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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2015年09月17日
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テーマ:海外生活(7773)
カテゴリ:カテゴリ未分類
今日の授業で、クラスメートの一人が、「先生、来年から売上税が21%になるって本当ですか?」と聞いた。先生は「そんな話聞いてません」といった。どうやら、一部の政治家の間で難民にかかる費用を捻出するためそのような提案があった、という話らしい。ドイツでは2016年から債務ゼロの財政にすることを基本法で定めているので、借金なしに支出を増やすには消費・売上税の値上げが手っ取り早い。もしかしたら、現実になる話かもしれない。
それにしても、毎日毎日難民関連のニュースばかり。
彼らは自国で大変なめにあっていたから逃げてきたのだろうけど、すごくアグレッシブ。他国なのに自分たちの要求が受け入れられなければ、受け入れられるまで戦う!という姿勢でいるのに驚く。
そういうニュースばかりが流れると、かわいそうというよりは怖いという感情が先に立つ。

ドイツに来れた難民たちは、それぞれの宿泊施設に入ることになるが、学校の体育館が宿泊先の人達もいる。学校の生徒達が難民たちと積極的に交流を持つように頑張っているというニュースを見た。一緒に学食で食べたり、ドイツ語を教えてあげたり、一緒に校庭でサッカーをしたり、様々な活動を通して交流を図っている。素晴らしいな、と思った。
テレビのインタビュアーが難民の女の子(7-8歳ぐらい?)に「どんな食べ物が好き?」という質問をしていた。彼女は「ピザやスパゲッティー」と答えていた。その短い映像から、その女の子は、英語が通じる、つまりそれなりの教育を受けていて、結構豊かな暮らしをしていたんだろうな、ということを私は感じ取った。今、欧州に来ている難民たちは、仲介業者にお金を払う余裕のある中産階級の人達だそうだ。内戦が始まる前は、シリアで結構豊かに暮らしていた人たちらしい。そういう人たちがみんなシリアから逃げてしまったら、今後どうやって国を再建するんだろう?ドイツに来れた人と、シリアに残された人達の差があまりにも大きくて、気の毒になる。残っている人こそ、本当は支援が必要なんだろうな、と思う。

私のスマホは5年ぐらい前に夫が買ったもの。夫はいまだにアナログの携帯の愛用者で、スマホを買ったはいいいが全然使っていなかった。それで、私が今年に入ってから使うようになった。しかし、電話機能が使えなくなってしまった。それで、恵子のお古のスマホを使わせてもらうことにした。子どもたちには、「ママ、新しいのを買いなよ」と言われるのだが、私はそれほど使わないので、恵子とのメッセージのやり取りと緊急の電話がかけられればそれでいいと思っている。
恵子の古いスマホには、恵子の通信記録とかが全部残っていた。そのほか、メモ機能に日本語でたくさん愚痴が書いてあった。「どーせ、私のせいだよね。中国に語学研修に行ったのも、太っているのも、ご飯を食べるのが早過ぎるのも、家が見つからないのも、医学部に行かなかったのも、外国語大会に出るのも、全部私が悪いんだよね。あれで私を慰めたつもりだったのかもしれないけど、全然慰めになってなかったよ。そんなに私に不満があるなら、よその娘をもらったら?」というような内容のことが日本語でえんえんと書いてあってびっくりした。書いたのはちょうど1年前で、大学の始まる直前。住むところも見つからず、焦っていた時期ではあるけど、なんで日本語で書いてあったのだろう? ちょっと日記を覗いてしまったような気分。
しかし、私には、身に覚えのあることばかりで、きっと私に対する不満だったんだろうなーと思った。ここに書いたのは抜粋で本文はもっと長い。しかも、漢字も一杯つかってあって、日本語の言い回しも上手で、最初はどっかからコピペしたのかと思ったほどだ。私は恵子の日本語を書く能力がこんなに高いとは思っていなかったので、すごくびっくりした。自分への不満を書かれたショックより、そっちの感動のほうが大きかった。しかし、これからは、思っていることをなんでもポンポン言うのはやめようと反省した。

昨日恵子からメッセージが来た。1年生の試験に受かった学生には大学からトレーナーがもらえるのだそうだ。そのほか、合計金額2-3万円ぐらいの専門書を6冊ももらったそうだ。たくさんの企業がスポンサーについてくれるので、大学にはたくさんお金があるらしい。すごいなー。

そのほか、昨日は、オーケストラの練習をしたそうだ。恵子は大学のオーケストラのオーディションに落ちてしまったのだが、同じく落ちた同級生L君から「大学のオーケストラに入れないのだったら、自分たちでオーケストラを作らないか?」と誘われ、夏休み前から一緒にリクルート活動をしていたそうだ。昨日は結構集まってくれたらしい。L君は自分でもバイオリンを弾くのだけど、本当は指揮がしたいといって、新しいオーケストラの指揮者になった。Lくんの指揮をみて恵子は「本物の指揮者のようだった。彼はすごく勉強したんだと思う。全部譜面が頭に入っていた。本当にすごい!」と絶賛していた。
やりたいことをあきらめないで、Aの道を通れなければ、Bの道を通る、それでもダメなら、自分で新しい道を切り開く、という精神が素晴らしいと思った。恵子一人ならそんな発想は絶対に浮かばなかっただろうから、すごくいい友だちに出会えたなーと喜ばしく思ってる。





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最終更新日  2015年09月17日 21時32分10秒
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