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テーマ:高校生ママの日記(9397)
カテゴリ:子供
今週は賢浩は「職業研修」で近くの薬局で実習をしている。
店頭に立つのではなく、裏でいろいろな作業を経験させてもらっている。 実は賢浩のクラスメートがすでに先週そこで研修をした。彼女は今週化学の大会があってLeipzigに行くので、先週させてもらったらしい。それで、今週空きができたので、ギリギリに応募した賢浩を受け入れてくれた。本当にラッキーな話。 化学は賢浩の得意科目ではなく、薬学には全く興味がなかったのだが、そこしか研修先が空いてなかったから仕方なくだった。1日目は書類整理とか、スタンプ押しとか、配達用の薬を仕分けし梱包するとか、あまり面白くなかったようで、「1日じゅう立っていて疲れたー」と文句の嵐。 でも、2日目、3日目は薬の調合とかもさせてもらって、話を聞いていても、すごく興味深いことをさせてもらえているなーと思った。 たとえば、薬をカプセルに詰める作業とか、ベビーパウダーを作る作業とか、0.00001gまでの精密さを求められるのだそうだ。割合が決まっているので、自分で必要量を計算し量り調合する。薬局にはヘロインやアヘンまであった、と興奮していた。 先週実習をした賢浩のクラスメートは、薬局のスーパーバイザーに「今まで受け入れた研修生の中で君が一番勤勉だった。」と褒められたそうだ。今日、賢浩は薬局のスーパーバイザーに「君は一番正確に物事をすすめる研修生だ」と褒められたと喜んでいた。 研修時間は、朝8時から12時、一旦家に帰ってきてお昼ご飯を食べた後、2時から6時まで。家から歩いて5分のところにあるので便利。しかし、一日中立っているので相当疲れるし、途中に休憩はないと言っていた。毎週水曜日に賢浩は新聞配りのアルバイトをしているのだが、今日は私が肩代わりをした。「チャイルドレイバー」という言葉がよぎったけれど、にこちゃんにも手伝ってもらった。今日はものすごく暑い日で、にこちゃんは半袖のTシャツだったが、相当バテていた。 私の方は、経済の授業だった。 14人の政治家の顔写真のコピーが配られ、名前と肩書を書きなさいと言われた。 私は「Merkel(首相)」「Steinmeier(外相)」「Gabriel(副首相兼経済相)」「Schäuble(財務相)」「Schwesig(家族相)」「von der Leyen(防衛相)」の6人しかしらなかったが、クラスメートも多かれ少なかれ同じような状況だった。みんなスマホで検索していた。 先生が「最初の顔写真は?」と聞いたら、クラスメートの一人が「Frauメルケル。みんな知っているわ。肩書は、難民の母」と言った。 とにかく連日ドイツに押し寄せる難民の数は常軌を逸しているように思う。 どの国も早く自分の国から出て行ってほしいから(そもそも難民がそれを要求している)、次の国境までバスで送り届ける。オーストリアもドイツ国境へと難民を送り届ける。 国境で足止めを食らっている難民へのインタビューを聞いたが、「アフガニスタンから来ました。ここに到達するまで2ヶ月かかりました。子供も多いので、早く落ち着ける場所がほしいです。最終的にはスウェーデンに行きたいです。」と答えていた。 「親戚がいるから」という理由ならわかるが、大抵は条件が良いからという理由で難民たちはみんな自分の希望する国を口にする。そして、希望国に受け入れられるのが当然の権利のように振る舞う。「永住権、国籍が取りやすい」「手当が手厚い」国に人気が集中するのは自然の理とはいえ、釈然としない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年10月29日 06時39分22秒
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