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ドイツでマルチリンガルを育てる

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2015年09月26日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
2-3日前に賢浩が「ママ、チリで地震があったの知っている?」と聞いてきた。
「もちろん知っているよ。」と答えたら、「今日、社会科の時間で先生に聞かれて、クラスで僕だけがそのニュースを知らなかった」と言った。毎日あんなにインターネットを使っているのに、YouTubeかゲームしかしてないんだなー。情けない。「じゃあ、今日はドイツで何がトップニュースになっていたか知っている?」と聞いたら、賢浩は「難民問題」と言った。「違うよ、フォルクスワーゲンの排ガス不正問題だよ。」と教えてあげたら、「なにそれ?」と聞かれた。本当に全くニュースを見ない奴なんだなー。

昨日の夜、賢浩に「ママ、僕、来週の木曜日にフォルクスワーゲンの不正問題のプレゼンテーションを授業でするんだけど、あとでちょっと手伝ってくれる?」と聞かれた。社会科の時間にクラス全員順番に時事問題のプレゼンをしないといけないのだが、賢浩は自らこのテーマで来週したいと立候補したそうだ。しばらくして、賢浩の部屋に様子を見に行ったら、ベッドで既に寝ていた。

フォルクスワーゲンの問題はどんどん大きくなっていっている。実は、私が乗っている車もフォルクスワーゲンのゴルフでディーゼル車。だから、この不正問題に少なからず興味がある。ディーゼル車のほうがガソリン代が1リットリあたり20セントほど安い。その分車両税はディーゼルのほうが高いし、車の値段も高い。だからたくさん乗る人はディーゼル、少ししか乗らない人はガソリン車のほうが得だと聞く。私の中ではディーゼル車のイメージはガソリン車よりもいいのだけど、実際はどうなのかな? 

学校に行く途中、わが町にあるモスクの前をいつも通る。木曜日の朝、モスクの前に人があふれていて今日は何の日なのかな?と首を傾げた。
木曜日の夜は小学校の保護者会だった。
教頭が「休む時は必ず電話をください。その後3日以内に書面で欠席届けを出してください。例えば、今日みたいに「犠牲際」で子供を休ませることが予めわかっている場合は、事前に書面で提出してください。」と言ったので、今日がイスラム教徒の祭日であることを知った。

私のクラスでは、イスラム教の祭日をドイツで祝い、子供に学校を休ませるのに否定的な意見を持つ人が多く、そのことが休み時間の話題になっていた。「イスラム教徒は、自分たちの国では郷に入っては郷に従えと他の宗教を否定しておきながら、他所の国で自分の宗教を頑なに守るのがダブルスタンダード。」と非難していた。自分の家で祝うならまだしも、町にモスクを建て、自分たちの母国の祝日を大々的に祝う姿が、一部からイスラム教徒への反感を買っている。それが、難民受け入れへの拒否反応にも繋がる。「シリアからの難民は仕方がない。しかし、旧ユーゴやアルバニアから来た奴はすぐに強制送還しろ」と過激なことをいう人までいた。「とにかく、18歳以上の成人難民には現金で小遣いをあげる制度がおかしい。彼らは衣食住をすべて支給されているのだから、現金はまるまる自分のお小遣いになっている。」と政府のやり方を批判している人が多かった。

難民問題もいまだにニュースでは毎日取り上げられている。これからどんどん寒くなっていく。野宿や簡易テントで暮らすのは厳しくなる。体育館に仮住まいしている人も、暖房設備が十分ではなく、寒いと思う。冬になったら、危険を犯してヨーロッパを目指す人は少なくなるとは思うが、すでに欧州に来ている人の扱いはどうなるのだろうか?

EUでは、各国が難民割当問題を話し合っているが、「うちの国に来た難民は、ここじゃなくてドイツに行きたかったと不満を持つだろう。割当はナンセンス」という某国首相の意見はもっともだと思う。殆どの難民は、「受け入れてもらえればどこでもいい」と思っているのではなく、「スウェーデンかドイツに行きたい」という強い明確な希望を持っている。そういう姿勢が傲慢にも見えて、同情論が少なくなっていっているのだろう。





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最終更新日  2015年09月26日 17時44分03秒
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