たちは広東語は話せないよ」と言ったら、Gちゃんは「えっ?じゃあ、なんでニコはそんなに英語が下手なの?」と言ったらしい。鋭い指摘だなーと思った。実はニコちゃんは、ドイツ語も英語も日本語も全部下手。夫のいとこでサンフランシスコに住んでいる人がいるのだが、彼女も誕生会に駆けつけてくれた。彼女は独学で3ヶ月日本語を自分で勉強したそうだ。でも、彼女の日本語のほうがニコちゃんよりずっと上手だった、と賢浩は言っていた。

義父の誕生会では、賢浩がメイン司会で英語で話し、義姉の旦那さんが広東語で通訳。ほとんどの出席者は両方の言語がわかる人たちだったが、広東語を母国語とする人が8割方だったようだ。
夫もスピーチをする機会があったそうなのだが、広東語と英語の両方で行ったそうだ。しかし、親戚からは、「あいつの広東語は下手になったなー」と言われていたらしい。義姉いわく、夫の広東語は古いのだそうだ。今では誰も使わない言い回しが多く、逆に現代用語は夫には通じないらしい。周りの人から、「なんでお前の子どもたちは広東語が話せないのだ。」と責められてもいたそうだ。でも、広東語って香港に住まない限り、使う場面のない言葉。漢字も簡体文字を使ってる北京語と違い、旧字体を使っているので、難しい。中国語には平仮名やカタカナがないから、香港の子は幼稚園で難しい漢字を習得する。だから、GちゃんやS君は完璧な英語を話すし、難しい漢字も綺麗に書ける。

しかし、ニコちゃんがもし日本や香港に住んでいたとしても、果たしてそうできたかどうかは疑問だ。子供は柔軟だから、住めばすぐにその国の言葉を覚える、とよく言われるが、果たしてそうなのだろうか?聞く、話すはネイティブ並にできるようになるかもしれない。しかし読み書きは別物だと思う。

私は「発言小町」というネット掲示板が好きで、よく覗いているのだが、少し前にその掲示板に「バイリンガル教育に失敗するのは親の怠慢」というようなトピックがあった。全部を読んではいないのだけど、海外に住んでいても日本人の親が気にかけてあげれば子供の日本語能力は維持できるし、現地語も問題なく習得できるはず、というような内容だったと思う。「なるほどねー」「でも、全面的に同意できないなー」という感想を私は持った。親の努力は必要だけど、やはり子供の能力は同じ親から生まれても一人ひとり違うので、親の努力だけではどうにもならない事はあると思う。
私の夫や恵子は語学を習うことが好きだ。それでも使わなければ忘れてしまう。賢浩やニコちゃんのような怠け者が興味もなく必要もない言語をあえて勉強するはずがない。やる気が無いのに、強制的に勉強させても親も子も苦痛なだけ。トピックを提示された方は「あとあと不利になるのは子供なのに、なぜ親が乗り越えさせてあげようと努力しないのか?」という意見をだったと思う。まあそう言われてしまえば、反論しづらいなーと思う。





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最終更新日  2015年09月13日 04時24分43秒
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