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昨日はいつもどおりに学校に行った。
月曜日と金曜日は同じ先生で、一般経済学。金曜日にテストがあるので、今日は復習をすると誰もが思っていたはず。ところが先生の代わりに事務長がきて、「先生は病気で休みです。代わりの先生はいません。」といった。みんなは「じゃあ、帰ってもいいですか?」と聞いた。「こんなに早くに帰すわけには行きません。でも、特例で、9時半になったら帰ってもいいです。」と言った。こんなことならこなければよかったなーと思った。 家に帰ったら、ニコちゃんがソファーに寝転がって、Cさんのスマホで遊んでいた。秋休み中宿題があると言っていたので、やらせようとランドセルの中をのぞいたら、中からテストが出てきた。先週の水曜日にあったテストで金曜日に返されたらしい。テスト時間は何分に設定されていたのかわからないが空欄に「70分かかった」と書いてあったので、たぶん大幅に超過して提出したのだろう。それでも8問中最後の2問は空欄だった。間違いばかりで、成績はなんと「5」。小学生で「5」の成績をもらってくる子を見たのは初めて。あまりのできの悪さに嘆きを通り越して怒りが湧いてきた。 テストは読解。作文と読解はどうしようもないぐらいできない。本当に語学力がないのだ。 私は子どもとは日本語で話している。恵子や賢浩はメールでさえも私には日本語で書いてくる。しかし、ニコちゃんは、私にはドイツ語で話す。いちいち日本語に訂正させると、面倒くさくなって話すことをやめてしまうし、混乱させるので、話してくれれば何語でもいいと思うようになった。しかし、Cさんは「なんでニコに日本語で話させるようにしないのか?」と責める。私はニコちゃんはバイリンガル、マルチリンガルにならなくてもいいから、一つの言葉だけでも完璧に話せるようになった欲しいと思っている。だから、ニコちゃんが私の日本語を理解さえしてくれれば、ドイツ語で返事されてもいいと思っている。必要に迫られれば、話すように努力するはずだと信じている。 昨日はお昼ごはんはCさんが、夕飯は賢浩が作ってくれた。 夕飯の後、Cさんといろいろなことを話した。 話題は夫がイギリスに行くべきかどうか、ということになった。 私は行って欲しいと思っている。そして、賢浩もそう思っていると思う、というと、Cさんは「彼はパパに行ってほしくないと言っているよ。」と言ったのでびっくりした。Cさんは本当に聞き上手で、賢浩も心を許していろいろなことを相談しているらしい。賢浩は、「パパはイギリスに行ったら、別の女性をつくって、僕達を見捨てるかもしれない。もし、パパが別の女性を連れてこの家に戻ってきたら、殺してやる。」と泣きながら言ったそうだ。そんな発想がどこから????賢浩がそんなことを思っているなんて微塵も考えたことがなかった。 Cさんは、「私がここに滞在する理由は3つあって、一つは私が自分の子どもたちから少し離れて自由な時間を持ちたかったこと、一つは賢浩が心配だったから、もう一つはあなたが日本を恋しく思っているだろうから、たくさん日本の食べ物を持っていって元気づけようとおもったからよ。」と言った。私とCさんはそれまで直接連絡をとっていなかったので、Cさんはたぶん賢浩から私の様子を聞いていたのだろう。 Cさんは、「あなたは今何がしたいの?日本に帰ることが貴方の幸せなら、帰ればいい。勉強したくないならしなければいい。貴方が幸せでいることが子どもたちにとって一番幸せなことなのよ。子どもたちのために自分を犠牲にする必要はない。それは子供のためにもならない。」と言った。 Cさんは私より10歳も年下なのに、母親に諭されているような感覚になった。 Cさんの話を聞いていたら、ものすごくてびっくりした。 Cさんは7歳の時に香港からアイルランドに移住したのだが、香港では成績は今一つだったのに、アイルランドでは学校がゆるいから、勉強しなくてもクラスで一番になれた、と言った。最初は英語で苦労したそうで、英語の授業だけはやはり苦手だったそうだ。Cさんは広東語と英語しか話せないが国際的な会議に出席したりするのに何の不自由も感じない、と言った。 学生時代は、アルバイトをたくさんしてお金をためて、それを頭金にして、21歳の時に初めてダブリン市内に投資用の小さなアパートを買ったそうだ。お金を貸してもらうために銀行を回ったが、どこでも学生に貸す金はない、と門前払い。10行目の行員が彼女のことを気に入ってくれ、ようやくお金が借りられた。そのアパートの家賃収入は月々の返済より多かったので、不労所得まで発生した。2年後にアパートの値段が2倍になり、そこを売り、もう少し大きなアパートを買った・・・・と、彼女の不動産投資話が続いた。学生の身分でアパートに投資しようと思うことがすごいと思った。彼女は「リスクを負わなければ何も得られない。でも、リスクを最小にするための研究は怠らない。」と言った。自分とは違う世界で生きている人なんだなーと思った。 Cさんは、「この町は確かに退屈ね。何にもないもの。子どもたちにとってもここで生きるのは大変だと思うよ。ドイツで生まれ育ってもアジア的な顔立ちで不利になることはあると思う。そういう意味ではロンドンに行くのは正解かも。賢浩のことなら、うちの子たちが通っている香港のインターナショナルスクールにいれてもいいし、必要なら、恵子に夏休みに私の大学でアルバイトできるようにしてあげるよ。ニコはまだ小さくてどこでも適応できるから、ニコを連れてあなたは日本に帰るという選択肢もある。」と言った。Cさんと話していると、わたしという人間は保守的で面白みのまるでない人間なんだなーと感じる。そして、恵子もたぶん私に似ている。Cさんは、「恵子はもっと破天荒にならないと・・・」と言った。なんだか、すごい人だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年11月03日 21時16分28秒
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